MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

義父と嫁 乳しぼり

2024-06-02 19:31:10 | ピンク映画
日本映画専門チャンネルの恒例企画番組“おとなの桃色シネマ白書”の先月5月分のもう一本が録画未遂のためになんと5月31日放送分の深夜枠(つまり暦上では6月1日未明)で拾うことになり
ようやっと本日ブログアップすることが可能になりました。
 
この作品劇場公開の時には「痴漢義父 息子の嫁と…」というタイトルで、再映の時にこのタイトルになり
シナリオ段階では「夜明けの牛」だったとか
さらに「田園官能ロマン 乳搾り 背徳の牛舎」というタイトルで一応DVD化もされています
 
要はいわゆる三ちゃん農家っていうよりかはもう後継もいなくなり
そう父親がかわいがってる乳牛ハナコを売り飛ばそうとした長男が売り飛ばしに行く途中でハナコと共に事故死して
息子の嫁と一緒に農家を守っていくという姿を淡々と描いた作品な訳ですが
これが実によく出来た作品でして
まぁ後藤監督自体一年くらい前にこの同じ“おとなの桃色シネマ白書”での「喪服の女 崩れる」のピンク映画デビュー作の時にも書きましたが
もともとはロマンポルノからピンクに転身されて来た監督であったのと
 
この時代ピンク映画はネット上でのポルノやAVにまだ押されないためプログラムピクチャーとして量産されていた時代でしたから
そんな中で一本や二本こう言った格調高い作品が生まれるっていうのも必然だった訳でして
実に切実に20年も前に認知症の映画を作っていたとは
それもピンク映画でですよ
 
それだから朝の乳搾りに義父がやってくると息子の嫁はハナコの代わりに牛舎で全裸で四つん這いになって乳搾りされるものの
父親はハナコだって認識しかしてなくて、そんな毎朝の日課が終わると農家の朝食が待っており・・・
そんな日常の繰り返しの中でそこに佐々木ユメカさん演じる家出不良娘が帰ってきて
さらにこの土地を狙う小悪党のなかみつせいじなどが加わってきて・・・
 
最終的にはこう言ったお話の帰結は義父と義理の娘がようやっと結ばれてっていうことなんですが
それを62分の尺に見事にまとめる誤答監督の手腕と人が人としていかに人を思いやって生きてるかっていうのを描き通しているわけで
麻木涼子さんと中村方隆さんとの二人の関係も抑えた演技でクライマックスに瞬発させる見事さには感服させられる
佐々木ユメカさんもいい味っていうか彼女の持つ雰囲気が生かされたし
さすがはなかみつせいじさんだし
 
これほどピンクであってピンク的でない内容を含有した作品となってるのもまたよかった
 
切り口の違う記事はコチラ
 
2003年製作、日本ピンク映画、新東宝作品
後藤大輔脚本・監督作品
出演:中村方隆、麻木涼子、佐々木ユメカ、なかみつせいじ、城春樹、水樹桜、新納敏正、江端英久
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キリエのうた

2024-06-02 05:05:24 | 邦画
これは最初っから5月のリリース作の員数に入っていた作品でしたが
日本映画を積極的に見ていこうという企画での視聴作品だったが
映画の情報を事前に入れないから、レンタルしてきて尺を見たらなんと178分もある作品ということで
なんとか時間の余裕を作っての視聴と相成りました
 
が、そこは岩井俊二監督
ってか彼が原作本書いて自分で脚色してメガフォンまで取った作品だったのね
一応あのもう 12年も前になる東日本大震災によって運命が変わった4人の男女のお話だったのね
そのなかで一応年の離れた姉妹っていうこともあったのかアイナ・ジ・エンドを姉と成長した13年後のヒロインの二役をやらせていたもんだから
っていうか石井監督の映画も時制がポンポン飛びまくっていたりでこの二役
そうアイナ・ジ・エンドさん演技初ってこともあってか
姉と妹との演じ分けがちょっとできてなくて
見てるこっちが整理しつつ映画を見ていくという部分もあったりで
 
岩井俊二監督御自身の意図もあっての二役だったんだろうなとは思いますが
これは役者を変えて欲しかった部分でもありましたが
アイナ・ジ・エンドさん初演技にしてはっていうか歌が主体の映画ですから歌手さんを起用されたのは一応成功していたのじゃないかとはクライマックスの路上ライブフェスでのシーンでの歌い込みの素晴らしさからこれはこれでよかったんだっておみわされたものの
もう一人広瀬すず流石に演技巧者のすずちゃん、無垢なJKから10年経っての男を渡り歩くあの人物像を見事に演じていたのには・・・
彼女の演じた人物の刺されたとこに登場してたのって武尊でしたよね、その後の彼女に関しては映画では語られてはいないものの想像通りなんでしょうね
 
震災シーンではCGも使ってないから姉が妹を探して町中チャリで走り回る街並みの家々が崩壊もしてなかったのが残念だったかな
彼氏との電話もつながりっぱなしだしここいら虚構っぽかったケドあれでないとお話が進行もしないか・・・
 
3時間の長尺ではありましたが映画としての語り口がうまいのでなんと全くオチずに見終わってしまいましたが一回途中でトイレ休憩とったけども(汗
 
2023年製作、日本映画、Kyrie Film Band作品、東映配給
岩井俊二原作・脚本・監督作品
出演:アイナ・ジ・エンド、松村北斗、黒木華、広瀬すず、村上虹郎、松浦祐也、笠原秀幸、粗品、⽮⼭花、七尾⼈、ロバート・キャンベル、⼤塚愛、安藤裕⼦、鈴⽊慶⼀、⽔越けいこ、江⼝洋介、吉瀬美智⼦、樋⼝真嗣、奥菜恵、浅⽥美代⼦、⽯井⻯也、豊原功補、松本まりか、北村有起哉
 
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