数年前まで、立川駅南口のウインズ近くに、『深大寺そば』という立ち食いそば店があった。
「勝お節たっぷり」など、ギャンブル施設付近ならではのキャッチコピーの隣に、価格も表示してあり、
開店当初の1990年代は、なんと平日100円!
競馬ファンが殺到する土日は、150円と微増したが、それでも東京屈指の激安そば屋だったはず。
私がここを利用したのも、やはり平日100円だった、今から20年ほど前のサラリーマン時代。
転勤を命じられ、都内から立川に職場が変わり、やや緊張気味に迎えた勤務初日。
新しい上司に「よし、今日の昼メシはごちそうしてやる」と、連れてこられたのがこの店だった(苦笑)。
上司は入店した途端、お店のおばちゃんたちに気軽に挨拶してやがる。どうやら常連らしい。
「オレのオゴリだから、天ぷらでもおにぎりでも(※どちらも100円)、好きなモン頼んでいいぞ」と、
100円ソバ屋の常連のくせに偉そうに振る舞う上司に対し、
「これから、コイツの下で働かなくてはならないのか…」と、暗たんたる気持ちでソバをすすったのを思い出す。
ただし、ソバの味についての記憶はない。まあ、たぶん値段相応だったのではないか。
結局、私が上司とメシを喰ったのも、ここのお店を利用したのも、その日が最初で最後となった。
その深大寺そばも、100→150→160→200円と少しずつ値上げしていったようだが、惜しまれつつも2年前に閉店した。
ここまで読んで、「まあ、100円ソバだなんて、貧相で下品なブログざますわねえ」などと、
あきれる読者もいるだろうが(いまどき「ザマス」なんて使うヤツはいねえか)、ちょっと待ってくれ。
実は、深大寺そばの母体は、「株式会社アーバン」という立派な企業で、
激安ソバ屋だけでなく、高尾山のビアガーデンやレストランなども運営しているんザマスよ。
※写真はHPより
HPによると、外食事業、給食サービス、だんごの販売など、幅広く手掛けているようだが、
高尾山のビアガーデンの次か、同じくらい有名なのが、ラーメン店『西海』(さいかい)。
多摩地区を中心に支店展開している、豚骨スープにアゴ(とびうお)出汁を加えた「長崎らーめん」のお店だ。
私が行ったことのある店舗は、多摩センター、高尾駅前、八王子北口(閉店)、そして府中競馬場店。
ラーメンの価格は、さすがに立ち食いソバのように100円とはいかないが、
私が初めて食べた2001年で480円、17年たった今でも540円と、一般的なラーメンよりは格安だし、
そもそも、21世紀に入ってから60円しか値上げしていないのはスゴイ。
こちらがその、基本の味である「西海」540円。
食べたのは府中競馬場店で、昼時で忙しかったため、あまり盛りつけが美しくないね。
具材はチャーシュー、メンマ、ネギ、そしてアオサ海苔とハート型(?)の紅生姜に、飲料水のビワ茶。
このビワ茶は、アゴ出汁と同様に長崎県産らしい。下記写真の通り(ブレちゃって申し訳ない)、
血液サラサラ効果などがあるらしいので、高血圧の私は、なるべく飲むようにしている。
肝心のラーメンは、ベージュ色した豚骨スープに魚介の風味が合わさり、それほどクドくない仕上がり。
自家製の「熟成麺」は、九州らしい細麺で、他の店舗では替玉もやっている(後述)。
メンマやチャーシューはやや平凡だが、珍しいアオサ海苔が、独特の風味をかもし出しており、
まとめると、決して安いだけでなく、個性的でなかなか美味しいラーメンなのである。
ここ府中競馬場店は、飲食店が集まるフードコート式エリアにあるが、常に長い行列ができる繁盛ぶり。
会計を済ませたあとは、店舗から少し離れたテーブルまで、自分で運ばなくてはならないのだが、
ラーメン単品のみだとお盆をくれないので、この日の私のように右手で丼、左手でビワ茶を持つと、
熱さに右手が耐えきれず丼を落としそうになるため、すみやかな移動を心掛けよう。
ここからは、最近私が食べたメニューを紹介しよう。これは、高尾駅前店での「西海」+「チャーシュー」790円。
府中競馬場店以外は当然、席まで店員さんが運んでくれるし、さっき触れたように替玉もある。
接客については、閉店した八王子北口店以外の店舗は、悪い印象を受けたことはなく、ちゃんとしていると思う。
替玉は、基本の熟成麺と辛口の「赤麺」があり、どちらも120円(半分だと70円)。
この日は赤麺を「硬さ普通」でオーダーした。一見ナポリタン風…でもないか。
スープに入れるとこうなる。取っておいたチャーシューに柚子胡椒を乗せて、一緒に食べたよ。
カロリー過多かもしれないが、さっき紹介した「ビワ茶」をガブ飲みしたので大丈夫だ(←そうか?)。
その数ヶ月前には多摩センター店を利用。訪問したのは15時過ぎだったが、中休みがないのはうれしい。
お客さんの少ない時間帯だったので、得意の日が沈む前の酒を飲ませてもらう。
とりあえずびんビールに餃子、そしてラーメンのトッピングである味玉と角煮も注文。
まずはビール520円がやってきて、直後に「味玉」110円と、軍艦島と称される「角煮」380円が登場。
味玉は別皿だったけど、一緒にしちゃった。その後しばらくして、「西海餃子」390円が焼きあがった。
餃子と味玉はフツーにおいしいので、一番の推奨品はやはり軍艦島角煮だ。味が濃くビールがすすむため、当然お替り。
ただし、ビールで腹一杯になる前に、シメの麺類も頼んでおく。最近トシのせいか、飲み喰いできる量が減ってねえ。
選んだのは「西海ちゃんぽん」。値段は忘れちゃったけど、750円くらいだったかな?
