獅子風蓮のつぶやきブログ

日記風に、日々感じたこと、思ったことを不定期につぶやいていきます。

東村山市議転落死事件~創価学会側の主張(7)

2023-04-20 01:10:23 | 東村山女性市議転落死事件

柳原滋雄氏は中田光彦の名前で多数の文章を主に創価学会系の雑誌『潮』に発表しています。

Wikipediaによると、柳原滋雄氏は、早稲田大学在学中の1985年に、創価学会へ入会。
創価学会員である柳原滋雄氏の主張は大きなバイアスがかかっていると見た方がいいでしょう。

柳原滋雄氏は自身のホームページの中で「コラム日記」を書いており、「東村山市議転落事件」についても現在も積極的に記事をアップしています。

さっそく、「柳原滋雄のホームページ」からいくつか気になる記事をピックアップしてみましょう。

 


■万引き依存症が関連した東村山市議転落死事件(2018/11/06 火曜日)

本日付の東京新聞に「中高年女性に目立つ万引き依存症」と題する記事が掲載されていた。お金はもっているのに病的に万引きを繰り返す中高年女性が多いことを報じる報道を見るにつけ、私は一人の女性のことを思い出す。1995年9月に死亡した東村山市議(当時)の朝木明代のことである。この女性は地元の洋服店で定価2000円に満たないTシャツを万引きし、警察の取り調べを受けていた。そうした渦中に本人はビルの上層部から転落死する。

彼女が警察の取り調べで窮地に立っていた状況をよくわかっていたはずの同僚市議・矢野穂積は、転落死の真相を隠す意図からか、教団謀殺説なる主張を繰り返し、その後民事訴訟で敗訴の山を築いた。

冒頭の記事では40・50代の女性にこの「依存症」に陥るケースが多いと指摘している。上記の朝木の犯行が発覚したのは、彼女が50歳に達する前後のことだった。当時、あるジャーナリストは、市議会議員というお金にさほど困ると思われない彼女がそんなことをすることはないと予断と偏見のみで各種紙面で主張していたが、精神心理学の知見は、こうした女性たちを「依存症」と命名するほど、普遍的な病理であることを明らかにしている。95年当時はそのような実態はまだ広くは知られていなかった。

歳月の経過は真相を浮き彫りにしていく。当事者が自らの利害で多くのウソを垂れ流して目先の自己弁明を図ったとしても、長い歳月は真実を押し上げる働きをする。この事件も、まさにそうした経過をたどっていく事件と思われてならない。

(つづく)

 


解説
たしかに、お金に困っていなくともストレスなどから常習的に万引きを繰り返す「依存症」としての中年女性がいることは、近年知られるようになりました。
だとしても、朝木議員が万引き常習の「依存症」だったかのように決めつける、このような書き方はいかがなものでしょう。

獅子風蓮


東村山市議転落死事件~創価学会側の主張(6)

2023-04-19 01:01:32 | 東村山女性市議転落死事件

以前、学会寄りの主張をするジャーナリストについて書きました。

井原武人(山本芳実あるいは佐倉敏明)氏の他に、柳原滋雄氏も中田光彦の名前で多数の文章を主に創価学会系の雑誌『潮』に発表しています。

柳原滋雄氏は、1983年早稲田大学法学部入学のため上京。
在学中の1985年に、創価学会へ入会。
創価学会の信者という事もあり、本人自身が、妙法(自称)のジャーナリストと称しており主に「第三文明社」や「潮出版社」等に掲載し、また創価学会関連の著作も多い。
2009年11月、創価学会と敵対した東村山市議会議員矢野穂積より、名誉毀損を理由に提訴され最高裁まで争った末、2013年11月に終結し「敗訴」が確定している。
(Wikipediaによる)

創価学会員である柳原滋雄氏の主張は大きなバイアスがかかっていると見た方がいいでしょう。

柳原滋雄氏は自身のホームページの中で「コラム日記」を書いており、「東村山市議転落事件」についても現在も積極的に記事をアップしています。

さっそく、「柳原滋雄のホームページ」からいくつか気になる記事をピックアップしてみましょう。

 

■裁判とブログ(2018/10/12 金曜日)

本日付の産経コラムで、菅直人元首相が市川房枝を利用して選挙に当選したと主張する内容が掲載されていた。産経コラムや菅元首相に強い関心があるわけでもないが、「市川房枝を政治的に利用した」というくだりを見て、東村山市議の矢野穂積のことを思い出した。この人物も同じように市川を利用して当選を重ねた経緯があるからだ。

矢野は1995年、同僚の朝木明代市議が市内のビルから転落死した事件で、教団が暗殺したかのように真っ先にわめきたてた人物である。その結果、複数の訴訟で本人は敗訴する結果となった。思い出してぐぐってみると、いまも東村山市議を務めているようである。

