日本人のくせにナマモノが苦手で、お寿司にもさほど興味はなく、たまに回転寿司店に行ったとしても、
ハンバーグ寿司やグラタン寿司、そしてラーメン、パフェ、プリンなど、お子ちゃまメニューしか頼まない私。 ※詳細はスシロー編とくら寿司編を参照
そんな私だが、実は一軒だけ、お気に入りの「回らない寿司店」がある。
そのお店とは、東所沢の『鮨みつ』で、お店ブログが開設された2017年で創業45年目だそうなので、今年で52年目となる老舗店だ。
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初訪問は今年の夏で、その後も何度か足を運んだ。行きつけの寿司店があるなんて、なんだか食通になった気分である(笑)。
入店すると、ネタの入ったガラスケースがあるカウンター席があり、店主らしき男性職人から「いらっしゃい!」と声がかかる。
すぐに、奥様らしき女性店員がやってきて、「2階席とカウンター、どちらになさいますか?」とたずねられ、
よせばいいのにカウンター席を選択。ちなみに私は、いまだに2階席は利用したことがない。
その後、注文をたずねられた私が、緊張気味に告げたのが「ふ、フライ付きハンバーグください」であった。
実は、ここ鮨みつさんは、寿司と洋食の双方が食べられるお店なのである。
先述したお店ブログでは、「父が44年続けてきた寿司屋で息子が一緒に洋食を始めました!」と説明。
元々は、お父さん店主が44年前に寿司屋を開業し、45年目の2017年から、シェフを務めていた息子さんが一緒に働くようになり、
店舗をリニューアルし、寿司と洋食の二刀流にメニュー変更。ついでに、ブログを開設した娘さんも、お店も手伝うようになったそうだ。
お父さんは、カウンター内で寿司を握り、客の相手もするが、息子さんは仕込みなどもあり、奥の厨房から出てくることは少ない。
私が頼んだフライ付きハンバーグも、本来ならデミグラスソース仕立てなのだが、どうやらデミソースがまだ仕込み途中だったようで、
お母さんが「トマトソースならばすぐ出せますよ」と仰るので、変更してもらった。
数分後、フォークなどの一式が届けられたのち、特製トマトソースで覆われた「フライ付イタリアンハンバーグ」が、ライスと一緒に登場。
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あとからカップスープも提供されたが、こちらは和の味噌汁であった。
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ハンバーグは120グラムで、エビフライ&かにクリームコロッケ、スパゲティと生野菜に、ライスと味噌汁が付く。
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通常価格は1189円だが、会計では、私が希望した普通のデミハンバーグ価格の1068円にオマケしてもらった模様。
寿司ネタケースを眺めながらの洋食は、やや違和感があったものの、温かいうちにいただくことにする。
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まずはハンバーグにハシを入れると、ほど良い弾力とともに、ブシャーと肉汁があふれ出す。
肉汁が混ざったトマトソースは、酸味が効いた本格的な味わい。トマトをふんだんに使用しているのだろう。
ソースの下には、とろけるチーズも敷いてあり、まさに「イタリア~ン」で「ヴォーノ!」である(←書いてて恥ずかしい)。
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脇を固めるエビとカニコロも、プリプリ食感&とろ~りクリーミーで、主役級のクオリティ。
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付属のタルタルソースだけでなく。ハンバーグのトマトソースを付けても美味しい。
また、お寿司屋さんだけあってライスがウマい! 良質なお米を使用しているのだろう。
一般的な洋食店より多めなのに、すぐたいらげてしまったが、まだハンバーグやスパゲティなどが残っている。
ライスお替わりと迷った挙句、順番がおかしいが「生ビール」680円を追加。
ホール担当のお母さんが不在だったので、お父さんにお願いしたところ、カウンター内から出て自らビールサーバーに向かい、
キンキンに冷えたジョッキに、生ビールを注いでくれた。ありがとうございます!
