斉藤うめ子ブログ

新しいニセコの街づくりにとりくみます

「森友学園」をめぐる問題の陰で

2017-03-29 17:37:17 | 政治
「森友学園」の国有地売却問題をめぐり連日国会で質疑が行われています。
未だ収まる気配はありませんが、その一方、国会で審議されなければ
ならない重要法案もたくさんあります。その一つがニセコ町議会で私が
提出した意見書案「政治分野における男女共同参画推進法案」があります。
7対2で否決されましたが、現代社会で余りにも当然すぎることが、
こうして「思考停止」(本質を理解されない)のまま否決されてしまう
ことに未来の社会のことを考えているのか、古い考え方、時代遅れ
を痛感させられます。

2月24日の朝日新聞には「国会や地方議会の選挙で男女の候補者数を
できる限り『均等』にするよう政党に努力を求める法案が今国会で成立
する見通しになった」とあります。

3月15日の北海道新聞には小さい記事ですが、「国会 これが聞きたい」に
相原久美子参議院議員が「議員選挙の候補者数を『男女均等』になる
ことを目指す法案が今国会で成立する見込みになりました。」とあり、
「女性議員を支える意識が社会全体に広がってほしいと思います」と述べています。

今か今かと法案が成立するのを待っているのですが、一向に成立した
という確実なニュースはまだ聞こえてきません。




「共謀罪」反対意見書案への賛成討論

2017-03-15 22:44:17 | 政治
16日(木)は定例会最終日です。

「共謀罪(テロ等組織犯罪準備罪)」法案の国会提出に反対する意見書案が
提出されています。私はこの「共謀罪」に反対する意見書案に賛成する討論
を行なう予定です。
この「共謀罪」法案は「宮澤・レーン・スパイ冤罪事件」を思い起こさせます。
一人の何ら罪のない普通の一般市民が「スパイ」容疑をかけられ、犯罪者として
処罰の対象になり、それによって多くの人々の人生が変えられてしまうことを
物語っています。

この事件のアメリカ人英語教師、ハロルド・レーン氏の妻のポーリン・レーン夫人の
父であるローランド氏は、札幌テレビ塔向かいの札幌北光教会の草創期の宣教師
として半生を捧げた(1896~1929)人です。

私はこの教会に併設された北光幼稚園に2年間通いました。自宅からわずか300m
ほどの距離にありました。札幌の円山にはレーン夫妻の墓があり、教会の会衆者たちが
護っているということです。現在幼稚園はもうありませんが、この事件を知り、関心が
あって調べて行くうちにこんなに身近なところでこんな関係があったことがわかり、
まったく他人事とは考えられなくなりました。

この「共謀罪」法案、戦前の時代に戻っていくようで、再び戦争に向かう国になる
のではないか、何か怖さを感じさせます。この法案なんとしても阻止しなければ
ならないと思います。

「議員年金」復活の意見書に反対しました

2017-02-10 20:02:16 | 政治
12月議会で提出された意見書
「地方議会議員の厚生年金制度への加入を求める意見書」に反対しました。
「議会だより」No168号P.25 にあるように、
〈この意見書は、意見書案第11号として、青羽雄士議員から提出された。
内容は多様な人材の政治参加を促すため、地方議会議員が厚生年金制度へ
加入できるよう求めるもので、町村議会議長全国会議で決議されている。
全国町村議会議長会からの要請に基づき、議会運営委員会で協議したうえで提案した。
■本会議で審議の結果、反対1賛成8で可決された。〉とあります。
私以外の議員は全員この意見書に賛成しました。

議会運営委員会で協議したとありますが、議員10人の内5人が議会運営
委員会委員でそれに議長が加わり6名で開かれています。
残り4名の議員には知らされず、協議もありませんでした。

