星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

きょうの一言(15) Jack of all trades

2006年06月12日 08時38分28秒 | Weblog

社員をオールラウンドプレイヤーとして育成する会社が増えています。「人材」にとどまらず「人財」と呼ぶにふさわしいマルチタレントの育成です。どんな分野の仕事もこなす人財、これこそJack of all trades(何でも屋)です。

高校野球ではエースで4番というケースはゴロゴロあるし、一人でバッテリーは言うに及ばず、全部のポジションをこなす選手がチームに何人もいることが珍しくありません。こういう器用なヒトをJack of all trades(何でも屋)と言うのです。

コーチ: Hey Sanzo, can you possibly replace him and pitch for next couple of innings?

私:      No problem, coach.  If necessary I can also go for the shortstop or the outfield.

コーチ: Oh yeah?  Jack of all trades, eh?  I don’t need a master of none, though.

私:      That’s exactly what I’m trying to avoid, Coach. 

日本語でも「器用貧乏」と言うように器用であることのポジティブな側面よりも、器用であるばかりに「大成しない」とか「得意分野を持たない」とか、ネガティブな側面がクローズアップされる運命にあります。英語でも同様の意味合いからポジティブなJack of all trades とネガティブなa master of noneが一緒になって、Jack of all trades, a master of none. と、ネガティブを強調する意味合いに使われます。

「何でも屋」「器用なヒト」と言うときは、ある種の皮肉とヤッカミをこめて「浅く広くなんでも無難にこなすけど、これと言った特技・一芸を持たないヒト」という風に使いますよね?それと同じ用法が Jack of all trades, a master of none.です。

真の人財は「何でも屋」や「器用なヒト」ではなく、マルチタレントであり、オールラウンドプレイヤーです。サービスを広く深く追求するプロ集団です。

目指そう Jack of all trades, a master of all !!

これ、私の勤めていた会社で社員に飛ばした檄でした。