矢野は以前、当コラムのわずか5文字「重要容疑者」の言葉を曲解して提訴してきたことがある。残念ながら一部敗訴する結果となったが、当時私が痛感したことは、ブログが裁判官に与える心証についてだ。統一地方選挙前でもあり、こうした人物を再び議会に出してはいけないとの思いから、民事裁判の被告の立場にありながらブログで批判を続けたのが裁判官は気に入られなかったとみえ、通常なら5~10万円の相場とみられるところ、高額の判決が出たことがある。以来、こうしたブログの論調について、裁判事案については抑制的記述を考えるようになった。

(つづく)

 


解説
矢野は以前、当コラムのわずか5文字「重要容疑者」の言葉を曲解して提訴してきたことがある。残念ながら一部敗訴する結果となったが、当時私が痛感したことは、ブログが裁判官に与える心証についてだ。

柳原氏は、矢野氏から訴えられた裁判で敗訴したことについて、このように弁解しています。
細かい内容が不明なのではっきりしたことは言えませんが、なかなか負けず嫌いのようですね。


獅子風蓮


東村山市議転落死事件~創価学会側の主張(5)

2023-04-18 01:33:21 | 東村山女性市議転落死事件

JTCの井原武人氏は、山本芳実あるいは佐倉敏明の名前で多数の文章を発表しています。


その中のいくつかは、創価学会、元本部職員の北林芳典氏のホームページ(地湧の電子書庫)のリンクで、読むことができます。

このうちのひとつに、「東村山市議転落事件」のことを言及していましたので、引用したいと思います。

佐倉敏明「創価学会報道に見る 週刊誌のウソと捏造」(エバラオフィス、1996.03)

□はじめに
■第一章〈ドキュメント〉東村山市議転落死の真相
□第二章 オウムと学会を一緒にしたこじつけ報道
□第三章 証人喚問を「魔女狩り」に使う雑誌
□第四章 自民党の広告ページと化した選挙報道
□第五章 すべては宗教法人法を通すために
□第六章〈特別講座〉週刊誌のウソの見抜き方
□あとがき


(つづきです)

反学会ジャーナリストたちの作意

 実際に、週刊誌の捏造記事を資料に政治家を動かそうという意図は、矢野氏をはじめとした朝木市議側には早くからあった。
 すでに九五年九月一八日に、龍年光元公明党都議襲撃未遂事件(九五年八月三一日に龍元都議の事務所に創価学会員を名乗る男が日本刀などの凶器を持って侵入しようとしたとされる事件)と、朝木東村山市議転落死事件の真相解明を求める請願書なるものを、深谷隆司国家公安委員長(当時)に提出しているのである。
 その請願書には、こう書かれている。
 「命を狙われた龍年光(元都議)も、怪死した朝木明代(市議)も、これまで一貫して、創価学会・公明党の反社会性を厳しく糾弾してきた。
 そのため、両名とその関係者は、創価学会による(もしくは同会々員によるものと思われる)、さまざまな脅迫、監視、嫌がらせ、デッチ上げ訴訟によって、直接的または間接的な被害をこうむり続けることになったが、その果てに今回の事件が起きたものである。
 状況から見て今回の事件の背景には、かの、坂本弁護士を教団の敵として麻原彰晃の命令で一家皆殺しにしたオウム真理教と、きわめて本質が酷似する、巨大宗教団体・創価学会の影が感ぜられる」
 そして、その証拠の資料として、彼らは以下の週刊誌を提示している。
「週刊新潮  九月一四日号(女性市議「転落死」で一気に噴き出た「創価学会」疑惑)
週刊ポスト 九月二二日号(女性市議転落死、元公明都議襲撃、反創価学会闘士に次次奇っ怪事件が)
週刊実話  九月二一日号(創価学会批判者が受難、東村山女性市議が放火された直後に謎の死)
週刊現代  九月二三日号(夫と娘が激白! 『明代は創価学会に殺された』)」
                            (四誌のタイトル=筆者註)
さらに請願者には、龍年光、朝木大統、朝木直子、矢野穂積といった名が並ぶ。何をか言わんやである。
 自分たちがニュースソースとなって、一方的な悪意の憶測を流し、それを事実の確認もなしに週刊誌が書き立てる、その週刊誌をふたたび証拠資料だとして、屋上屋を架すように、なんと「オウム真理教と、きわめて本質が酷似する、巨大宗教団体・創価学会の影が感ぜられる」と根拠のない決めつけを行っているのである。
 朝木市議転落死事件とオウム真理教による坂本弁護士一家拉致・殺害事件とを同質視しようという動きは、この龍年光元都議同様に、反創価学会のブラック・ジャーナリスト内藤国夫にもあった。
 内藤は「民主政治を考える会」などと称して「朝木明代市議怪死の経緯と創価学会の関わり!?」と題する怪文書をばらまいていた。この文書にも「坂本弁護士事件とそっくり!!」という見出しが踊っている。
 その内容は、これまで見てきた週刊誌報道となんら変わらぬ捏造、憶測、決めつけのオンパレードである。いや、逆にいえば、彼らの広報機関としてさまざまな週刊誌が、彼らにその誌面を提供してきたと見るほうが妥当だろう。
 九五年一〇月二九日に東村山社会福祉センターで、朝木市議の追悼集会が開かれた。当日、内藤国夫をはじめ、乙骨正生、段勲など反学会ジャーナリストといわれる者たちが顔をそろえ、故人の追悼というよりも、学会を感情的に中傷し糾弾するスピーチが続いたという。
 この顔ぶれは、そのまま、この転落死に関するさまざまな週刊誌報道のコメンテーターでもある。その一事を見ただけでも、これらの週刊誌報道が最初からある意図(つまり、創価学会とオウム真理教とを同質視させ、うさん臭さを臭わせるという)にしたがって行われたものであることが理解できる。
 常軌を逸した学会攻撃は、一一月二五日にそのピークを迎えた。日比谷公園の野外音楽堂で「東村山・朝木市議殺人事件糾明集会」なるものが開かれたのである。なんの根拠もなく「殺人事件」という決めつけが、すでに行われている。
 その集会は、まさに彼らのヒステリックな狂気をまざまざと見せつけるものであった。その模様をレポートしよう。

