びすた~り、びすた~り。

のんびりゆっくり歩いていこう。Kana-catの、日々のつぶやき。

OH JULAY! LADAKHの旅 ⑱

2011-10-29 19:01:35 | LADAKH2011
 今日はせっかくのお天気ですが大事な整体の日でしたので山はお休み。食料を買い出しして、お昼過ぎには帰宅。ホットカーペットやら羽毛布団やらを干して冬支度。こういうのは晴れた休日じゃないとできないもんねー。たまにはいいか、ということでのんびりしました。

 さて久々にルンサールカンリのレポです。早いとこ終わらせないと(汗)。
 
◆8月21日 C2~山頂~C1(続き)

 さて名残惜しいが下山。比較的元気なワリソーさんとFさん、私の3名がダワに連れられて先頭。ロープを出そうとするダワを「要らんでしょ!」とばっさり切って下山開始。どんどん行っていいというのでほんとに3人思い思いにルートを取り、ダワを置いてきぼりにする(笑)。疲れているのでショートカット!と急斜面もガンガン真っ直ぐ下りる。翻弄されたダワが一番ややこしいところにハマってクライムダウンしている。カッコ悪いぞー(笑)。あっという間に夜中のトラバースラインの手前まで来る。ここでアイゼンを外して休憩。

<山頂を後にする・・・>


 さてトラバースしてC2へ戻ろうかと腰を上げると、ダワが「こっちへ行こう。ずっと下って少し登るだけだから。イージーだ」という。だったらどうして登りで使わなかったんだよと思いつつ、でもガレ場をトラバースせずに済むならそんな嬉しいことはないし、その後の2回の登り返しもできれば回避したいのでダワの指示に従う。すると谷筋をあまりに景気良く下るので「C2はどこ?どうやって行くの?」と聞くと「あそこだよ。ほら、もう何もないだろ」な、何もないぃ???「C2はもう撤去したからC1に直接下るんだ。こっちのほうが登り返しがちょっとだから楽だよ」なにい?そんなはずはない、平岡さんにC2で休憩して待っていてと言われたよ、全員揃ってからC1へ下るはずだと説明すると「でもC2はほら、もうないよ。だったら無線で平岡さんと話してよ」というので慌てて連絡。すると「うーん恐れていたとおりになりましたねえ。仕方がないのでそのままC1へ下ってください」とのこと。その後のダワと平岡さんのやり取りを断片的に聞いているとどうもC2撤収はチリンの指示のようでダワは事態の深刻さが分かっていない様子。皆と離れてしまったことが悔やまれるがもう相当下りてしまった。こんな谷間で待ちたくないし、同じルートを来てくれる保証がない。Fさんとワリソーさんに状況を説明して下山を続行する。

<一応氷河がありましたねー>


 それにしてもどんどん下るのでもしやC1すらもうなくてBCまで連れて行かれるのではないかと不安が募る。何度もしつこくダワに確認。往路に遠望していた氷河の麓を間近に通り、そしてさらに下る。雪が少ないときはこのルートを馬で荷揚げするのだというが、石がゴロゴロしていてとても歩き易いとは思えない。彼には悪いがほんとにルートファインディングがヘタで、痺れをきらしたFさんが「平らな川底を歩いちゃなんでだめなの!」と進言するとようやく修正するという始末。だんだん3人の足も止まりがちになってきて、後続のグループが見えるかなと振り返るものの見通しが悪く状況が分からない。

