岩手での勤務医時代をつぶやく
理論も必要だが、なにより手先の動きが大事な歯科医師というこの職業。
(もちろんどちらも大事ですよ)大学では多くの患者さんに触れ合う機会が少ない
かな、と思い、大学の部活の先輩の勧めと、「多くの患者さんに接したい」その思
いがあり開業医へ勤務することに。大変な日々でしたけど、歯科医師として、そし
て、社会人として大切なことを学んだ勤務医時代をつぶやきます。
今でも簡単な技工物は自分で作るのですが、勤務医時代、初めの頃は
技工士のYさんにチェックしてもらいながら作っていました。
急ぎの患者さんで、早めに技工物を作る必要があったときのことです。
O院長 「急ぎの模型だから、Kazuyoshi先生早めに作っておいてね」
私 「はい、わかりました
。」
技工士Yさん
「Kazuyoshi先生、時間ないからがんばれよ~」
私 「そうですねー。Yさん、チェックお願いしますね。」
と、もくもくとワックス(ロウ)をもってお口の中に入る技工物を
作っていきます。
(患者さんのお口の中に入る歯は、模型上でワックス(ロウ)を盛って
形をつくり、それから鋳型を作ってそこに溶かした金属を溶かして
流し込んで作っていくんです。)
患者さんが明日、来院するという前日にそれは完成しました。
私 「できたー!
Yさんできましたー」
技工士Yさん
「どれどれ、おぉ、いいーじゃん、まずまずだなぁ。」
私 「あ~そうですかぁ?ありがとうございます。」
と、技工士Yさんがおもむろになにか取り出して、
技工士Yさん「じゃ、こっちはいらないな。。。」
それを見た私は、驚愕しました。。。
私 「なんで??ちょっと待ってください。。。
なんでもうひとつ同じ技工物があるんすか~!!??」
技工士Yさん
「だって(笑いながら)Kazuyoshi先生、失敗するかもしれないじゃ~ん。
予備に先に作っといたよ~」
私 「なんすか、それ~
」
すでに できてるよ・・・
山形県 米沢市 笹生歯科医院 副院長のKazuyoshiでした。