 かくして「狂気」の集会は開かれた
 日比谷野音のステージ正面には「東村山・朝木市議殺人事件糾明集会」の横段幕と、菊花で飾られた朝木市議の大きな写真が掲げられていた。
 主催者は、東村山朝木市議殺人事件を糾明する会、邪教から国政を守る会、草の根市民クラブなどの団体である。
 会場には「創価学会を解散させよう」「池田大作は地獄へ行け」などと書かれたプラカードを持つ人が目立った。
 このプラカードといい、転落死を何の根拠もなく「殺人事件」と決めつけている主催者の立場といい、会場には一種独得の雰囲気がかもしだされていた。「糾明」というかぎりは、なんらかの新しい事実が提示されるのかと期待していたのだが、集会は、ヒステリックな登壇者の決めつけに終始した。
 まず、はじめに「東村山朝木市議殺人事件を糾明する会の会長がステージに立った。そして、いきなり、
 「朝木市議殺害事件は、創価学会の犯罪だ。これは第二の坂本弁護士事件であり、このような市民へのテロ行為を許してはならない……」
 と、決めつけた。もちろん、創価学会が「殺害」したと語る根拠は、なにひとつ提示されない。そして、
 「……池田大作は『脱会者を自殺に追い込め』『脱会者はハリガネでゆわえトンカチで叩け!』といったという。その本性はアル・カポネ、ヒトラーだ。……警察は創価学会に強制捜査をすべきだ」
 と結んだ。ここには感情的な中傷以外のなにものもない。
 続いて紹介された四月会の有力メンバーでもある北野弘久日大教授のメッセージも、
 「朝木さんの死は自殺ではないと確信している」
 という一節から始まり、
 「学会は、朝木さんたちだけではない。自分たちに敵対する文化人、ジャーナリストたちにもさまざまな暴行・暴力を加えている」
 と、その暴力の延長線上には殺人もあるという含みをもたせるような内容だった。
 草の根市民クラブの議員で、朝木議員の盟友だった矢野氏も、朝木議員の人柄を紹介しながらあの万引き事件を陰謀だと決めつけるなど一方的に転落死に至るまでの経緯を紹介し、さらに、
 「朝木さんは落とされて死んだんです」
 と、泣いて見せることまでした。そして、
 「高潔な朝木市議。それを万引き犯人扱いする『スティル』の女店主。みなさん、『スティル』に行ってその女店主がどんな顔をしているか見てきてください」
 なんと卑劣にも、洋品店の女性店主に社会的な制裁を加えるような扇動までしたのである。
 「母の殺害の集会に、市民のみなさんがこんなにも集まってくれたことをうれしく思います」
 壇上から、こう話しかけたのは娘の朝木直子氏だ。彼女は、
 「議員が自宅から拉致され、強殺されるという事件が起きたんです」
 と絶叫し、続いて、
 「母は言論には言論でという人でした。その言論がいま、暴力によって殺されたのです。民主主義が危機に瀕しています」
 と言うや、こんな決意表明までしたのだ。
 「半年以内に行われるという総選挙に新二〇区から出馬することを決意しました。母の弔い合戦と真相究明のための出馬です。……新二〇区を学会に渡さないためにも闘います。よろしくお願いします……」
 いったいこの集会は、何の集会だったのだろう。まるで選挙のための事前運動ではないか。彼女の選挙への出馬と、この転落死の真相究明がどうつながるのだろうか。
 さらに、邪教より国政を守る会の長峰会長のスピーチは、聞くにたえない内容だった。
 「朝木さんは学会を批判しただけで殺されたんです。これは市民への挑戦だ。市民への敵は断じて許さない」
 「創価学会は、池田を見ればわかる。彼は留置場に入ったことがあるんです」
 「八月頃、『脱会者は地獄に落とせ』と指令したことがあるんです」
 「今回のことも池田の指令で朝木さんは殺されたんです」
 「自分たちを批判する者は殺してもいいという学会は宗教ではない」
………
 ここまでくれば、もう言いたい放題の世界である。「だから」と、長峰氏は次のように結論する。
 「池田を国会に証人喚問し、朝木さん殺人事件を追及すべし。学会に強制捜査を行うべきだ。そうすればオウム以上の犯罪集団であることがわかるはずだ」
 この日の登壇者に共通していたのは、自分勝手で一方的な決めつけと、根拠のない作り話だけであることだ。学会を中傷し、ただ参加者を煽っていく。その目的は、池田創価学会名誉会長の国会への証人喚問と、学会への強制捜査にあるようだ。
 それは、一部与党議員の策謀と軌を一にするものである。
 何がなんでも、朝木市議の転落死を「殺人」と呼び、それを創価学会封じの政争の具にしたい様子がありありと伝わってくる。
 集会は、「池田を逮捕させ、学会を解散させるまでガンバロー!」と気勢をあげ、最後に「池田 逮捕!」「学会 解散!」と何度もシュプレヒコールを繰り返し、そのまま東京駅までデモ行進していった。
 最後の最後まで、彼らが主張する「殺人」の根拠や証拠については、何一つ述べられることもなく終わってしまった。
 すでに述べたように、朝木市議の転落死から一一〇日あまり経って、警察はそれを「自殺」と断定した。週刊誌の虚偽と捏造報道から始まり、この狂気の集会まで続いた一連の反学会キャンペーンは、この警察発表により前提とする根拠を完全に失ってしまったのである。

