友岡雅弥さんは、執筆者プロフィールにも書いてあるように、音楽は、ロック、hip-hop、民族音楽など、J-Pop以外は何でも聴かれるとのこと。
上方落語や沖縄民謡にも詳しいようです。
SALT OF THE EARTH というカテゴリーでは、それらの興味深い蘊蓄が語られています。
いくつかかいつまんで、紹介させていただきます。
カテゴリー: SALT OF THE EARTH
「地の塩」という意味で、マタイによる福音書の第5章13節にでてきます。
(中略)
このタイトルのもとに書くエセーは、歴史のなかで、また社会のなかで、多くの人々の記憶に刻まれずにいる、「片隅」の出来事、エピソー ド、人物を紹介しようという、小さな試みです。
2019年2月11日 投稿
友岡雅弥
2018年12月3日に、マラソンの世界選手権元代表選手のHさん(女性)に、懲役1年保護観察付き執行猶予4年の判決が出ました。
懲役1年。
何をしたと思いますか?
万引きです。
万引きをした、元世界的アスリート。
けしからん!
トップ・アスリートだともてはやされて、傲慢になって、転落したんだ!
そうでしょうか?
いくら万引きしたと思います?
スーパーで、382円のお菓子です。
彼女は再犯でした。
一年前(2017年)2700円相当の化粧品などをコンビニで万引きしたからです。
懲役1年、執行猶予3年の判決がでて、執行猶予中の382円の万引きで
した。
再犯の場合、とてつもなく、刑が重くなるのです。
震災の前、累犯障がい者・高齢者の社会生活再開に、何らかのお手伝いができないかと、長崎が先進的なので、その支援の仕組みを調べたり、その活動の中心だった、ある社会福祉法人とか、長崎新聞社とかの、お話を聴きに行ったりしてました。
地域に、累犯障がい者(「詐欺」)のご夫妻がいらっしゃるので、とりあえず、具体的なご支援の経験も積めるかなと思ってました。
でも、東日本大震災にかかりっきりになり、また自分自身うつになってしまったので、まだ果たせずにいます。
服役中の知的障がい者の7割が再犯です。
詳しくは、到底、書ききれないので、長崎新聞のこの本をご覧ください。
『居場所を探して 累犯障害者たち』
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あえて、 Amazonとは別にしました。
この問題を一番最初に大きく採り上げたのは、民主党の衆議院議員で、政治資金規制法違反で、一年半の実刑判決を受けた山本譲司さんです。
栃木の刑務所に入り、そこで累犯障がい者のあまりの多さに驚いた彼は、そこで触法障がい者、累犯障がい者の世話を積極的に行い、またヘルパーさんの資格をとって、出所後も、触法障がい者、累犯障がい者の支援を行っています。
今、触法障がい者問題に支援者としてかかわっている人の多くが、山本譲司さんの本で、この問題の根深さを知った人たちだと、実感しています。
山本さんも、何冊も本を出しているので、是非、ご覧ください。演歌歌手とは、文字が違うので、ご注意を。
僕の知っている累犯障がい者のかたの例を言いますと、とてもいい人なんです。偽っているわけでもなんでもなくね。
で、障がいをお持ちなので、働いていらっしゃるけど、充分な給料があるわけではないのです。
お金がギリギリ足りなくても、普通に、普段通りの生活を続けるわけです(ただ、言っときますが、贅沢とかではないですよ。普段通りの生活を続けると、何日でお金がなくなる、という予測が立ちにくいのです)。
そこで「ギリギリの生活で、じっと耐えている人がいるぞ。お前も耐えろ」と言っても始まりません。
それで、「寸借詐欺」をしちゃうのです。知りあいに「お金貸して」とね。
それからもう一つ、他人の家に行って、たまたまそこにお金があったら、「それは自分のもの」と思っちゃうのです。実際、主治医にも確認しましたが、ほんとに思っちゃうのです。
それで、詐欺とか、窃盗で、つかまっちゃって、刑務所に入る。
刑務所に見学に行ったことがありますが、僕ならば、三日ぐらいで耐えられないです。かなり、人間性を捨てなければ生きていけない。
でも、そのかたは、どこでも「自分の生き方」ができるのです。
だから、自宅でも刑務所でも同じ。
出てきても、罪の意識がないので(繰り返しますが、障がいなんです。悪人ではないのです)また繰り返す。
累犯になってしまうので、入ってる期間はどんどん長くなっちゃう。
でも、どこか憎めない人なんですよ。
へらへら笑いながら、訳の分からん法律を成立させるエライさんのほうが、刑務所にはいって欲しいです。
【解説】
詳しくは、到底、書ききれないので、長崎新聞のこの本をご覧ください。『居場所を探して 累犯障害者たち』
さっそく勉強してみたいと思いました。
友岡雅弥さんのエッセイが読める「すたぽ」はお勧めです。
獅子風蓮