とぎれとぎれの物語

瀬本あきらのHP「風の言葉」をここで復活させました。小説・エッセイをとぎれとぎれに連載します。

地震予知

2010-09-21 05:55:17 | 日記
地震予知



 飛行機雲によく似た帯状の雲。稲妻とも違う発光現象。掘りぬき井戸の底やトンネルの中から発する異様な「ゴー」とい音。続いていた地震が一時的に「静穏化」する。猛暑の後台風がいくつも同じコースを辿る。私が調べたところ、これらはすべて大地震の前兆現象であるとされていた。問題は因果関係を信じるかどうかである。
 一週間以内に島根県東部でマグニチュード6以上の地震発生! というような確実な地震予知が出来るなら人的被害は激減するだろう。それを可能にさせる方途はないのか。私のような門外漢がとやかく論じても一笑に付されるだろうが、とまれ、頭にある構想を述べてみたい。先ず現在の「地震予知連絡会」を中核とした全国規模の地震予知組織をきめ細かく作ることが先決である。地方組織は公的な組織と任意的な民間の組織を糾合(きゅうごう)してあらゆる情報を「連絡会」に提供する。情報には個人的な小さい事象でも含めることにする。全国から集まる長期予知、短期予知、前兆現象などの多様な情報を整理して「連絡会」は都道府県ごとの地震予知統計を作り、情報が集積している地域が発生すればただちに「連絡会」を招集し会議の結論を発表する。その結果に基づき、該当自治体は緊急防災体制に入る。この場合人命尊重を第一にして実施する。
……私の意図するところは、民間の研究組織、個人の研究家などの情報をもっと生かして欲しいという点にある。特に前兆現象を非科学的として排除していては急を要する「予知」は何時までたっても出来ないと思う。命を護る鍵は多様な情報の共有である。