本会議場で反対討論を行いました。(議会だよりNo168 から)
斉藤うめ子議員
地方分権とともに、地方議員はこれまでよりさらに幅広い分野で、
より積極的な活動が求められています。同時に議員の資質、専門性や
議員定数、議員報酬の問題等、さまざまな問題を抱えています。
昨今の地方議会における立候補者数の減少と無投票当選の増加は、
必ずしもこの「地方議会議員の厚生年金制度への加入を求める意見書」
で提案されているように年金制度復活により地方議員のなり手不足の
解消につながるかどうか何ら説明がありません。またニセコ町議会に
おいては全く議論や意見交換はされておりません。
まず新たな年金制度について、十分な説明と議論を重ねる必要があります。
その上で「地方議会議員の厚生年金制度加入」の復活が適切なのかどうかを
判断してよいと思います。よって意見書に反対します。

私が初めて議員になった2011年5月に地方議員の議員年金は廃止されました。
それが5年も経つか経たぬかの間に「議員のなり手不足の解消のため」に
厚生年金制度の復活は、まるで“金”で議員のなり手を釣るようなそんな
やり方で、食いついてくるような議員に良い議員が集まるとは思えません。
地方議員、特に町村議員のなり手不足はもっと根本的な人間性の問題が関係
しているように思います。また複雑な地域特有の問題も絡んでいるように思います。
どうしてこれだけまともで有能な人材がたくさんいるのに、そういう人たちに
声をかけても議員に立候補しようとしないし、立派な素晴らしい方が立候補
しても何故か落選するのを少なからず見てきました。

以下の文書は「湯沢平和の輪」に掲載されたものです。
お時間のある方はぜひお読みください。

900地方議会が「議員年金」復活の意見書
かつて「国会議員年金」という特権的な年金がありましたが、議員だからと
特権を求めるのはおかしいと批判されて2006年に廃止されました。
地方議員の議員年金もそれに連動して2011年に廃止されました。

ところが最近国会議員の間で「国会議員年金」を復活させようという動きが
あるということです。彼らの場合は自分たちのお手盛りで決めることが出来る
のでそんなことを許していい筈がありません。
それに連動したかのように地方議員も “特権” の復活に動き始めているという
ことです。
共同通信の集計によると現在、地方議会の半数以上に当たる900議会が、
地方議員も「厚生年金」に加入できるよう、国に法整備を求める意見書を可決して
いるということです。世論が強まったときにはそれに従うものの、それが通り過ぎれば
また元に戻すというのは拙いのではないでしょうか。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
900議会が意見書可決
「議員年金」復活許してはいけない   日刊ゲンダイ 2017年1月16日
絶対に許してはダメだ。全国の地方議員が「議員年金」の復活に動いていることが
分かった。「議員特権はおかしい」と批判が噴出し、2006年に「国会議員年金」
が廃止され、「地方議員年金」も11年、「国民生活と乖離した悪しき制度」と
国会の全会一致により廃止されている。
現在、国会議員も地方議員も「国民年金」に加入している。

ところが、あれから5年、地方議員が“特権”復活に動き始めている。
共同通信の集計によると現在、地方議会の半数以上に当たる900議会が、
地方議員も「厚生年金」に加入できるよう、国に法整備を求める意見書を
可決しているという。もし、掛け金が労使折半である「厚生年金」への
地方議員の加入を認めると、新たに200億円の公費負担が必要になる計算だ。

大半の地方議会は、「老後の生活が不安になると議員のなり手がいなくなる」と、
支給額の多い厚生年金への加入を訴えている。しかし、都道府県議の平均月給は
約80万円、ボーナスを加えると年収は1200万円に達している。
高額報酬を受け取りながら「老後が不安」とは、あり得ない話だ。
しかも、地方議会は平均年間100日以下しか開かれていない。その上、
議会に一日も出席しなくても報酬を全額、受け取れる。

ロクに仕事もせず、毎日必死に働いているサラリーマンと同じように
「厚生年金」を受け取ろうというのは、虫がよすぎるというものだ。
 
政治評論家の本澤二郎氏が言う。

「国民年金だけでは老後が不安だというのなら、まず国民年金にしか加入していない
自営業者や非正規社員のことを考えるのが先でしょう。
政治家というのに、国民を放置して、自分たちの年金だけアップさせようとは、
どういう了見をしているのか。しかも、庶民の年金を減額する『年金カット法案』
が成立したばかりですよ。厚生年金への加入を認めると、保険料の半分は各自治体が
負担することになる。どうして地方議員の老後のために血税を使わなければいけないのか。
もし、地方議員の厚生年金加入を認めたら、いずれ国会議員も要求してくるのは目に
見えている。絶対に阻止しないとダメです」

