斉藤うめ子ブログ

新しいニセコの街づくりにとりくみます

ニセコ町敬老会へのご招待

2016-07-31 23:32:48 | 議員活動
9月9日に行われる平成28年度ニセコ町敬老会への招待状を頂きました。
初めてのことです。これまで2回赤十字奉仕団の団員として敬老会の
お手伝いをさせて頂いたことがありますが(議員になってからも)、
今回のお招きは私が75歳以上になったからではなくニセコ町議会議員
としてのご招待です。

その理由は
今年5月2日のブログ「3月議会定例会一般質問『長寿祝金』の見直し
と『敬老会』のあり方について」で私の考え方を述べさせて頂きましたが、
その中で、町長の2回目の答弁で、この件に関して
「議員の皆さんと意見交換をさせてもらう場を設けて検討していければと思います。」
とあります。しかし議員間の意見交換はまだ行っていません。
9月9日まで、あと1か月ほどあるので、議員間での意見交換を先にすべきではないかと
思います。今の所議会ではまだ何の話もありません。

7月22日の保健福祉課の所管事務調査の資料「敬老会の開催」の中で
「・・・(9月9日の敬老会)終了後、議会議員、民生委員、ボランティア団体等の
関係者と意見交換を行い、次年度以降の方法について検討します。」という文言がありました。

私は議員になってから、一般質問で2回このニセコ町が主催する「敬老会」と「長寿祝金」
の在り方について質問してきました。
今年の長寿祝い金の予算は290万円、敬老会開催の経費は187万円が計上
されています。ヒルトンニセコビレッジで開催される敬老会一人当たりの経費は約9,000円位
になります。私は敬老会の開催と長寿祝金の支給に決して反対しているわけではありません。

老人福祉法第五条「老人の日及び老人週間」3項に、
【国は、老人の日においてその趣旨にふさわしい事業を実施するよう努めるものとし、
国及び地方公共団体は、老人週間において老人の団体その他の者によってその趣旨に
ふさわしい行事が実施されるよう奨励しなければならない】
とあります。
問題はその敬老会の内容と長寿祝金の額がこの町として、また個々の対象者に対して
果たして適性で公平かどうかということです。
敬老会への出席率は30%未満です。一方で約70%の欠席者には一切何もありません。
毎年必ず出席する人も決まっているような感じがします。

ニセコ町の高齢化率は27.5%で全国平均を少し上回っています。
人口5,000人規模の小さな町として高齢化率は近隣他の町村と比較して
かなり良い方かもしれません。しかし高齢化は確実に進んでいきます。
一方少子化も確実に進んでいきます。

老人福祉法第二条「基本理念」に
【老人は、多年にわたり社会の進展に寄与してきた者として、かつ、豊富な
知識と経験を有する者として敬愛されるとともに、・・・]
とありますが、法律でこのような決め付をすることに大きな疑問を感じます。
老人にもいろいろあって、この文言にそぐわないケースも多々あります。
ただ年を重ねることが「社会の進展に寄与してきた者・・・」と定義されるのか、
また老人であるがゆえに「・・・豊富な知識と経験を有する者として敬愛される
(されなければならないのか)???」
私は決して老人を蔑視しているのではありません。私自身団塊の世代で高齢者入り
しています。戦後のベイビーブーマーである我々世代はその数の多さ故に
この日本の社会に常にあらゆる場面において大きな影響を与えてきました。
故に団塊の世代としての責任があります。

少しでも健康寿命を延し自立・自活できる高齢者でありつづけるために、
(第二条のつづき)「・・・生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障されるものと・・・」
していかなければならないと思います。

ニセコ中央倉庫群の再活用

2016-07-24 22:11:15 | 地域活動
先週16日の土曜日にニセコ中央倉庫群がオープンしました。
新聞などで連日その様子が掲載されご存知の方も多いと思います。
総事業費2億7千2百70万円:
財源の内訳は
交付金8千6百88万1千円、
起債1億5千3百20万円、
町単独3千2百61万9千円です。