 


解説
九五年一〇月二九日に東村山社会福祉センターで、朝木市議の追悼集会が開かれた。当日、内藤国夫をはじめ、乙骨正生、段勲など反学会ジャーナリストといわれる者たちが顔をそろえ、故人の追悼というよりも、学会を感情的に中傷し糾弾するスピーチが続いたという。
(中略)
この日の登壇者に共通していたのは、自分勝手で一方的な決めつけと、根拠のない作り話だけであることだ。学会を中傷し、ただ参加者を煽っていく。その目的は、池田創価学会名誉会長の国会への証人喚問と、学会への強制捜査にあるようだ。
 それは、一部与党議員の策謀と軌を一にするものである。


確かに、創価学会を糾弾する集会ですから、一部エスカレートして、「一方的な決めつけと、根拠のない作り話」が混じることもあったかもしれません。
でも、創価学会と警察組織の癒着など、一般市民にとっても重要な問題の解決のために開かれた集会の熱気をすべて否定することはできません。

 

獅子風蓮


東村山市議転落死事件~創価学会側の主張(4)

2023-04-17 01:40:12 | 東村山女性市議転落死事件

JTCの井原武人氏は、山本芳実あるいは佐倉敏明の名前で多数の文章を発表しています。


その中のいくつかは、創価学会、元本部職員の北林芳典氏のホームページ(地湧の電子書庫)のリンクで、読むことができます。

このうちのひとつに、「東村山市議転落事件」のことを言及していましたので、引用したいと思います。

佐倉敏明「創価学会報道に見る 週刊誌のウソと捏造」(エバラオフィス、1996.03)

□はじめに
■第一章〈ドキュメント〉東村山市議転落死の真相
□第二章 オウムと学会を一緒にしたこじつけ報道
□第三章 証人喚問を「魔女狩り」に使う雑誌
□第四章 自民党の広告ページと化した選挙報道
□第五章 すべては宗教法人法を通すために
□第六章〈特別講座〉週刊誌のウソの見抜き方
□あとがき

 


(つづきです)

