星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

「海外ロングステイ」考(3)

2006年05月01日 21時17分21秒 | Weblog

「ロングステイ」なんて大それた考えでなく、定年を無事迎えたことに感謝しつつ、これまで二人三脚してきた夫婦への褒美に「卒業旅行」に出かけることにしたのです。2005年6月出発予定での検討開始でした。

「趣味本位型」の旅行を目論んだ私はインターネットで目的地探しを始めました。
検索のキーワードは「ゴルフ留学」「ゴルフ天国」「シニアゴルファー」と単純明快、大変解りやすいものでした。(自慢する話でもありませんね)
海外で生活したときに女房もゴルフを始めましたが、いつも喧嘩で終わる練習にも嫌気がさして、ゴルフが楽しいものと思えるレベルではないのです。練習の「つまらなさ」を克服してゲームの「楽しさ」に開眼させることも、今回の旅行の狙いなのです。

曰く「ニュージーランドでプロ目指そう!」「シニアのためのゴルフ留学」「なんちゃらゴルフアカデミー」えとせとら、エトセトラ。先に触れた「旅行商品」もどきの企画ばかりで余計な金がかかりそうなHPが多数出てきました。

そんな中で「ゴルフ天国」でヒットしたのがカナダのケロウナ。聞いたことも無い名前に???。ホームページを読み進むうちに素晴らしいところの「よう」に思えてきました。「でも騙されないぞ。自分の商品を悪く書くやつがいるわけ無いんだ。」と懐疑的になりながらも「騙されたと思っていってみるか?」と、このHPの魔力に惹きつけられてHPの作者、滝沢さんとのメール交信を2月に開始したのです。

滝沢さんからのメールには、こちらの知りたい情報の全てが過不足なく書かれているだけでなく、行間に彼の誠意がほとばしり出るような日本語の達人でもあるのには正直びっくりしたものです。「こりゃ本物だ。間違いなし。」彼のコミュニケーション能力の虜になってしまいました。

2005年6月初旬から三週間滞在したケロウナは、滝沢さんのHPに書かれたとおりの「ゴルフ天国」であるばかりでなく、ゴルフをしない人間にとっても「天国」のような素晴らしいところでした。滝沢さんのHPを見てもらえれば多言は不要です。
http://www.ogt.co.jp/kelowna/index.htm

ケロウナのスポークスマン的役割を演じている滝沢さんは、一瞬たりとも疑った自分が恥ずかしくなるような素晴らしい人物で、滝沢さんを取り巻くケロウナ在住の日本人仲間の人間模様にもすっかり惚れ込んだ私たちは、「毎年夏にはケロウナに戻って来てロングステイしよう!」と即断して、旅行中に来年以降のロングステイ用のインフラ作りに奔走し始める始末でした。

滝沢さんにめぐり会わなければロングステイなんて考えもしなかっただろうことを思うと、人と人とのめぐり会わせ、人と人との縁の結びつきが人生のスパイスになるのを実感して、本当に面白いものだと痛感しますね。心地よい人間関係がないと、海外でのロングステイは永続きが難しいと確信しています。

次は「ロングステイ考」の最終回です。

(続く)


「海外ロングステイ」考(2)

2006年05月01日 11時39分10秒 | Weblog

そもそも海外にロングステイしたいと思う動機は何でしょうか?

①在勤経験があり、土地勘もあるので、今度は自由に楽しみたい。(里帰り型)
②物価が日本より安く、年金で送れる生活の質が日本より高い。(経済本位型)
③気候風土が日本より優れていて生活が日本より楽。(避暑・避寒型)
④親類縁者、地域社会とのつきあい等から離れたい。(つきあい逃避型)
⑤日本より良い環境のもとで自分の趣味を徹底的に追及したい。(趣味本位型)
⑥言葉、知識、技術を身につけるために現地で学校に通いたい。(留学願望型)
⑦海外旅行で接した異文化をもっと深く体験したい。(異文化体験型)
⑧大地震その他嫌なことが多い日本にいる期間を少なくしたい。(日本逃避型)

人により動機はいろいろあるでしょうが大雑把には上記のような感じだと思います。
私の場合は①、②、③、⑤、そして⑥の複合混成型とでもいうべき動機でした。

①アメリカで8年イギリスで4年駐在した経験から英語での生活に違和感無く、ドライな暮らし向きも嫌いではないので、チャンスがあれば再度海外での生活をしてみたいと考えてきました。英語圏であることが必要条件です。

②完全にリタイアしたからには年金の範囲内で生活できること。この条件を満たす英語圏はカナダ、オーストラリア、ニュージーランドくらいだと聞いています。

③日本の気候はけっこう過酷です。百花繚乱する春は短いうえに、春一番やら春嵐やらとかなり厳しい風に見舞われます。紅葉を楽しむべき秋も台風やら長雨に悩まされます。梅雨から始まる蒸し暑い夏は論外です。どちらかと言うと陽光注ぐ冬が一番過ごしやすいかもしれません。私どもは日本の夏からなんとか逃れる算段をしたいというのが一番の動機でした。動機と言うより「必要条件」と言うべきでしょうか。

⑤他の動機は取ってつけたようなもので、実は好きなゴルフを思いっきり安くできる場所を探していたというのが正直なところです。これが引き金でした。

⑥ここまで白状してしまっては、留学だの勉強だのと言うのは「動機」ではなくて副産物であることが明白です。自分の中に未だに残っている留学願望が満足させられそうな予感がするだけです、正直な話。

整理しましょう。

⑤ゴルフが安くできて、③くそ暑い日本の夏から逃げ出せて、②生活費が安くて、 
③英語が通じる国であること。 これが私のロングステイ先選定のキーワードです。こんな天国みたいなところがあるのでしょうか?

ビンゴ!!この条件全てを満たす土地が見つかりました。

(続く)