府道より北へ入った大円の北方丘陵端にある釈迦堂境内に
阿弥陀三尊笠塔婆が在ります。
大阪府豊能郡豊能町切畑大円釈迦堂
細長い自然石に阿弥陀座像と脇侍の観音・勢至菩薩が彫られています。
頂部は水平で、上に臍が残っており元は笠石が乗っていたのが判ります。
鎌倉後期の特色をしめす阿弥陀三尊。
豊能町最古の石像文化財です・・・
この佇まいが堪りません・・・・・
府道より北へ入った大円の北方丘陵端にある釈迦堂境内に
阿弥陀三尊笠塔婆が在ります。
大阪府豊能郡豊能町切畑大円釈迦堂
細長い自然石に阿弥陀座像と脇侍の観音・勢至菩薩が彫られています。
頂部は水平で、上に臍が残っており元は笠石が乗っていたのが判ります。
鎌倉後期の特色をしめす阿弥陀三尊。
豊能町最古の石像文化財です・・・
この佇まいが堪りません・・・・・
先の地蔵石仏の奥、元採石場入口の南側崖下に
長安寺跡多尊仏と言われている磨崖仏が在ります。
大阪府豊能郡豊能町切畑大円下所
この地方によく見られる阿弥陀を中尊にした逆修多尊磨崖です。
木代たぬきやぶの多尊磨崖仏と良く似ています。
三段の枠内に二十二体の合掌座像と一体の阿弥陀立像、一基の五輪塔が刻まれています。
追刻されているようで、配置が不規則です・・・
五輪塔の地輪に彫られた銘が一番古いようです・・・
この阿弥陀さまも、多くの人々の願いを受け止めて来た事でしょう・・・・・
沢山在った多尊磨崖・多尊石仏もこれで全てです・・・
北摂の石仏も残り僅か・・・
街道から南へ入ってすぐ、元採石場入口の手前に
一基の地蔵石仏が立っています。
大阪府豊能郡豊能町切畑大円下所
この地蔵は付近から掘り出されたものだそうです。
舟型光背の中に立つ短い錫杖を持つ地蔵立像です。
頭部の直ぐ上で割れ、錫杖頭が破損しています。
お顔は童顔で非常にやさしい感じがします・・・
法性寺の東方、民家の間の旧道を上っていくと、右手に見える
簡素な屋根付きの祭壇の奥に多尊石仏が祀られています。
大阪府豊能郡豊能町切畑中の西
多尊石仏の多い豊能で、この様に祀られているのはここだけです。
最上部に阿弥陀三尊が彫られた、この地方に多く見られる多尊石仏です。
丁度、三尊の所で破損し、右の脇侍が無くなっています・・・
」
丁寧に祀られていますが祭壇が近い為上手く撮れません・・・
此方からの方がまだましかなぁ・・・
よく見ると二段目の五体も破断しています。
下の二段は破損風化が甚だしいです。
この祭壇の奥に・・・
法性寺の前に在った朽ちた案内板・・・
切畑中の西集落の法性寺墓地入口に在る地蔵石仏です。
大阪府豊能郡豊能町切畑中の西
当町に二基在る鎌倉後期の在銘石仏の一つです。
自然石に大きく蓮華座を刻み、舟型光背を彫り窪めた中に
右手に短い柄の錫杖を持つ地蔵立像が彫られています。
先に紹介した川尻向井山地蔵石仏によく似ています。
それにしても大きな涎掛けですね・・・
切畑西野の集落北側山麓に在る観音堂境内山側に多尊石仏が在ります。
大阪府豊能郡豊能町切畑西野
頂部山形の板状石に十八体。
最上部に阿弥陀三尊を、下部四段に合掌像が彫られています。
最下段の左の一体分が空いたままになっています・・・
余野を中心としたこの地方独特の多尊仏・・・・・
豊能町に七基、隣の箕面・茨木に数基在ります・・・
何れも阿弥陀如来を主尊とし、来世の極楽浄土を祈願して建立されたものです。
嘗ては交通の要所で、重要な街道町であった豊能の中心、余野
田園の中の野道の傍らに、豊能で最も知られた多尊石仏が在ります。
大阪府豊能郡豊能町余野中所
周辺の長閑な景色に溶け込んで良い風情です・・・
二面石仏で、表裏各二十体が彫られています。
上段中央に錫杖を持った地蔵、その脇に合掌地蔵
下段には地蔵が十七体彫られています。
しかし、まぁ良い風情ですね・・・
裏面の二十体
地衣類が蔓延り見る影もありませんが・・・・・
撮影した写真と見比べていて、古い書籍の写真は
此方が表面になっているのに気付きました・・・・・なぜ?
いくら二面石仏とは言え、表裏置き換えるなんて・・・・・
豊能の木代方面から多留見越え街道を行くと、茨木市上音羽の集落が在り
下音羽に向かう旧道沿いにも豊能辺りと同じような多尊磨崖仏が在ります。
大阪府茨木市上音羽
大きな岩に三十体ほど彫られています。
これも矢張り逆修の為に彫られたものです・・・
当時、庶民の暮らしは創造を絶する程苦しかったのでしょう・・・・・
昔は磨崖仏の前が街道でしたが、今はすぐ後ろに車道が通ったので
うっかりしていると磨崖仏に気付かずに通り過ぎてしまいます・・・・・
中央の阿弥陀如来
この阿弥陀様にお願いしたんですね・・・・・
人々の願いが込められた磨崖仏・・・・・胸が詰ります・・・・・
木代消防団建物の前、細い道を少し入った所に一枚岩がそそり立ち
その壁面に地蔵磨崖仏が彫られています。
大阪府豊能郡豊能町木代
短い錫杖を持つ通常型の地蔵立像です。
三頭身のずんぐりむっくりです・・・
白っぽい地衣類が蔓延り、非常に残念です。
地蔵の右袖の脇をよく見ると、小さな地蔵?が彫られています。
在るよと言われて、尚且つじっくり見ないと判らない程度のものですが・・・
見えましたか?
台形彫り込みの外には、十数個の梵字が刻まれていたようですが
いずれも剥離し、「タラーク」虚空蔵・「バン」大日のみが判読されています。
この事から十三仏の種子が刻まれていたという説も・・・・・