明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

事業主は庶民の味方 長崎らーめん『西海』

2018年11月05日 | ラーメン、つけ麺など
数年前まで、立川駅南口のウインズ近くに、『深大寺そば』という立ち食いそば店があった。
「勝お節たっぷり」など、ギャンブル施設付近ならではのキャッチコピーの隣に、価格も表示してあり、
開店当初の1990年代は、なんと平日100円!
競馬ファンが殺到する土日は、150円と微増したが、それでも東京屈指の激安そば屋だったはず。

私がここを利用したのも、やはり平日100円だった、今から20年ほど前のサラリーマン時代。
転勤を命じられ、都内から立川に職場が変わり、やや緊張気味に迎えた勤務初日。
新しい上司に「よし、今日の昼メシはごちそうしてやる」と、連れてこられたのがこの店だった(苦笑)。
上司は入店した途端、お店のおばちゃんたちに気軽に挨拶してやがる。どうやら常連らしい。
「オレのオゴリだから、天ぷらでもおにぎりでも(※どちらも100円)、好きなモン頼んでいいぞ」と、
100円ソバ屋の常連のくせに偉そうに振る舞う上司に対し、
「これから、コイツの下で働かなくてはならないのか…」と、暗たんたる気持ちでソバをすすったのを思い出す。
ただし、ソバの味についての記憶はない。まあ、たぶん値段相応だったのではないか。
結局、私が上司とメシを喰ったのも、ここのお店を利用したのも、その日が最初で最後となった。
その深大寺そばも、100→150→160→200円と少しずつ値上げしていったようだが、惜しまれつつも2年前に閉店した。

ここまで読んで、「まあ、100円ソバだなんて、貧相で下品なブログざますわねえ」などと、
あきれる読者もいるだろうが(いまどき「ザマス」なんて使うヤツはいねえか)、ちょっと待ってくれ。
実は、深大寺そばの母体は、「株式会社アーバン」という立派な企業で、
激安ソバ屋だけでなく、高尾山のビアガーデンやレストランなども運営しているんザマスよ。
  ※写真はHPより

HPによると、外食事業、給食サービス、だんごの販売など、幅広く手掛けているようだが、
高尾山のビアガーデンの次か、同じくらい有名なのが、ラーメン店『西海』(さいかい)
多摩地区を中心に支店展開している、豚骨スープにアゴ(とびうお)出汁を加えた「長崎らーめん」のお店だ。
私が行ったことのある店舗は、多摩センター、高尾駅前、八王子北口(閉店)、そして府中競馬場店。
ラーメンの価格は、さすがに立ち食いソバのように100円とはいかないが、
私が初めて食べた2001年で480円、17年たった今でも540円と、一般的なラーメンよりは格安だし、
そもそも、21世紀に入ってから60円しか値上げしていないのはスゴイ。
こちらがその、基本の味である「西海」540円。


食べたのは府中競馬場店で、昼時で忙しかったため、あまり盛りつけが美しくないね。
具材はチャーシュー、メンマ、ネギ、そしてアオサ海苔とハート型(?)の紅生姜に、飲料水のビワ茶。


このビワ茶は、アゴ出汁と同様に長崎県産らしい。下記写真の通り(ブレちゃって申し訳ない)、


血液サラサラ効果などがあるらしいので、高血圧の私は、なるべく飲むようにしている。

肝心のラーメンは、ベージュ色した豚骨スープに魚介の風味が合わさり、それほどクドくない仕上がり。
自家製の「熟成麺」は、九州らしい細麺で、他の店舗では替玉もやっている(後述)。
メンマやチャーシューはやや平凡だが、珍しいアオサ海苔が、独特の風味をかもし出しており、
まとめると、決して安いだけでなく、個性的でなかなか美味しいラーメンなのである。
ここ府中競馬場店は、飲食店が集まるフードコート式エリアにあるが、常に長い行列ができる繁盛ぶり。
会計を済ませたあとは、店舗から少し離れたテーブルまで、自分で運ばなくてはならないのだが、
ラーメン単品のみだとお盆をくれないので、この日の私のように右手で丼、左手でビワ茶を持つと、
熱さに右手が耐えきれず丼を落としそうになるため、すみやかな移動を心掛けよう。

ここからは、最近私が食べたメニューを紹介しよう。これは、高尾駅前店での「西海」+「チャーシュー」790円。


府中競馬場店以外は当然、席まで店員さんが運んでくれるし、さっき触れたように替玉もある。
接客については、閉店した八王子北口店以外の店舗は、悪い印象を受けたことはなく、ちゃんとしていると思う。
替玉は、基本の熟成麺と辛口の「赤麺」があり、どちらも120円(半分だと70円)。
この日は赤麺を「硬さ普通」でオーダーした。一見ナポリタン風…でもないか。


スープに入れるとこうなる。取っておいたチャーシューに柚子胡椒を乗せて、一緒に食べたよ。


カロリー過多かもしれないが、さっき紹介した「ビワ茶」をガブ飲みしたので大丈夫だ(←そうか?)。

その数ヶ月前には多摩センター店を利用。訪問したのは15時過ぎだったが、中休みがないのはうれしい。
お客さんの少ない時間帯だったので、得意の日が沈む前の酒を飲ませてもらう。
とりあえずびんビールに餃子、そしてラーメンのトッピングである味玉と角煮も注文。
まずはビール520円がやってきて、直後に「味玉」110円と、軍艦島と称される「角煮」380円が登場。


味玉は別皿だったけど、一緒にしちゃった。その後しばらくして、「西海餃子」390円が焼きあがった。


餃子と味玉はフツーにおいしいので、一番の推奨品はやはり軍艦島角煮だ。味が濃くビールがすすむため、当然お替り。
ただし、ビールで腹一杯になる前に、シメの麺類も頼んでおく。最近トシのせいか、飲み喰いできる量が減ってねえ。
選んだのは「西海ちゃんぽん」。値段は忘れちゃったけど、750円くらいだったかな?
出てきたのは、国産野菜と魚介をふんだんに使用した、結構な大盛りサイズだった。

※残った味玉と角煮も載せた

いざ食べてみたら、さすがは長崎らーめんのお店。ちゃんぽんも絶品ではないか!
数年前の九州旅行で立ち寄った、長崎・佐世保で食べたちゃんぽんよりおいしいよ。
ただし、私が食べたのは佐世保競輪・場内食堂だったため、比較になるのかは疑問だが。
麺と具材はもちろん、旨味たっぷりのスープもほぼ飲み干したため、すっかり満腹に。
『ラーメン二郎』みたいに「野菜マシ」も可能(有料)だったが、やめておいて正解。

冒頭の激安立ち食いそば屋と、西海さんが同グループと知ったのは、つい最近のこと。
ソバとラーメンの違いはあれど、なるべく安価で提供しようとする、その経営姿勢には頭が下がる。
高尾山のビアガーデンも含め、今後も株式会社アーバンさんには、頑張ってもらいたいね。
また、このブログで西海を知ったという方は、ぜひ1度行ってみてほしい。
基本のラーメンもいいが、私のおススメは「角煮のせラーメン」か「ちゃんぽん」だ。
繰り返しになるけど、ビワ茶も忘れずに飲んでおこう! ※店舗で茶葉の販売あり

株式会社アーバンのHP
https://www.urban-inc.co.jp/


※2020年3月より、らーめん西海から『西海製麺所』へ屋号変更したようです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする