いつもの職場の教養から引用です。珍しく歯に関することでした。
以下
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日本人の顔が年々、面長になっている傾向にあるようです。かつて日本人の顔は、
どちらかといえば、幅が広く、丸四角型でした。
硬い食べ物を食べるために咀嚼筋が発達し、顔の骨も頑丈でした。
しかし、時代が進み、食品の加工技術の進歩と共に、
あまり噛むことを必要としない食物が溢れるようになりました。
一回の食事での咀嚼回数や時間は、昭和初期に比べて半分以下に落ちているといいます。
また、近年、咀嚼する筋力が低下している子供が増えているそうです。
肥満などの生活習慣病防止、むし歯や歯周病などの予防、胃腸の働きの促進、
脳細胞の働きを活発にして痴呆を防止するなど、よく噛み、顎を鍛えることには様々な効用があります。
忙しいからといって、柔らかいものばかり食べて早食いしていると、
噛む力はますます弱まってしまうでしょう。よく噛み、そしてよく舌で味わい、
歯ごたえを感じながら食べることを意識して、豊かな食生活を満喫したいものです。
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顔が面長になっているのはやはり現代人の食生活の変化にあるという考え方が多く
低年齢のときから食事内容が柔らかくあまり噛む必要無く食事できるため
咀嚼力が弱まり、そうなると歯の萌出が強まり(そういう表現でいいのかな?)
結果咬合高径が高くなり面長になる傾向にある・・・
もちろん他の問題があって面長の人ばかりになるわけじゃありません。
さらには食べるということは舌や頬の筋肉の機能がかかわっているのですが
舌の機能がうまく獲得できないことも上顎の発育に影響を及ぼし
歯が本来並ぶために必要な大きさに顎が成長できず歯が並びきらない
また舌と頬の筋肉のバランスのとれた位置に歯が並ぶはずなのに
その頬の筋肉の過緊張や舌の悪習癖があるために歯列はバランスのとれた位置におさまらず不正になる・・・
はたして今の現代の食生活のままでよく咬んだからといってこれから顔貌に良好な変化があるのか?
歯列不正はもはや歯並びだけの問題ではない。
原始時代の食生活にもどるしかないなんてことも耳にしたりますけど。
よく咬まず、よく味あわず、早食いになりがちな現代の食生活。
次から次へと新しい物が生まれ消えてはまた新しい物に目移りする現代社会。
一つ一つの物事をよく咬まず、よく味あわない現代社会・・・のような気もしますね。
生きるってことをしっかりと噛みしめ味わいのあるものに。
山形県 米沢市 笹生歯科医院 副院長のKazuyoshiでした。