本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

『フラガール』

2006年10月21日 | 映画・DVD・テレビ
始めは単なる郷土愛から観に行った『フラガール』。
自分は滅多に泣かないすれた観客だと思っていたのに、
いつのまにか感動の嵐でぽろぽろと落涙。
最近の映画には珍しく演出が直球勝負だったので、
かえって新鮮な感じでしたね。
いやぁ、良かった。
「TV Taro」のおすぎさんの評を信じてよかったよ(笑)!

『フラガール』監督 李相日 出演 松雪泰子 蒼井優 豊川悦司
昭和40年。斜陽の時期をむかえた常磐炭鉱は、
東北にハワイを作る!という一大プロジェクトに乗り出す。
温泉を利用したテーマパークにする計画だが、
そこでは本格的なフラダンスを呼び物とするつもり。
「一家一山」を旨とする会社は、地元を支えるため、
盆踊りぐらいしか踊れない炭鉱娘たちをダンサーとして採用。
東京から来たやる気の無いダンス教師まどかは、
まったくの素人に教えるはめになり…。
常磐ハワイアンセンター設立までの実話を元に映画化。

    <以下、ネタバレ注意!>

松雪泰子演じるまどか先生が、とても魅力的でした。
元SKDのダンサーが流れ流れて…という投げやりな空気で、
最初は飲んだくれながら登場するんだけど、
素朴な生徒たちの熱意に打たれて、
ダンス指導に喜びを見出す過程にまずじーんときます。
まどか先生のタヒチアンダンスがまた絶品!
情熱的でなまめかしくも、毅然としていて。
娘たちが憧れる気持ちがよく分かります。

その後は生徒の一人、早苗の一連のエピソードに泣き、
小百合のエピソードに泣き、駅のシーンに泣き、
蒼井優演じる紀美子と、富司純子演じる母のエピソードに泣き…。
もう、涙のツボを突かれまくりでした。
感動ものなのに、全体的に暗すぎない雰囲気も好みでしたよ。
ちょこちょこ盛り込まれた笑いも温かかったしね。

娘たちのダンサーとしての成長が話の根幹にある訳なので、
紀美子の迫力のタヒチアンダンスには盛り上がりました。
フラの専門的なことは分からないけれど、
凛々しくて綺麗だった…。
一人の女性の成長も見届けた気がしました。

“自宅でながらDVD”じゃなくて、映画館で観たことも、
わたしには良かったかな。
照明が落とされるので、集中して作品に向き合えるし、
周囲の観客と一体化できるし。
DVD派の夫は映画館が苦手だといいますが、
いつか一緒に観たら、どんな感想をもらすでしょう?
(辛口夫、例によって簡単には感動しないような気もするが…

そうそう、劇中のいわき弁はわたしでも
意味が分からない時がありました。
「でれすけ」もニュアンスは伝わるけど、使ったことなかった。
しかしネイティヴ父&伯母たちなら、
まだまだ方言が甘い、とか思うのかもしれないです。
(昭和40年といったら、母若かりし頃…。当時通勤に使っていた
常磐線で、よくフラガールたちを見かけたという話を聞いた

語尾につける「~だっぺ」「~け?」は、今でもごく普通に使うけど。
役者が喋りだしたら、館内が心なしか「ぷぷ…」って感じだったよ。
うちに帰って「いわき弁って変なの?」と夫に聞いたら、
フォローも無く、またしても「うん」と頷かれた。
世間的にも関西弁九州弁はどこか格好良いが、
東北弁はダサイと思われている節がある。
(酒の席で「地元の言葉喋って」と強請され、
いやいや実行すると笑われるというのも、むかつく話)

どごがおがしいのが、まっだぐわがんねえ!
おめえらだって方言には違いねえべ~?!
(はぁ…。引越ししすぎていわき弁が微妙だわ。
本当はイントネーションが独特な良い言葉なんですよ)

  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

さて、映画のモデルである常磐ハワイアンセンターには、
昔、伯母たちによく連れて行ってもらいました。
泳げないけど温泉好きの子供だったのです。
スパリゾートハワイアンになってからは、
思春期を迎えて足が遠のいてしまったけれど、
久々に行きたくなったなぁ。
露天風呂に入ってから、まったりフラダンス観たりしたい。
夫~、お願えだがら来年も里帰りに付き合ってくんちぇ!(ToT)




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