「近江の石仏」の表紙にもなっている滋賀県の代表的な磨崖仏のひとつ
「耳だれ不動」と呼ばれる大磨崖仏です。
滋賀県大津市大石富川町
信楽川にかかった不動橋を渡り急坂を上りきった所
見上げるばかりの大磨崖仏が眼前に現れます。
「耳だれ不動」と呼ばれていますが阿弥陀三尊磨崖仏です。
中尊の耳の辺りから岩からにじみ出た水がしたたり岩が変色しています。
「耳だれ不動」の呼び名は此処からついたようで
民間信仰の対象になっています。
一寸見慣れない感じだなと思っていたら
線彫りでもなく薄肉彫りでもない珍しい技法で刻まれています。
水瓶を表わす左脇侍の勢至菩薩
宝冠に化仏を表わす右脇侍の観音菩薩
左右の脇侍は中尊とは違い、普通の浮き彫りで刻まれています。
三尊の左の岩肌に刻まれた線刻の不動明王磨崖仏。