なぜ、日本の政治家は、自分のことしか考えないのか。

 Suffragette  サフラジェット

2017-02-09 13:00:27 | 政治
先日「未来を花束にして」の映画を観てきました。
原題は<Suffragette> 女性参政権論者の中でも過激な活動家を
意味しています。
1912年のロンドンを舞台に“女性に参政権を”と訴えつづけてきた
女性たちがついに過激な行動に走り、逮捕、投獄、ハンスト、命を懸けて
勝ち取った女性参政権獲得の歴史です。

1918年イギリスでは制限付きの女性選挙権が与えられます。
1928年イギリスで男女平等による普通選挙が実現します。
今から90年近い前です。
日本では1945年男女平等の普通選挙権が成立します。

3月8日は国際女性デーです。その由縁は1904年米国で行われた
女性参政権デモにちなんで制定されました。毎年世界各地で
この日を記念したさまざまなイベントや活動が行われています。

昨年2016年は日本の女性参政権行使から70年の節目の年でした。
しかし現在なお女性議員の比率は衆議院で9.5%、参議院でも20.7%で、
これは世界191各国中157位と世界の最低水準にあります。
地方議会においては平均12.1%とまだまだ低い比率です。
女性ゼロ議会も20.1%に上っています。このため
「政治分野における男女共同参画推進法の制定を求める意見書(案)」が
全国の自治体議会から提出されています。
男女が平等(均衡のとれた数)で政策決定に協働して参画するための
法律の制定を求めています。

憲法制定から70年余、憲法14条と24条には男女の平等が明記されて
いますが、真の男女平等は実現されていません。 
現実に男女の不平等はあらゆる分野においてもまだ解決されてはいません。

故にそれを解決するためには政策を議論し、決定する政治の場にこそ
女性と男性の同数の参画は不可欠だと思います。



クリティカルマス(Critical Mass)

2017-01-08 12:21:54 | 政治
“クリティカル・マス”という言葉をご存知ですか?
経済やマーケティングに関係している方々ならすぐご理解いただけると思います。
しかしこの概念は経済界だけにとどまらず、あらゆる分野にも適応されると
考えられます。

なぜ30%に拘るのか。クリティカル・マス:
【量的変化が質的変化に転じる境目のこと。
ある数値を超えると、急速に変化が生じると考えられる。
効果を発揮するために必要な規模や量であり、議会や政策に一定の変化を
もたらすために必要な女性議員の割合だとおおむね3割程度とされる。
それ以下だと女性が連携を取りづらかったり、女性であることのデメリット
を感じやすかったりすると言われている】
(毎日新聞2016年8月11日東京朝刊から)

【202030運動】の意味するもの
政府は2003年(平成15年)に『社会のあらゆる分野において、2020年までに、
指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%程度となるよう期待する』との
目標を掲げて取り組みを進めてきましたが、現実にはその目標は未だ達成されず、
特に政治分野においては衆議院議員9.5%、参議院議員20.7%と
世界191ヵ国中157位と世界の最低水準にあります。(2016年8月)
地方議会においても平均12.1%です。

女性の参画が遅れている分野においては、まずは将来指導的地位に成長していく
女性の人材プールを厚くするため、・・・将来の30%に着実に結び付けていく
ことが重要であること、特に、政治分野における女性の参画拡大は重要である。
民主主義社会では、男女が政治的意思決定過程に積極的に参画し共に責任を
担うとともに、多様な意思が政治や社会の政策・方針決定に公平・公正に反映され、
均等に利益を享受することができなければならず、新たな制度の構築や制度の
抜本的な見直しが行われる中で、女性の関心事項を含め、男女共同参画の推進に
向けた政策・方針を政治的な優先課題に反映されることも重要であるとしています。