経緯はニセコ駅前にあった、ようてい農協が米の貯蔵庫として長年に渡り
活用してきましたが、町内に新しい貯蔵施設が完成し移転したため、その
空き倉庫を再活用することになりました。

2011年度(平成23年度)から検討
2013年度にJAようていから土地・建物を購入
2015年度から施設の改修工事を実施
2016年4月からNPO法人ニセコ倉庫邑が指定管理者になりました。
指定期間は2018年(平成31年)3月末までです。
対象施設は旧でんぶん工場と1号倉庫と広場です。
今年度の指定管理料は9,098、800円です。

中央倉庫群は全部で6棟からなりますが、現在すでに3棟はニセコバス(株)、
(株)小森スキー製作所、北海道ライオンアドベンチャーに貸与されています。
1棟は役場の倉庫として使用されています。

現在の所、倉庫邑の未来は不透明ですが、議会として議決した以上、
失敗のないように少しでも赤字を抑えられるように活用に協力して
いくしかないと思います。

第22回後志町村議会議員パークゴルフ大会in ルスツ

2016-07-12 23:59:00 | 議員活動
後志町村議会議長会主催の議会議員パークゴルフ大会が今年は7月11日(月)
留寿都村の“るすつふれあい公園パ―クゴルフ場”で行われました。

私は2年連続して風邪や指の腱鞘炎でプレイには欠場し応援に回ってきましたが
女性議員たちの励ましもあって今年は参加しました。
議員になるまでパークゴルフに全く関心がなく、プレイしたこともありません
でしたが、これも議員活動の一環と割り切って参加してきました。
この日はさわやかな夏日和で、プレイには快適でした。
きれいに整備されたコースを歩くと結構良い運動になります。
またこの大会開催の目的は後志町村議会議員の親睦交流にありますから、
何度か参加するうちに顔見知りの議員さんの数も増え、互いに言葉を
交わすようになります。

パークゴルフは鐘の合図で10:00に開始、午前中に2コースを巡り、一旦
お昼休憩を挟み、午後は12時半からまた2コースを巡ります。
終了後はルスツリゾートホテルに移動し、温泉に入り、
4時からこの日の成績発表と表彰のあと懇親会に入り、6時前に終了しました。

毎年町村の団体戦・個人戦共に優勝するのは神恵内村です。
人口900人余り、議員定数8人、その内5人は65歳以上です。
パークゴルフは議員の健康管理に一役買っているのかもしれません。
ちょっと目立ったのは仁木町の議員さんたちのお揃いのユニホームでした。
ピンクのTシャツに大きなさくらんぼの模様がデザインされ、遠くからも
大変よく目立ち仁木町のPRにも一役買っていました。

私の今回の成績はこれまでで最高(いつもの最下位を脱しました)。
ニセコ町議員9名中7位で最下位ではありませんでした。最下位は議長でした。
去る6月議会開催中に議員控室で私が「今回パークゴルフ大会に参加します」と
手を挙げたのに対して議長が
「どんなにしてもうめ子さんには負けるわけにはいかない」と冗談ぽく笑いながら
宣言していたのですが・・・本人は「そんなこと言った記憶がない」とのこと。
これはどこかの政治家たちの常套句「記憶にありません」にそっくりではありませんか。

この後はニセコ町に戻り、いつものスナックで2次会に参加しました。
私の参加で全員出席になり、町長も参加していました。

私が議員と2次会に参加する確率は1~2%です。この日は特別な日でした。
ともかくパークゴルフ大会でニセコ町議会に“異変”が起きたのですから。
しかし私はなぜ男性(ここでの男性は議員のことを指します)は100%と
言ってもいいほど2次会、3次会が好きなのか。好きではなくても参加するのか?
これこそが“the政治”と思っているからなのか、本気とも嘘とも取れる雰囲気の中で
無責任に言いたい放題できるからなのか、 未だに理解しがたいのですが、
行ってみると“なるほど”、男性の心理が少し理解できなくもないのですが、
残念ながら私にはどうしてもこの雰囲気が受け入れられません。

