ふくいんちょのつぶやき

山形県 米沢市 笹生歯科医院 副院長Kazuyoshiの
日常を通してのつぶやき

石灰化物??ではなく・・・

2010-09-15 08:16:28 | お子さんの歯
 以前3歳児検診をしていた時のことです、女の子だったかと思います。


 「下の前歯にクルクル回るかたいものがくっついている」


 という相談をお家の方から受けました。

 
 診てみると、確かに右下顎乳前歯の歯の付け根にまるで浮き輪のようなリングで
 固いものがくっついている・・・・そして確かに回転するのです。 

 
 
 その検診の場では、それ以上確認できなかったので、かかりつけの歯科医院にいって
 精査してくださいと伝え、その後どうなったか気になっていたのですが


 最近、似たような状態のお子さんを診る機会がありました。




 「ものがはさまっている」ということで来院されたのですが


 下の左右の乳側切歯に以前検診で診たのと似たものが付着していました。


 乳歯の歯頚部(付け根)に固い石灰化物?が付着し、そして回るのです。

 
 探針でその石灰化物と思われるものの除去を試みたところスーッと取れてきました。  

 
 
 取れたものは透明なストローのようなもので乳歯にすっぽりとはまりこんいたようです。
 


  

  矢印の乳歯にはまりこんだストロー?と思われる物
 
  
  引っ張るととれてきました。
 
  
  除去後の状態です。 



 小さいお子さんは日常生活の中で我々が思いもよらないものも口に入れて遊びます。

 乳前歯の直径にぴったり合う大きさのものが、偶然にも歯にはまってしまったと考えられ 
 ます。もともとこの長さなのか、それとも咬みちぎられてこの長さになったのか?透明な
 だけにわかりにくく、そして気づかないうちに口腔内成分がストローのへりに付着し、石
 灰化?と思わせる状態になっていたようです。
 
 ストローが歯ぐきに5ミリほど埋まっており、歯茎が腫れ、炎症を起こしてましたし、汚
 れも付着しやすいので虫歯になりやすい状態でした。早い段階で気づくことができて
 なによりでした。
 
 

 意外とこういったことは日常的にあるのかもしれません。


 
 検索するとやはりこういった事例があるようです。  参考までにhttp://blog.ailog.jp/nakamura/blogs/365330.php
 
 
 
 山形県 米沢市 笹生歯科医院 副院長のKazuyoshiでした。

 
     ※ 写真は患者さんの同意を得て掲載しております
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