学会員による嫌がらせは事実なのか

 『週刊現代』もさることながら、他誌にもひどいものがある。例えば、『週刊新潮』一〇月一二日号である。
 タイトルは「創価学会員の関与が判明した東村山市議転落死の周辺」とある。このタイトルを読むかぎりでは、東村山市議の転落死に創価学会が関与していた事実が判明したかのように受け取れるが、記事を読むと、この転落死に至るまでに起こったとされる同市議への嫌がらせに学会員が関与していたというものだ。
 ところが、例に挙げられたどのケースをとっても根拠が薄弱で、説得力がない。事実、嫌がらせのたびに捜査を依頼されている東村山署の係官も、
 「矢野市議(朝木市議と同じ会派「草の根市民クラブ」の議員=筆者註)に代表される故朝木市議側の一方的な情報だけを週刊誌は取り上げて書くんです。でも、そのなかには明らかに攪乱情報もあるんですよ。ここにきて学会員による『嫌がらせ』や『脅迫』がこんなにもあったと言っていますが、警察では全部調べています。新聞紙に灯油を染み込ませて火をつけたという燃えカスも、脅迫状も……。でも、これらが学会員の仕業であるという証拠は何も見つかってないんです」
 と言うのだ。
 その一つに“ワゴン車で女性を待っていた男”というのがある。『週刊新潮』の記事からその部分を抜き書きしてみると、
 「不気味だったのは、朝木市議が転落死した日の深夜二時過ぎ。家族が朝木さんの行方を案じていたまさにその時に、朝木家を監視するかのように、家のすぐ前にワゴン車が停っているのを家人が発見。不審に思った家族が運転手に声を掛けたところ、『男はニヤニヤ笑うだけで、返事もしないんです。なぜか暑い中、エンジンもかけずに車の中に座っているだけで、その内、車は急発進していなくなってしまったんです』(直子さん――朝木市議の娘=筆者註)」
 ところが、後日、このワゴン車の男が東村山署に現われ、
 「週刊誌などで自分が『不審なワゴン車の男』(この『週刊新潮』の記事以前にも数誌ですでに取り上げられていた)と書かれているが、事実はこうだ」
 と証言したのである。それによると、彼は、その夜、近所のフィリピンパブで飲み、ホステスのフィリピン女性と待ち合わせ、彼女の来るのを車で待っていた。そこに彼女が自転車で現われた。「なんだ、自転車で来たのか」と話したところも、矢野市議は目撃して知っていたはずだし、それで誤解がとけたと思ってワゴン車を出したという。警察への通報はこのあと矢野市議によってなされたのである。


マスコミが煽り政治家が脅す

 この「ワゴン車の男」の話は、反創価学会ジャーナリスト乙骨正生か『文藝春秋』一一月号に書いた「東村山市議怪死のミステリー」でも触れられている。その部分を引用してみよう。
 「二時半、朝木宅前でニヤニヤ笑っている不審な人物の乗る車を発見。直子さんらが問いただしたところ、『女性を待っている』。
 二時四〇分、矢野氏が『朝木さんの自宅前に不審車が止まっている。朝木さんは行方不明状態だ。連れさられた可能性もある』と110番通報。不審者運転手は、パトカーが来る前に、通りかかった女性を待っていたと称して逃走。車のナンバーから運転手は、狭山市広瀬に住むS氏であることが判明。このS氏、九日にフィリピン人らしき女性を伴って『草の根』事務所を来訪。『自分はこの人をまっていただけだ』と弁解」
 前述の話と読み比べてみれば、このニュースソースが矢野市議であることは容易に想像がつく。この記事全体が、それまでに出されたこの「事件」に関する週刊誌報道の総まとめのような原稿でもある。もちろんその視点は、いつものように創価学会に対する悪意に満ちたものであり、記事に使われているデータも朝木市議側の提示する一方的なものばかりだ。
 しかも、今回の「事件」では、乙骨自身がコメンテーターとしてしばしば何誌かの週刊誌に登場し、悪意に満ちた憶測によるコメントを述べている。いくつか紹介しよう。
 「私はいろいろな面で今回の事件には納得がいきません。この事件の背後にはどうしても創価学会の影を感じるんです……この上なく公明党・創価学会は、朝木さんの存在を目の上のタンコブとして見ていたんです」(『週刊新潮』九月一四日号)
 「朝木さんは最近、宗教法人法の改正にも力を入れていました。この問題は創価学会・公明にとっては死活問題。しかも、創価学会の認証は国ではなく東京都によるものだから、彼女が都議会に進出したら、とんでもないことになる。彼女の存在は、ただの地方議員というだけにとどまらず、創価学会はかなり危機感を持っていたはずです」(『週刊現代』九月二三日号)
 学会の関与を臭わせ、荒唐無稽にその動機をひも解く。「殺人」を問題にしている記事中でのコメントとしては、タメにする発言以外の何物でもない。
 乙骨と朝木市議の出会いは、『文藝春秋』の同記事によると、九四年六月頃からであるという。ある取材で知り合い、「私(乙骨)が東村山出身であること、また、以前、創価学会に在籍し、創価学会問題を重要な取材対象としていることなどもあって、創価学会・公明党(現公明)と厳しく対峙していた朝木さんと親交を重ねることになった」ということだ。
 実際に、乙骨は朝木市議が主催する反学会集会などに呼ばれて講演をしたりしている。いわば同じ学会バッシング(叩き)仲間だったということである。その意味からも、乙骨の原稿が、一方的な意図をもって書かれたものであることが実によくわかる。
 しかし、だからといって、次のようなくだりを何の注釈もなしに書くというのは、その意図があまりに露骨すぎはしないか。
 「その朝木さんが亡くなったとの矢野市議の電話が、私のもとに入ったのは二日の午前六時。矢野氏は、絞り出すような声で朝木さんの死を私に伝えた。
 『朝木さんが殺されました』
 (中略)
 『東村山駅前のビルから突き落とされたようです』
 矢野氏の言葉に、私は取るものもとりあえず、東村山に向かった」
 朝木市議が「殺された」というのは、あくまで矢野市議の推測にすぎない。事実を調べもしないで、それをまるで事実でもあるかのような印象を与える書き方をしているのは、朝木市議側は当初からこの出来事を「殺人」として位置づけようとする意図があったことをはからずも暗示しているようなものである。
 さらに、この乙骨が書いた『文藝春秋』の記事をはじめ、『週刊新潮』『週刊朝日』などを資料に、自民党の穂積良行議員と熊代昭彦議員が宗教法人法改正審議の場において学会の関与を決めつける質問をするに及んだ(一一月七日、衆院宗教法人等特別委員会)。
 その審議の席上、まず穂積議員は、
 「実は、私、この雑誌(乙骨が書いた「東村山市議怪死のミステリー」『文藝春秋』一一月号ほか数誌)を見ていて思い出したものは、申すまでもなくオウム真理教の坂本弁護士拉致・殺害事件。……」
 と、まるで創価学会とオウムが同質なカルト犯罪集団であるかのようなイメージ付けを行っている。
 次に質問に立った熊代議員も、「東村山問題」に事寄せて「オウム真理教はそれ(国家乗っ取り=筆者註)を暴力でやろうとした。創価学会さんは合法的な選挙でやろうとしている」などと、週刊誌の記事をそのまま受け売りしたデマ情報を放言している。
 さらに、同じく自民党の保坂三蔵議員も「(東村山問題は)これだけの週刊誌が取り上げているのだから(創価学会が)疑わしい」とか「創価学会もカルト教団に含まれる」と、週刊誌の記事が正しいことを前提にあからさまな学会中傷をくり広げた(一一月三〇日、参院宗教法人等特別委員会)。
 こうした国会での中傷質問だけではなく、自民党執行部の反学会の急先鋒、亀井静香組織広報本部長などは、「警察庁長官や警視総監には『これを単に自殺事件として片づける度胸があるのか』と言いました。客観的な状況からいって、殺人事件の疑いもあるという観点から取り組む事案であることは間違いない」(『週刊朝日』一一月一〇日号)とか、「警視庁の国松長官に、事件の何日か後に電話をして、『やれ』と言ったんだ。(長官は)『ちゃんとやります』と言っていた。一連の件も含めて手加減する理由はない」(『週刊宝石』一二月一四日号)と、警察の捜査に圧力をかけたことまで放言している。
 ここまでくれば、学会叩きのためにこの“転落死”を利用して、「マスコミが煽り、政治家が脅す」という構図が最初から予定されていたと考えるほうが自然ではないか。