北海道町村議会議員研修会に参加しました

2016-07-07 13:01:02 | 議員活動
毎年恒例の北海道町村議会議員研修会が札幌のコンベンションセンターで
7月5日(火)に開催されました。私は議員になってから6回目の研修会です。
現在全道には144の町村に1600人の議員がいます。おそらくそのほとんどの
町村から議員が参加しているものと思います。
道北、道東、道南の遠方からは朝6時に出発して6時間以上かけて会場に到着
した議会や前泊・後泊して他に研修も兼ねて参加する議会もあるようです。
ニセコ町議会はこれまで札幌に研修を兼ねて1泊してきましたが、今年から
この研修会は日帰りになりました。
代って今年のニセコ町議会の道内研修は6月30日から7月1日にかけて帯広で1泊し
上士幌町で「ふるさと納税」の研修、中札内町の岡本農園と帯広市川西農協を視察しました。

今年の道の議会議員研修会は
立正大学客員教授の高野誠鮮(じょうせん)さんの
「ひとを動かし、まちを動かす」と

東京新聞・中日新聞 論説副主幹・ジャーナリストの長谷川幸洋さんの
「日本の行方~政局・政治展望」でした。

講師と講演の内容を簡単に紹介したいと思います。
高野さんは石川県生まれ。
日蓮宗 本證山妙山寺 第41世住職
立正大学客員教授・新潟経営大学特別客員教授
総務省地域力創造アドバイザー
地方創生アドバイザー(氷見市)
羽昨(はくい)市の職員で今年3月退職。その間にさまざまな大賞や「Time」紙
などで活動が取り上げられ、また金沢大学、法政大学、早稲田大学などの非常勤講師も務めています。
著書に「ローマ法王に米を食べさせた男」、講談社・テレビドラマ「ナポレオンの村」などがあります。

私はこの講演で初めて高野さんという人を知りました。
彼の論理は単純明快、会場を例えて、暗ければ“登って暗い所を変えるだけ!”の発想。

高野さんが勤務していた羽咋市の神子原地区は人口459人(20年間で半減)、高齢化率54%、
豪雪、離村、離農率、耕作放棄が増大、耕作面積110ha、遊休地46ha,
18年間子どもが生まれなかった地区、そうした地区をいかに活性化させていったか。
子どもが生まれ、人が集まる地域になっていったか。

疲弊する原因と対策:なぜ里山農村は過疎・高齢化するのか。
その原因を徹底的に分析して改善策を図って行った経緯を単刀直入に語ってくれました。
対策の結果どうなったか:高齢化率は54%⇒47.5%へ、所得の向上、
“主役はそこに住む人々”という理念を実践して行く。
一番小さな単位である1人から地域・組織を作り上げていく基本思考。
試行錯誤の繰り返し。
大学生の援農合宿により、役に立たない学生でも地元の高齢者が元気になる。
若い大学生が高齢者を元気にしてくれる効果がある。
地元にいるとそこの良さに気が付かないが、外から来た人が気付かせてくれる。
地元には日本が失った教育力が残っていることに気付かされる。

傍からは(超)ユニークな発想も実行・実践・実現していく力が素晴らしい。
天皇陛下やローマ教皇、アメリカ大統領へ神子原で採れたお米を献上米として
贈り、ローマ教皇には8年続けて献上し召し上がっていただいた経緯。
何事にも決してあきらめない、“あきらめることを知らない”前向きの思考。
そこには【哲学Philosophy= philo 愛+sophia智恵】を基礎にしっかりと
裏付けられている経験=自信を基に行動していくパワーの素晴らしさを感じました。
こういう人が町に一人でも二人でもいて、またそれを理解し支える広い心と懐の深い
人との出会いが、町おこしを成功へと導きだしていることを感じました。
ただの論議で終わらせず実行・実践していく行動力、自分を信じて前に前に進む行動力
の素晴らしさは一つでも見習うべきものがあることを感じさせられました。
発する言葉の一つひとつから力強いパワーを感じさせられるお話でした。