 お昼も抜きで午後3時を廻り、後どれくらいかかるか尋ねると「山の裾野をぐるっと廻って1時間半だ」という。絶対そんなんじゃ到着できない!するとダワ、「ここを登れば近い」と右手の丘を指す。もう何でもイイヤーと付いて行く。これがまた見た目よりも高くて、ちっともてっぺんに来ない。「私はヴァケーションでここにいるのに。この苦行は何だ。クレイジーだ」とついダワに八つ当たり(ごめんね)。ワスカランの時だって18時間行動したし、決してこの行程が異常に長いとは思わないのだが、C2を勝手に撤去されたこと、往路とルートが変わって先が見えないことが神経を苛立たせる。地図があればまだ良かったのだがそれもない。C1の方向はわかるのだけれどこれがほんとに近道だったのか・・・イライラ。そしてあっという間に1時間半が経過するがまだ登っている。ダワは次の山も登ろうとするので「なるべくトラバースできないの?!」と叫んで自分でルートを探す。しばらく歩いたらようやく見覚えのある風景が!向かいのコルは高度順化で上がったコルだ。ということは・・・!ダワを捕まえ詰問。「・・・つまり往路を辿ったほうが近くて楽だったんじゃないの(怒)!!!」・・・一応フォローを入れると、ダワはこの山を歩くのはほぼ初めてで、仲間の情報で「下山はこっちが楽だ」と言われて案内しただけのよう。C2の撤去も同じで、通らないで済むなら先に片付けちゃえ、みたいなノリだったんだろう。

 現在地が分かったのでルート取りに口を挟むことにする。もう一歩たりともムダに歩くものか(笑)。それに安心したのかダワ、「平岡さんが早く後続のヘルプに来てって言ってるから!僕は先にC1に戻るよ」とのたまう。んだとぅ?!私がルート見失ったらどうするんだよ!というと「あのコルを越えれば道が見えるから!」と言い置いて行ってしまった。幸いFさんも現在地を把握できたみたいなので、なんとかなるかな、と諦める。3人で相談して、今度こそ最短距離をとる。これが最後の登りのはず!なんとか越えると向こうから人がやってくる。スタンディンだ!

 やったーお迎えだーと彼に合流すると、「C2にステイしている人が居るらしいので飲み物を届けてついでに靴を回収してくる。C2に誰がいるの?どうなってるの?」と聞かれるが我々にも分からないというと行くしかないか、という表情になった。そして我々に飲み物を分けてくれて「頂上はどうだった?皆登れた?」と聞くので「皆登れたよ。長いけどイージーだったよ」と説明するとにっこり笑ってくれた。スタンディンは荷揚げも頑張ってくれたし登りたがっていたのも知っていたので気の毒だったな、と思う。気をつけて下ってね、と彼はC2へ向かって登っていってしまった。

 踏み跡が不明瞭なので仕方なくガレ場を最短で下る。また途中で飲み物を持ったポーター2人に出会う。しかしこちらは愛想悪いことこの上なく、「残りのグループは?」と聞くので「もっと後ろ。我々は近道してきたが彼らがどうするかは知らない。」と答えるとなにやら2人で相談開始。飲み物をくれる気配もなく、「キャンプまで案内してよ」と頼むと「あっちだから」とそっけない。Fさんも「もういいよ。行こ!」と怒ってしまった。

 ようやくガレ場が終わって緩やかな平原。しかしなかなかテントが見えない。こんなに遠かったっけ・・・と不安になってきた頃、ようやく見覚えのある青いテントがみえた。18時。明るいうちに到着できて良かったぁ・・・。ニマとチャンドラが出迎えてくれた。「皆登れた?」「もちろん!ニマのゴハンのおかげだよ!」

 ほかのメンバーの動向が分からないのでとりあえずテントに入る。勝手に下ろされたC2の荷物は適当に袋詰めされていて、全員のをぶちまけないと自分のものが見つけられない。シュラフやマットなど緊急に必要なものだけなんとか探し出す。ったくもう!と怒り再燃。19時を過ぎても誰も戻らず、チャンドラが各テントに夕食を届けてくれた。空腹かどうかももう分からなくて、でも心遣いが嬉しかったので頑張って食べる。もう食事制限しなくていいし!21時に戻ったグループはお迎えできたけど、暗くて誰が居て誰が居ないのか分からず、その後の記憶はなし。ZZZ・・・。

<このほかにスープパスタとアップルパイがついてました。ニマありがとう!>
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