以前からこの「自称米軍パイロット」の詐欺師には興味があったのだが、とうとう彼に取材し、小説化してくれる人があらわれた。
それがこの本である。
半ドキュメンタリー+半小説で、まるでクヒオ大佐そのもののように現実とフィクションの境界がごちゃごちゃになっている。
おもしろいのは被害者がみんな「小金を持った一般庶民」だということである。
決して「元華族」だの名家の令嬢だのはいないのだ。
まあバレたらやばいからそんな人は狙わないんだろうけどね。
好景気時代の豊かな生活で、ある程度の金は手に入ったから、次は名誉・・・クヒオはそんな人たちの無意識の欲望につけこんで金をまきあげた気がする。
しかし読めば読むほどクヒオという男は堂々めぐりなのだ。
「退役したことにして内縁の妻の実家で暮らす」と言いながらも、その口が乾かないうちに「手柄話の自伝を書く」・・・もう自分が自身のついたウソから逃げられなくなっているのだ。
一度自分が壊してしまった現実と妄想の間の壁は、二度ともとに戻らないということだろうか?作者や内縁の妻がその壁を構築しなおそうとあがく傍らでクヒオは平然とまだ「クヒオ大佐」を演じているのだ。
冷静な他人から見れば簡単に見破れるウソなのに・・・。
今さらそんな彼を更正なんてとても無理、誰もクヒオの虚構の世界を崩すことはできないのでは・・・そんな徒労感に襲われそうになる。
それがこの本である。
半ドキュメンタリー+半小説で、まるでクヒオ大佐そのもののように現実とフィクションの境界がごちゃごちゃになっている。
おもしろいのは被害者がみんな「小金を持った一般庶民」だということである。
決して「元華族」だの名家の令嬢だのはいないのだ。
まあバレたらやばいからそんな人は狙わないんだろうけどね。
好景気時代の豊かな生活で、ある程度の金は手に入ったから、次は名誉・・・クヒオはそんな人たちの無意識の欲望につけこんで金をまきあげた気がする。
しかし読めば読むほどクヒオという男は堂々めぐりなのだ。
「退役したことにして内縁の妻の実家で暮らす」と言いながらも、その口が乾かないうちに「手柄話の自伝を書く」・・・もう自分が自身のついたウソから逃げられなくなっているのだ。
一度自分が壊してしまった現実と妄想の間の壁は、二度ともとに戻らないということだろうか?作者や内縁の妻がその壁を構築しなおそうとあがく傍らでクヒオは平然とまだ「クヒオ大佐」を演じているのだ。
冷静な他人から見れば簡単に見破れるウソなのに・・・。
今さらそんな彼を更正なんてとても無理、誰もクヒオの虚構の世界を崩すことはできないのでは・・・そんな徒労感に襲われそうになる。
この手のは既に精神病みたいなものだからどうしようもないかと・・・
人を殺めたりはしないだろうけど、隔離して欲しいなぁ・・・(--;
次々に女がだまされるのが不思議なくらい
色男とは遠かった気がする。
あと、人は軍服・制服にも弱いんだよね。
三億円事件のニセ警官とかさ。
自衛隊の人の結婚式のことを
話にきいただけで鼻血が出そうだった。
制服の人がうろうろしてるかもしんないので・・・鼻血がとまらなくなるかも。