昨日、今日と、息子はある作業所で半日実習(母同伴^^;)をさせていただいた。
昨日は慣れずにちょっと自傷が出たけど、今日はわりと落ち着いているなあと思っていたのだけど、タイミング悪く午前中にどこかの自治体の方が団体で見学に来られた。
所長さんがその相手をするために職員さんの手が足りなくなってしまった。
午前中は3台の織機で、交代でさおり織をすることになっていた。
実は私も織物が得意で、教えることも出来る。
ということで、成り行きで息子の指導(?)をすることになってしまった。
2枚そうこうで使い勝手も簡単なさおり織機だけど、踏み板を交互に踏むことと、シャトル(杼・ひ)を通して筬(おさ)を打ち込むタイミングなど、仕組みがわからない息子にはかなり難しい作業だ。
踏み板に色紙を貼って「黄色を踏む」とか「ピンクを踏んで」とか工夫したけど、うまくいかなくて息子のイライラはつのるばかり。
30分もすると爆発して私を引っ掻いたり叩いたり、さんざん暴れてしまった。
首と手の甲が傷だらけになってしまった。
その作業所には、20代~50代くらいの女性4~5人と50代の男性が一人いるのだけど、きっと息子のパニックに驚いてしまっただろうと申し訳なかった。
息子はものの5分くらいで立ち直って、休憩後は男性指導員さんがついて再び挑戦していたが、今度は私ではないのでけっこう頑張ってやっていた。
部屋の空気も落ち着いたくらいで、20代後半のMさんという女性が私に話しかけてきた。
『先生かと思ったらお母さん?(普通は養護学校の教師が付き添って実習のため)』
そうだと答えると
『お母さん、大変だねえ。家でコーヒー飲む暇もないでしょう?ほんと、大変だ』
(苦笑)
『でも痩せてるからいいよね』
どうして?
『だって血圧上がっちゃうもん、大変だから』
(苦笑)あーそういうこと!
『息子さんが学校行ってる間にカラダ鍛えてるの?プールとかに行って』
(爆笑)いや、鍛えてないよ。鍛えたいけど、別の意味で。
『鍛えとかなきゃね、大変だし。でも、お母さんいなくなったらどうするんだろう、心配だね』
(笑)そうね、鍛えた方がいいかな。先のことまで考えると眠れなくなっちゃうから考えないのよ。
彼女はさっきの息子の激しいパニックを見て、心底私のことを心配してくれたのでした。
たしかに現実問題、もう私の力で制御するのは無理だ。
それが小5以来4年間続いたから、今の学校を選択したのだから。
たったひとりで息子の暴力に立ち向かってきたことが、我ながらよくやってこれたと思うくらいだから。
普通の女性なら体より先に心が壊れてしまうのだろう。
奇跡だったと思う。
ただし、今はもう余程のストレスが無い限り無意味な暴力はなくなってきている。
これから先は、出来ることと出来ないことをちゃんと分けて、人の手も借りることにしようと思うので大丈夫。
Mさんは正直な思いを話してくれたのだと思う。 でも、そこには思いやりがあった。
ケガをしたり散々な目にあったけれど、スッキリした良い気分で帰ることができたのだった。 またいつでも遊びに来てくださいね、と所長さんにも言われた。
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