*個人的に私は高野さんが石川県の羽咋市の職員であったことで、父が生前口にしていた
「はくい村」という言葉を思い出しました。私の父方の曾祖父はこの石川県羽咋村から
明治維新の前後ごろ?に北海道に渡ってきたと聞いたことがあります。
過去帳に江戸末期「弘化」年代が記されています。私がまだ小さい頃、祖父母はこの羽咋市を
訪れ先祖のルートを探しに行ったことがあったようですが、見つけられずに終わったようです。
しかしこの石川県の羽咋村という名前はときどき耳にしてきました。


二人目の講師の長谷川幸洋さんは千葉県生まれ。
東京新聞・中日新聞の論説委員、ジャーナリストとして活躍中。
安倍内閣のブレーンの一人としてかなり鮮明に右より路線の話をされたように思いました。
以下講演の内容を一部拾って紹介します。

日本の行方は日本から語るのは間違い、世界の立場から日本の立場を語ること。
尖閣諸島はなぜ問題なのか。なぜ中国に狙われるのか。
その周辺には莫大な天然ガスと油田があること。

外交とはどういうものか:問題(争っている)の相手と話すことではない。
第三者を味方につけること。
第三者と話して迫って行く戦法である。
第三者が勝敗を決する。第2次世界大戦の結末は第3国ソ連の侵略。
外交の本質は危機に瀕しないと見えてこない。
“平和と繁栄”の原理は共存共栄・相互依存である。
しかし現在は失われ、テロと戦争の時代に代わりつつある。

中国と日本との関係
中国のやり方(侵略の方法)は首尾一貫している。
パターンはいつも同じである。
他の例として:ロシアのクリミア侵略、イギリスのEU離脱、
アメリカの大統領候補トランプ氏の発言の意味するものとは。
伊勢志摩サミットの原理:自由・民主主義・人権・法の支配、
日本は自国優先主義でやって行けるか。→ No

安保防衛問題:日本は自分の国を自分で守れるか。
中国が余りにも強大である。
日本は単独で中国に勝てない。日米同盟でやって行くしかない。
トランプ氏の言い分。日本共産党の言い分。
バングラデシュのダッカで起きたテロ事件の衝撃は大きい。
日本の大きな柱だった金・人・物をつぎ込み国際貢献・援助がこの事件で
潰されてしまった。打撃が大きい。

経済の行方は
中国経済はどうなるのか。3年は立ち直れない。
中国人を信じてはいけない。何故か。
中国人には言論の自由はない。中国の思惑通りにやっているから。

憲法改正は
長谷川氏は「憲法改正」はすべきだ。しかし→ 出来るか。→ 出来ない。
何故か 憲法改正は国民がすることで、安倍政権がすることではないから。
国民のアンケート調査では憲法改正に対して賛成が三分の一、反対が
三分の一、どちらとも言えないが三分の一で 結果現状維持にならざるを得ない。

“政治家は正しいことを理解した上で出来るかどうかを判断する”ものである。
田中角栄について
「私は出来ることをする。出来ないことはしない。責任は全て取る」
共産党について
「首尾一貫して間違っている共産党」
「日本共産党には惑わされない」

講演を聞いた私の感想として長谷川氏の問題提起は現政権の立場から彼の持論を展開しており、
正しい意見もあるが、これは少し行き過ぎではないか、発想の根本が違うのではないか、
他の方法論もあるのではないかと思える点もいくつかありました。

私たち国民一人ひとりがもっと勉強して確り学び合い、考え、意見を交わす必要性を感じました。
同時に“選挙”の大切さ、私たちが選ぶ政治家によって日本の運命は変わってしまうことを
実感させられます。

“選挙”で誰を選ぶか、国民の【Philosophy】“ 愛”と”叡智”が試される時です。