出てきたのは、国産野菜と魚介をふんだんに使用した、結構な大盛りサイズだった。
※残った味玉と角煮も載せた
いざ食べてみたら、さすがは長崎らーめんのお店。ちゃんぽんも絶品ではないか!
数年前の九州旅行で立ち寄った、長崎・佐世保で食べたちゃんぽんよりおいしいよ。
ただし、私が食べたのは佐世保競輪・場内食堂だったため、比較になるのかは疑問だが。
麺と具材はもちろん、旨味たっぷりのスープもほぼ飲み干したため、すっかり満腹に。
『ラーメン二郎』みたいに「野菜マシ」も可能(有料)だったが、やめておいて正解。
冒頭の激安立ち食いそば屋と、西海さんが同グループと知ったのは、つい最近のこと。
ソバとラーメンの違いはあれど、なるべく安価で提供しようとする、その経営姿勢には頭が下がる。
高尾山のビアガーデンも含め、今後も株式会社アーバンさんには、頑張ってもらいたいね。
また、このブログで西海を知ったという方は、ぜひ1度行ってみてほしい。
基本のラーメンもいいが、私のおススメは「角煮のせラーメン」か「ちゃんぽん」だ。
繰り返しになるけど、ビワ茶も忘れずに飲んでおこう! ※店舗で茶葉の販売あり
株式会社アーバンのHP
https://www.urban-inc.co.jp/
※2020年3月より、らーめん西海から『西海製麺所』へ屋号変更したようです
「勝お節たっぷり」など、ギャンブル施設付近ならではのキャッチコピーの隣に、価格も表示してあり、
開店当初の1990年代は、なんと平日100円!
競馬ファンが殺到する土日は、150円と微増したが、それでも東京屈指の激安そば屋だったはず。
私がここを利用したのも、やはり平日100円だった、今から20年ほど前のサラリーマン時代。
転勤を命じられ、都内から立川に職場が変わり、やや緊張気味に迎えた勤務初日。
新しい上司に「よし、今日の昼メシはごちそうしてやる」と、連れてこられたのがこの店だった(苦笑)。
上司は入店した途端、お店のおばちゃんたちに気軽に挨拶してやがる。どうやら常連らしい。
「オレのオゴリだから、天ぷらでもおにぎりでも(※どちらも100円)、好きなモン頼んでいいぞ」と、
100円ソバ屋の常連のくせに偉そうに振る舞う上司に対し、
「これから、コイツの下で働かなくてはならないのか…」と、暗たんたる気持ちでソバをすすったのを思い出す。
ただし、ソバの味についての記憶はない。まあ、たぶん値段相応だったのではないか。
結局、私が上司とメシを喰ったのも、ここのお店を利用したのも、その日が最初で最後となった。
その深大寺そばも、100→150→160→200円と少しずつ値上げしていったようだが、惜しまれつつも2年前に閉店した。
ここまで読んで、「まあ、100円ソバだなんて、貧相で下品なブログざますわねえ」などと、
あきれる読者もいるだろうが(いまどき「ザマス」なんて使うヤツはいねえか)、ちょっと待ってくれ。
実は、深大寺そばの母体は、「株式会社アーバン」という立派な企業で、
激安ソバ屋だけでなく、高尾山のビアガーデンやレストランなども運営しているんザマスよ。
※写真はHPより
HPによると、外食事業、給食サービス、だんごの販売など、幅広く手掛けているようだが、
高尾山のビアガーデンの次か、同じくらい有名なのが、ラーメン店『西海』(さいかい)。
多摩地区を中心に支店展開している、豚骨スープにアゴ(とびうお)出汁を加えた「長崎らーめん」のお店だ。
私が行ったことのある店舗は、多摩センター、高尾駅前、八王子北口(閉店)、そして府中競馬場店。
ラーメンの価格は、さすがに立ち食いソバのように100円とはいかないが、
私が初めて食べた2001年で480円、17年たった今でも540円と、一般的なラーメンよりは格安だし、
そもそも、21世紀に入ってから60円しか値上げしていないのはスゴイ。
こちらがその、基本の味である「西海」540円。
食べたのは府中競馬場店で、昼時で忙しかったため、あまり盛りつけが美しくないね。
具材はチャーシュー、メンマ、ネギ、そしてアオサ海苔とハート型(?)の紅生姜に、飲料水のビワ茶。
