社員をオールラウンドプレイヤーとして育成する会社が増えています。「人材」にとどまらず「人財」と呼ぶにふさわしいマルチタレントの育成です。どんな分野の仕事もこなす人財、これこそJack of all trades(何でも屋)です。
高校野球ではエースで4番というケースはゴロゴロあるし、一人でバッテリーは言うに及ばず、全部のポジションをこなす選手がチームに何人もいることが珍しくありません。こういう器用なヒトをJack of all trades(何でも屋)と言うのです。
コーチ: Hey Sanzo, can you possibly replace him and pitch for next couple of innings?
私: No problem, coach. If necessary I can also go for the shortstop or the outfield.
コーチ: Oh yeah? Jack of all trades, eh? I don’t need a master of none, though.
私: That’s exactly what I’m trying to avoid, Coach.
日本語でも「器用貧乏」と言うように器用であることのポジティブな側面よりも、器用であるばかりに「大成しない」とか「得意分野を持たない」とか、ネガティブな側面がクローズアップされる運命にあります。英語でも同様の意味合いからポジティブなJack of all trades とネガティブなa master of noneが一緒になって、Jack of all trades, a master of none. と、ネガティブを強調する意味合いに使われます。
「何でも屋」「器用なヒト」と言うときは、ある種の皮肉とヤッカミをこめて「浅く広くなんでも無難にこなすけど、これと言った特技・一芸を持たないヒト」という風に使いますよね?それと同じ用法が Jack of all trades, a master of none.です。
真の人財は「何でも屋」や「器用なヒト」ではなく、マルチタレントであり、オールラウンドプレイヤーです。サービスを広く深く追求するプロ集団です。
目指そう Jack of all trades, a master of all !!
これ、私の勤めていた会社で社員に飛ばした檄でした。