平安時代の中期から鎌倉にかけて、本宮・新宮・那智の熊野三山への信仰が高まり、「蟻の熊野詣」と例えられるほど切れ目無く、しかも貴賎男女の隔てなく多くの人々が熊野を参詣したと伝えられています。
参詣者の多くが歩いたとされる熊野参詣道・中辺路では、命がけの難行苦行の道程を経て、最初にたどり着くのが熊野本宮大社です。
熊野本宮大社にほど近いところにある熊野本宮温泉郷・湯の峰温泉は、古くから熊野詣の旅人達にとっての湯垢離と休息の場として知られていました。
温泉街の中心地には天然の岩風呂である「つぼ湯」があり、このつぼ湯こそ「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産の一部として、温泉としては世界で唯一、世界遺産登録がなされています。
熊野本宮温泉郷ではほかにも、川底を掘ればたちどころにお湯が湧く極めて珍しい温泉である川湯温泉や、西日本随一の広さを持つ露天風呂の渡瀬温泉など、特徴的な温泉に恵まれています。
古来から連綿と続く長く厳しい祈りの旅を経て、ようやく癒しと蘇りの湯に浸かる喜び…熊野本宮温泉郷は交通が発達した現代に暮らす私たちにも、その喜びの一端に触れさせてくれるはずです。
湯の峰温泉
川湯温泉
渡瀬温泉
広大な敷地にタイプの異なる三つのホテル(ホテルささゆり、ホテルやまゆり、ホテルひめゆり)と共用の大露天風呂からなるリゾート施設。主に関西圏でホームセンターを展開しているコーナンの関連施設です。
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