 

 


(つづく)

 


解説
記事を読むと、この転落死に至るまでに起こったとされる同市議への嫌がらせに学会員が関与していたというものだ。
 ところが、例に挙げられたどのケースをとっても根拠が薄弱で、説得力がない。事実、嫌がらせのたびに捜査を依頼されている東村山署の係官も、
 「矢野市議(朝木市議と同じ会派「草の根市民クラブ」の議員=筆者註)に代表される故朝木市議側の一方的な情報だけを週刊誌は取り上げて書くんです。でも、そのなかには明らかに攪乱情報もあるんですよ。ここにきて学会員による『嫌がらせ』や『脅迫』がこんなにもあったと言っていますが、警察では全部調べています。新聞紙に灯油を染み込ませて火をつけたという燃えカスも、脅迫状も……。でも、これらが学会員の仕業であるという証拠は何も見つかってないんです」
 と言うのだ。

ここは、事実と違うようです。

 

乙骨正生『怪死―東村山女性市議転落死事件』Ⅱ章 その4

に詳しく書いてありますが、数々の嫌がらせや襲撃があったにもかかわらず、創価学会と連携をとった警察官が事件をもみ消すような働いたというのが事実のようです。

また、朝木さんの不可解な死の前日にあたる95年8月31日、反創価学会の急先鋒として創価学会を批判する龍年光氏の東京・西五反田の事務所に、30歳くらいの男が、模造日本刀とバールをもって押しかけ、「龍をブッ殺しに来た」と、女性事務員を脅すという事件が起こっています。

乙骨正生『怪死―東村山女性市議転落死事件』Ⅴ章 その5

男の逃走後に、事務所に戻った龍氏が、さっそく警視庁大崎署に届出。事情を説明したところ、なんとこの男は、95年3月にも、龍氏を狙って事務所付近をうろつき、龍氏の事務所が入っているテナントビルに入っているホテルに「龍年光」の名前を使って無賃宿泊する事件を起こしており、大崎署では、この男の身元を把握しており、龍氏に顔写真まで見せたのである。
だが、大崎署は、9月4日になってこの男を逮捕したものの、学会員であるかどうかも含めて何も発表せず、容疑内容すら「ノーコメント」の一点張り。逆に龍氏に対し、「マスコミに情報を流さないように。新聞に載るとあなたの身の危険が増す」などと口止めする始末。
やむなく龍氏が、男が残した電話番号に架電したところ、電話に出た女性は、「高野は学会員」と認めた。この事件を取材した『赤旗』記者は、関西出身の高野が居留先にしていた家は、熱心な学会員一家であることを確認している。
事件はその後、れっきとした殺人未遂であるにもかかわらず、大崎署は、所持していた凶器が模造日本刀であることなどを理由に、わずかの罰金で男を釈放してしまったのである。