このビワ茶は、アゴ出汁と同様に長崎県産らしい。下記写真の通り(ブレちゃって申し訳ない)、
血液サラサラ効果などがあるらしいので、高血圧の私は、なるべく飲むようにしている。
肝心のラーメンは、ベージュ色した豚骨スープに魚介の風味が合わさり、それほどクドくない仕上がり。
自家製の「熟成麺」は、九州らしい細麺で、他の店舗では替玉もやっている(後述)。
メンマやチャーシューはやや平凡だが、珍しいアオサ海苔が、独特の風味をかもし出しており、
まとめると、決して安いだけでなく、個性的でなかなか美味しいラーメンなのである。
ここ府中競馬場店は、飲食店が集まるフードコート式エリアにあるが、常に長い行列ができる繁盛ぶり。
会計を済ませたあとは、店舗から少し離れたテーブルまで、自分で運ばなくてはならないのだが、
ラーメン単品のみだとお盆をくれないので、この日の私のように右手で丼、左手でビワ茶を持つと、
熱さに右手が耐えきれず丼を落としそうになるため、すみやかな移動を心掛けよう。
ここからは、最近私が食べたメニューを紹介しよう。これは、高尾駅前店での「西海」+「チャーシュー」790円。
府中競馬場店以外は当然、席まで店員さんが運んでくれるし、さっき触れたように替玉もある。
接客については、閉店した八王子北口店以外の店舗は、悪い印象を受けたことはなく、ちゃんとしていると思う。
替玉は、基本の熟成麺と辛口の「赤麺」があり、どちらも120円(半分だと70円)。
この日は赤麺を「硬さ普通」でオーダーした。一見ナポリタン風…でもないか。
スープに入れるとこうなる。取っておいたチャーシューに柚子胡椒を乗せて、一緒に食べたよ。
カロリー過多かもしれないが、さっき紹介した「ビワ茶」をガブ飲みしたので大丈夫だ(←そうか?)。
その数ヶ月前には多摩センター店を利用。訪問したのは15時過ぎだったが、中休みがないのはうれしい。
お客さんの少ない時間帯だったので、得意の日が沈む前の酒を飲ませてもらう。
とりあえずびんビールに餃子、そしてラーメンのトッピングである味玉と角煮も注文。
まずはビール520円がやってきて、直後に「味玉」110円と、軍艦島と称される「角煮」380円が登場。
味玉は別皿だったけど、一緒にしちゃった。その後しばらくして、「西海餃子」390円が焼きあがった。
餃子と味玉はフツーにおいしいので、一番の推奨品はやはり軍艦島角煮だ。味が濃くビールがすすむため、当然お替り。
ただし、ビールで腹一杯になる前に、シメの麺類も頼んでおく。最近トシのせいか、飲み喰いできる量が減ってねえ。
選んだのは「西海ちゃんぽん」。値段は忘れちゃったけど、750円くらいだったかな?
出てきたのは、国産野菜と魚介をふんだんに使用した、結構な大盛りサイズだった。
※残った味玉と角煮も載せた
いざ食べてみたら、さすがは長崎らーめんのお店。ちゃんぽんも絶品ではないか!
数年前の九州旅行で立ち寄った、長崎・佐世保で食べたちゃんぽんよりおいしいよ。
ただし、私が食べたのは佐世保競輪・場内食堂だったため、比較になるのかは疑問だが。
麺と具材はもちろん、旨味たっぷりのスープもほぼ飲み干したため、すっかり満腹に。
『ラーメン二郎』みたいに「野菜マシ」も可能(有料)だったが、やめておいて正解。
冒頭の激安立ち食いそば屋と、西海さんが同グループと知ったのは、つい最近のこと。
ソバとラーメンの違いはあれど、なるべく安価で提供しようとする、その経営姿勢には頭が下がる。
高尾山のビアガーデンも含め、今後も株式会社アーバンさんには、頑張ってもらいたいね。
また、このブログで西海を知ったという方は、ぜひ1度行ってみてほしい。
基本のラーメンもいいが、私のおススメは「角煮のせラーメン」か「ちゃんぽん」だ。
繰り返しになるけど、ビワ茶も忘れずに飲んでおこう! ※店舗で茶葉の販売あり
株式会社アーバンのHP
https://www.urban-inc.co.jp/
※2020年3月より、らーめん西海から『西海製麺所』へ屋号変更したようです