顔面に亀裂が走るのと覆屋で陽があたらない為
あまり良い印象のなかった川尻地蔵磨崖仏。
何とか撮影出来ないものかと思ってはいたものの
ついつい後回しになって居た・・・
久し振りに寄って照明撮影したら、あらまぁ。
えぇ地蔵さんでは有りませんか。
南北朝時代 康永元年(1342年)七月銘(北朝年号)
顔面に亀裂が走るのと覆屋で陽があたらない為
あまり良い印象のなかった川尻地蔵磨崖仏。
何とか撮影出来ないものかと思ってはいたものの
ついつい後回しになって居た・・・
久し振りに寄って照明撮影したら、あらまぁ。
えぇ地蔵さんでは有りませんか。
南北朝時代 康永元年(1342年)七月銘(北朝年号)
柳生の里から笠置への集落外れにある有名な磨崖仏ですが
昨今、周辺の樹木が育ち過ぎて何時訪れても薄暗く
光量不足でまともな写真が撮れない状態でした。
その薄暗さを逆手に取って照明撮影して来たものです。
奈良市柳生町
照明により、はっきりと見える様にした事で
改めて良い磨崖仏だと言う事を実感しました・・・
磨崖仏の宝庫と云われる当尾の里の、個人宅敷地内に巨岩が聳え立ち
壁面に線刻で定印の阿弥陀如来座像が刻まれて居ると言う事で
喜び勇んで出かけて来ましたが・・・
ご覧の通り大岩が露出しているのみ。
肉眼では何と無く線が見えますが撮影してもこの程度しか見えません。
当時の私の撮影技術では如何にもならず
これでは記事にならないとお蔵入りしていた大磨崖仏・・・
撮影困難な大磨崖仏を何とか撮影する方法は無いものかと
試行錯誤の末、数年ぶりに撮影再挑戦した結果
肉眼では矢張り何にも見えない壁面に
定印の阿弥陀如来座像が
浮かび上がったのです!
久しぶりのこの気持ちの昂り
伝わるでしょうか・・・
推定南北朝時代
岩の間に湧水を湛えており
嘗てはがここが行場で有ったのかも知れません。
こんな大磨崖仏が人知れず当尾の里に在る事が不思議でならない・・・
せっかく行っても何が何やらよく判らない大門の磨崖十三仏。
暗峠の帰りに寄って、再撮影して来ました。
奈良県生駒市大門町
球状岩に駒形を彫り込んだ中に、中央に虚空蔵・金剛界大日・釈迦の三尊の像容を
右に種子で阿閦・薬師・弥勒・地蔵・不動を
左に弥陀・勢至・観音・普賢・文殊を刻んで十三仏としています。
十三仏としては特殊な形で珍しいもの。
駒形右外側に天正十一年十月十五日(1583年安土桃山時代)と刻まれているのが確認できます。
「仏井戸」からの帰り道で立ち寄った石ヶ谷地蔵磨崖仏。
前回は無かった筈の照明が点けられていました。
和歌山県有田郡有田川町西丹生図
壁面と体部の剥落が進んでいますが頭部の剥落が少ないのは
後世補修をしたものとみられるという事です。
お堂の老朽化が著しく、砂岩に刻まれた地蔵尊の風化が激しい為
平成二十九年に建て替えが計画されて居る様です。
建て替えに伴い、地蔵さんも修復されるのでしょうか・・・
熊野参詣道紀伊路の上野王子旧地に在る「仏井戸」
以前、井戸の水中に没する三尊石仏を撮影しました。
その時は水中の三尊石仏が写っただけでも大満足でしたが
法要時に水を抜いた状態で拝する事が可能と知り
この機会を逃すまいと遠路再訪して来ました。
感動の瞬間
和歌山県御坊市名田町上野
世話役様始め地区の方々のご厚意で
至福のひと時を過ごす事が出来ました。
本当に有り難うございました。
五年程前に訪れていましたが、薄暗さになすすべもなく
取り敢えず撮影したきりだった谷山不動磨崖仏。
漸く再撮影に訪れる事が出来ました。
照明の下に浮かび上がった
素晴らしいお不動さんをご覧下さい。
京都府相楽郡山城町平尾谷山
鎌倉後期
不動明王の立像は岩座に立つものが殆どですが
坐像によく見られるのはこの瑟々座(しつしつざ)です。
不動磨崖仏の坐像自体が数少ないので殆ど目にする事はありません。
何時行っても薄暗く光量不足で良い写真が撮れない大内峠の十三仏。
久しぶりに思い出し懐中電灯持参で会いに行って来ました。
奈良県宇陀郡榛原町大野 大内峠
室町後期
旨い具合に木漏れ日が射し込んでいると思ったら
笠石が有る為、お顔に陽があたりません。
それならばと何時もの様に照らしてみたら・・・
照明の下、浮かび上がったお顔を見て吃驚!
こんなに笑顔のお地蔵さんは初めてです。
光の当て加減で笑顔になるのかと思ってよく見ても
矢張り笑顔になるように刻まれているようです。
峠越えでこんな笑顔のお地蔵さんに出会えたら
疲れも吹っ飛んで気持ちも晴れやかになるでしょうね。
又来ます・・・
このお不動さんも照明が無ければ如何にも撮影困難な石仏の中の一つ。
室生村を通った時にふと思い出して寄ってみました。
奈良県宇陀郡室生村大野
桃尾の滝の不動磨崖仏と同意匠で鎌倉中期の作と云う事ですが・・・
照明無しでは矢張り輪郭が確認できる程度にしか写りません。
せっかく見に行ってもこれではがっかりしますね。
では、照明を当てて見ます・・・
輪郭の中に刻まれた線が見事に浮かび上がりました!
こんなに変わる物なのですね。
今まで見えなかったものが見えた時の感動は
言葉では言い表せません・・・
利剣の先半分と御尊顔の一部が欠け落ちているのが残念でなりません。
以前訪れた時はどうにも撮影困難だった杣谷の地蔵磨崖仏。
この度、漸く照明撮影する事が出来ました。
奈良県宇陀郡御杖村神末杣谷
矢張り素晴らしい尊像が浮かび上がりました。
錫杖の下に延元三年(南北朝初頭)の南朝方年号が確認できます。
以前は確認する事が出来なかった光背の左右に線刻された蓮華瓶も
ご覧のとおり確認できました。
右手の線刻蓮華瓶
此方左手の線刻蓮華瓶
この様なものが刻まれていたとは驚きです・・・