学会組織と警察の癒着、ここに極まれり。

 

獅子風蓮


東村山市議転落死事件~創価学会側の主張(3)

2023-04-16 01:27:00 | 東村山女性市議転落死事件

JTCの井原武人氏は、山本芳実あるいは佐倉敏明の名前で多数の文章を発表しています。


その中のいくつかは、創価学会、元本部職員の北林芳典氏のホームページ(地湧の電子書庫)のリンクで、読むことができます。

このうちのひとつに、「東村山市議転落事件」のことを言及していましたので、引用したいと思います。

佐倉敏明「創価学会報道に見る 週刊誌のウソと捏造」(エバラオフィス、1996.03)

□はじめに
■第一章〈ドキュメント〉東村山市議転落死の真相
□第二章 オウムと学会を一緒にしたこじつけ報道
□第三章 証人喚問を「魔女狩り」に使う雑誌
□第四章 自民党の広告ページと化した選挙報道
□第五章 すべては宗教法人法を通すために
□第六章〈特別講座〉週刊誌のウソの見抜き方
□あとがき

 


(つづきです)

告訴でトーンダウンした『週刊現代』
 こうした背景があって、前述の『週刊文春』(反創価学会女性市議の「怪死」)、『週刊新潮』(女性市議「転落死」で一気に噴き出た「創価学会」疑惑)の第一報が出たわけだ。そして、これに続いて『週刊現代』が九月二三日号で「夫と娘が激白! 『明代は創価学会に殺された』」という見出しの記事を掲載した。
 記事の内容は、そのタイトルどおり、朝木市議の夫と娘のコメントを中心に構成されている。二人の談話がそのまま記事の主調となり、“朝木市議を創価学会が殺した”という印象を煽っている。たとえば、こんな調子だ。
 「母が死んだという一報がきたとき、すぐに母は殺されたんだと思いました。二年くらい前から尾行されたり、いたずら電話が続いたり……」(娘)
 「……そこから推測される事実は一つです。創価学会はオウムと同じ。まず汚名を着せてレッテルを貼り(万引き事件を学会の陰謀と言うのだ=筆者註)、社会的評価を落とす。そして、その人物が精神的に追い込まれて自殺したようにみせて殺すのです」(娘)
 「妻が自殺するはずがありません。創価学会に殺されたんですよ」(夫)
 一方的に娘や夫の憶測による感情的な談話をたたみかけ、それに対する事実の裏付けになるような証拠や検証は一切ない。事実は“謎だ”と、ぼかしているだけだ。
 しかし、たとえ遺族の談話だとしても、世間に向かって“殺された”と言われては、当の創価学会としても黙ってはいられない。同記事を事実無根の中傷記事だとして、創価学会本部は、名誉毀損罪で、同誌の編集・発行人と朝木市議の夫と娘を警視庁に告訴した。
 奇妙なのは、その告訴後の『週刊現代』の対応である。
 もし『週刊現代』が、確たる物的証拠なり、目撃者への取材を通した確かな手応えのなかで「殺された」と言い切ったのであれば、告訴された後の号では、その証拠なり、目撃者を登場させ、自分たちの記事は正確な事実のうえに積み重ねた正当な記事であるということをハッキリさせるべきであろう。
 だが、次号(九月三〇日号)では、「東村山市議『変死事件』の深まる謎と創価学会の『言論弾圧』」というタイトルの記事を載せた。
 どう考えても、おかしな話である。先に「殺された」と断定しておきながら、今度は「『変死事件』の深まる謎」と言う。
 これは、順序が逆ではないのか。「『変死事件』の深まる謎」を取材していったら、「学会に殺された」ということがわかってきた……というのなら理解できる。
 しかし『週刊現代』は、前号で、何の証拠も出さずに、あたかも創価学会が朝木市議を殺したかのようなキャンペーンを張っておきながら、告訴されるやたちまち「朝木市議の変死事件の真相解明は、今後の捜査の進展を待たねばならない。しかし、朝木市議に対する学会側の中傷・嫌がらせはあったのである」と、前号での“怪気炎”を一挙に卜ーンダウンさせ、引かれ者の小唄よろしく、問題の焦点を「学会側の中傷・嫌がらせ」のほうに持っていっている。
 この記事からも、前号では、夫や娘の感情的な談話の裏も取らず、“大丈夫だろう”という見切り発車で記事にしたという経緯がよくわかる。


