MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

唄う六人の女

2024-06-29 18:18:13 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうという企画で視聴した作品
個人的には一時ハマりにハマっていたマネキンだけでの実写映画「オー!マイーキー」を作った石橋義正が脚本・監督を務めた作品ということと
ライツキューブからリリースされて居るのでレンタルしてみました。
これも人間っていうか生の俳優さんっても女優さん6人が全く台詞を喋らずに森に住む人間とは違う多生物(動植物)の化身を演じてるってことで
全く台詞なし(っても武田玲奈さんだけは二役ということで片方は人間役ですからこちらではセリフがあります)。
 
約二時間弱の映画でしたがセリフがない分動作での心情表現を演技で見せるというむづかしい演技を強いられた6人の女優さんたちにまずは拍手を送りたい
そしてセリフがないのと相俟って実に女優さんがお綺麗に撮られていてある意味眼福の一本でもあったような作品でしたが
そこに隠されて最後に明かにされるこの映画のテーマの重さには愕然とさせられますが
人と自然とので共存というか地球というか自然というかそういうも野を人間の都合によって破壊していく
それでいいのかっていう映画だったのには驚かされた
 
何十年も離婚した母と暮らしていたから会っていなかった父の死の知らせを受けて
主人公は父の住んでいた田舎の一軒家を手放すための整理に田舎に赴き
不動産屋と契約を済ませて駅まで送ってもらう途中で
落石事故にあい、気がついたら父の家で無言の女たちに監禁されていて・・・
そんな主人公に竹野内豊さん、不動産屋に山田孝之さんが扮しており
言葉を一言も話さない六人の女たちには⽔川あさみ、アオイヤマダ、服部樹咲、萩原みのり、桃果、武⽥玲奈が扮して美を競ってくれてますが
武田玲奈さんだけは現実世界での竹野内豊さんの恋人役をも演じておられますので二役ですから人間役の時には台詞がしっかりとあります。
 
これら6人の女優さんたちはそれぞれ森に生息する動植物たちの化身した姿であるということで
一応この作品はファンタジー作品という位置づけでいいのでしょうかねぇ
男たち2人が事故から気付いて目を覚ましたところから
この女たちから彼らがいかにして逃げていくのかっていうことに主眼が置かれて映画は進行していくものの
お話が進むにつれて竹野内豊の父親が何をしていたのかがだんだんわかってくるにしたがって6人の女たちの化身した素性も知れてきて
彼女たちが男2人を監禁した理由も明白にされていくという寸法
 
独特の雰囲気と女優さんたちの美貌に酔いしれてのあっという間の二時間でしたが
こう言った世界観の中でまさか現代日本が抱えてる社会問題の一つがこんな形で告発されていたとはねぇ
って二度も驚かされた作品でした・・・
 
2023年製作、日本映画、映画「唄う六人の女」製作委員会作品
石橋義正共同脚本・編集・監督作品
出演:⽵野内豊、⼭⽥孝之、⽔川あさみ、アオイヤマダ、服部樹咲、萩原みのり、桃果、武⽥玲奈、⼤⻄信満、植⽊祥平、下京慶⼦、鈴⽊聖奈、津⽥寛治、⽩川和⼦、⽵中直⼈
コメント (2)
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カラーパープル

2024-06-29 05:05:03 | 洋画
1985年にスピルバーグが製作・監督して作られた映画を再びスピルバーグが製作に名を連ねて
今度はミュージカルとしてリメイクした作品
ってもミュージカル化はブロードウェイでかなり上演されていてそれらの楽曲をそのまんま使っての映画化みたいですね
スピルバーグ作品ということでオリジナルの85年版を見ようって思っていたのですが
この当時は映画小僧だった私ですから雑誌やなんかで事前情報かなり入れ込んでおり、内容的にものすごく暗い作品であることを知り敬遠しちゃってた作品だった

いくらブロードウェイだヒットしたとは言え暗い内容に変わりはなく
こう言った作品は敬遠かって思うものの何とレンタル作品が不足してきてしまい
ここんとこ邦画ばっかりということもあって
ブログの目先を変える意味も含めてレンタルしてきてみるには見ましたが
その凄まじい内容に唖然茫然のプロットにドン引きしてしまいました

いくらフィクションとは言え、いやフィクションではないのかもしれませんがアフリカから勝手に連れてこられて奴隷人生をアメリカという異国の地で過ごし育った黒人が奴隷解放されたのちに
その鬱憤をどこに持ってったのかって言ったら耐力的にひ弱な黒人女性に黒人男性たちが向けて
今までの鬱憤を晴らすかのように同じ黒人同士での性差別を超えたような暴力の報復連載の作品は見てて辛い

これをドラマだったらかなりくるものがありますが今作はミュージカルってことで多少は薄まっているものの
やはり見てて辛いものがこみ上げてくるし
黒人男性からの様々な暴力以外にも解放されたのは奴隷制度がけであって人種的な差別自体は根強く残ってる訳で
これほどの差別と迫害を受けながらも生きることに執着できたのはいわゆる主人公の家族への愛と希望があったからなんですかねぇ

こんな性差別人種差別の作品をいくらミュージカルにしたところでその根本に差別への批判やモロモロ何込められてるわけですが
それを差別する側がこぞってみるって言うのもなんかアメリカ人っていうのも不思議な人種だなぁってアジアの小国の人間が思うだけの作品でしかなかったかな
個人的にはミュージカルは舞台でも映画でも大丈夫な人ですけど
さすがにこの内容で二時間二十分の作品はキツかった気がするし
不覚にもラストシーンでは熱いものがこみ上げてきてしまった

ってか6月リリースのレンタル作品が不足気味でなければ避けて通る作品でした

2023年製作、アメリカ映画
アリス・ウォーカー原作、スティーブン・スピルバーグ他製作、ブリッツ・バザウレ監督作品
出演:ファンテイジア・バリーノ、タラジ・P・ヘンソン、ダニエル・ブルックス、コールマン・ドミンゴ、コーリー・ホーキンズ、H.E.R.、ハリー・ベイリー
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