あきれるスリカエの連続
 しかも、見切り発車で記事を書いておきながら、告訴されたら逆にそれを「言論弾圧」と言うのは、問題のスリカエもいいところである。「言論弾圧」と言うなら、『週刊現代』は自説(掲載記事)の正当性を客観的に立証すべきではないか。
 それもせず、それ以降、『週刊現代』は意地になったかのように反創価学会記事を掲載し続ける。それもスリカエの連続で――。
 一〇月二八日号〈これでも創価学会は「中傷・嫌がらせ」はなかったというのか!〉
 またもや何人かのコメントを中心に、さも学会による中傷・嫌がらせがあったかのようなイメージをつくりあげた記事を載せた。その一つひとつのコメントに対する検証も曖昧なのだ。しかし、ここで『週刊現代』がやるべきことは、何度も言うように、“学会が朝木市議を殺した”という自説に対する立証ではないのか。
 創価学会が『週刊現代』を名誉毀損で告訴したのは、学会が朝木市議を殺したかのような一方的な報道に対するものなのだから、このスリカエはだれが見てもおかしい。
 一一月二五日号〈東村山市議変死事件の遺族が刑事告発へ。「創価学会の宗教法人法違反」を問う!〉
 折から国会で宗教法人法の改正が問題になっていたときだけに、今度はそちらに話題を擦り寄せようという意図が見え見えである。自説の立証ができないからといって、相手のイメージダウンをはかるだけの報道を繰り返すことが、はたして社会的影響力の強いマスコミのすることなのだろうか。
 自分が間違っているのなら、素直に謝る。これは子どもでもわかる理屈だと思うが、居直りは見苦しい。
 創価学会に名誉毀損で告訴された当初、『週刊現代』の編集人である元木昌彦氏は、こうコメントしている。
 「(『週刊現代』九月二三日号の記事は)事件の関係者や肉親への取材に基づいてリポートしたもので、内容には十分な自信をもっている」
 しかし、その後のこういう報道姿勢を見ていると、ますます『週刊現代』の「自信」の存在が疑わしくなってくる。
 たとえば、問題の九月二三日号の記事では、朝木市議の転落死が「自殺ではない」ことの根拠として、市議の遺体を検案した嘉数能雄医師の証言を、次のように紹介している(九月三〇日号にも掲載)。
 「検案を開始したのは午前4時ごろからでしたが、自殺と判断できる材料はありませんでした。遺体の状態は肋骨がほとんど折れて肺に刺さっていた。そこからの出血で死亡したと判断しました。頭部に損傷はなく、足の指も踵も損傷はありません」
 さらに、こう記事をつないでいる。
 「この証言は、新たな謎を呼ぶ。朝木さんが転落したとみられるビルの5階と6階の間の踊り場の手すりには、朝木さんの指紋がついていて、朝木さんは手すりにぶら下がってから、飛びおりたようだと警察は説明してきたのだが、それならば足を下にして転落するはずだ。前出の嘉数医師も、『足を下にして落下したとは考えられません』と証言する」
 ところが、嘉数医師は、筆者の取材に対して、こう述べているのだ。
 「私は『週刊現代』の記者に『足を下にして落下したとは考えられません』などとは言っていません。私は死因について話しただけで、それを記者が勝手に解釈して、そういう言い回しに変えたのでしょう。
 二号(九月二三日号と同三〇日号)にわたって、私の証言として『朝木さんの遺体からは自殺と断定できるような材料は見つかりませんでした』と自殺を否定するかのようなコメントをしたことになっておりますが、これは状況説明を省いて都合のいいところだけを自殺否定のコメントに使ったんです。
 私かお話したのは『これから捜査するのだから、いまの段階ではまだ自殺も他殺も判断できない』と言ったのです」
 すでに述べた、朝木市議の第一発見者のコメントとして使われた「落ちたんですか?」「いいえ」という否定の返答にしても、この嘉数医師のコメントにしても、一部の週刊誌記者は自分の都合のいいように人のコメントを「勝手に解釈して、そういう言い回しに変え」ることが仕事だと思っているようだ。

 

(つづく)

 


解説
 一方的に娘や夫の憶測による感情的な談話をたたみかけ、それに対する事実の裏付けになるような証拠や検証は一切ない。事実は“謎だ”と、ぼかしているだけだ。
 しかし、たとえ遺族の談話だとしても、世間に向かって“殺された”と言われては、当の創価学会としても黙ってはいられない。同記事を事実無根の中傷記事だとして、創価学会本部は、名誉毀損罪で、同誌の編集・発行人と朝木市議の夫と娘を警視庁に告訴した。


確かに、朝木議員が何者かによって殺されたという「事実の裏付けになるような証拠や検証」はなかったかもしれません。
ここだけを読むと、遺族の「憶測による感情的な談話」をもとに記事をでっち上げたという創価学会側の言い分はもっとものようにも聞こえます。
しかし、事件が起こる前の、朝木議員や「草の根」に対する執拗な嫌がらせ、矢野氏に対する暴行事件など、当時の異常な雰囲気のなか「転落死事件」が起きたのですから、遺族としては「殺された」という疑念を抱いたのは当然でしょう。

事件をとりまく、さまざまな出来事は、乙骨氏の著書に詳しく書いてありますが、佐倉氏の著作で、はほとんど触れられていません。

獅子風蓮