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ハンバーグやコロッケを食べ終え、トマトソースも残さぬようスパゲティと絡め、ビールで一気に流し込み、「ごちそうさまです」。
会計後、基本はお寿司屋さんなのに、洋食しか食べなかった私に対しても、お父さんは笑顔で「またよろしくお願いします」と声掛けしてくれた。
料理の味だけでなく、お父さんの人柄も良く、個人的な誤解も解けたので、鮨みつさんには、その後も通わせていただいている。
個人的な誤解とは、【回らない寿司屋のオヤジは怖い】である。
今から40年ほど前、連載開始直後の漫画「美味しんぼ」で、“客の注文を怒鳴りつける寿司屋のオヤジ”というエピソードがあった。
そういうオヤジが実際にいたのかはさておき、当時ウブだった(笑)私は、寿司職人を畏怖したもので、鮨みつさんでもハンバーグを頼んだら、
「ナニ、寿司屋に来てハンバーグだと!? てめえみてえな素人は出ていけ!」などと怒られるかも…と入店前は少し不安だったが、
お父さんが最初に発した、温かみのある「いらっしゃい!」で、ああ、この人なら大丈夫だな、と安心したものである。
2度目の訪問では、初回は雨天のため出していなかった、「街の洋食屋さん」のノボリがあった。
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このときは、最初からアルコールを注文。「瓶ビール大」は800円で、銘柄はキリン。
一緒にお通しも提供される。チェーン居酒屋のものとは一線を画す、手の込んだ料理が3種で、価格はたぶん500円。
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鮨みつさんは、寿司と洋食の他、限定メニューも揃っており、こちらは訪問時の「7月おすすめメニュー」。
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この他にも、ホワイトボードや別メニューもあり、さらに、お父さんが育てたトマトやナスなど、夏野菜の料理もオール330円で提供。
その中から、「甘長とうがらし塩焼き」を注文してみた。
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シシトウのように辛い部分はなく、収穫したお父さんも「甘くて美味しいでしょ?」と自画自賛。
そこから、お父さんとお話しさせていただいたのだが、ひとまず、自分がナマモノが苦手なことを告白し、お寿司を頼まなくてごめんなさいと謝罪。
お父さんは当然怒ったりはせず、「洋食(目当て)のお客さんも多いので、気にしないでください」と許してくださった。
私との会話の合間にも、お父さんは刺し盛りや握りの注文をこなしていくが、ベテラン職人の仕事を間近で見られるのは、
回転寿司では不可能な、正統派寿司店のカウンター席ならではの特権である。
ビールから「ウーロンハイ」530円に変更し、目の前で調理してくれる商品ということで、
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「煮穴子」880円を追加注文。私が食べられる、数少ない寿司ネタのひとつだ。
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柔らかい穴子は、甘辛タレはもちろんのこと、個人的には苦手なワサビとの相性も良かった。
ウーハイは焼酎が乙類であったので、どうせならば、お店推奨の乙類銘柄にしようと、ウーハイを飲み干したあとは、
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上記メニュー右上の八丈島産焼酎、「情け嶋」550円のロックをチョイス。
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煮穴子を肴に焼酎をあおるなんて、なんだか食通になった気分である(←今回2度目)。
いい気分になったところで、シメのお食事を、洋食メニューから選択。
初回に食べたハンバーグ各種や、「焼肉」や「生姜焼き」とライスのセットの他、下記のような商品もある。
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「オリエンタルライス」や「インディアンライス」でわかった方もいるだろうが、
息子さんは豊島区の老舗洋食店『キッチンABC』の出身で、支店長も務めたようだ。
この日の私は、インディアンライス単品715円と「チキンカツ」206円のお得なセット、「インディアンフライC」880円を選択。
あまり待つことなく、味噌汁と一緒にBセットがやってきた。
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インディアンライスは、“豚バラと玉ねぎの特製卵とじ丼”(メニュー説明より)で、なぜインディアンなのかは不明。
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こちらはチキンカツ。中身の画像はないが、揚げる技術が優れているのか、全然油っこくなかった。
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さっき紹介した、ハンバーグのライスと同様、インディアン~もご飯が多い。
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最近胃が小さくなり、焼酎で酩酊気味の状態では厳しい量だったが、なんとか食べ切り、お腹パンパン状態で退散。
3度目の訪問は、洋食メニューから「スタミナ焼き」の単品をオーダー。定食だと887円だが、単品は-100円かな。
現在のABCでは、レギュラーメニューではないようだが、かつては江古田店で販売していたらしい。
メニュー表の“特製豚バラ野菜炒め”の説明どおり、豚肉とキャベツ、人参、ニラなどを炒めたもので、
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しょっぱいタレと絡む肉野菜の歯応えがクセになり、酒が進んでしまう一品である。
和食メニューからも、「茶碗蒸し」640円をオーダー。当然、注文後にお父さんが仕上げている。
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海老や銀杏の他、鶏肉やカマボコも入っており、玉子のふわふわ感と出汁の風味を楽しんだ。
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この日も、焼酎ロックやお湯割りを飲み、結構酔ってきたのでシメにする。
寿司が苦手とはいえ、せっかくなので一度はお父さんに握ってほしくなり、「玉子」と「海老」を注文した。 ※穴子は品切れ
お寿司を乗せる「下駄」と呼ばれる台を用意していただき、2カンずつとガリが添えられ、提供された。
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この地で52年間、大勢のお客さんに親しまれてきた、お父さんの握った寿司を味わうことができて、大変光栄であった。
会計直前、洋食との二刀流について、息子さんたちに提案されたとき、どう思ったのかたずねてみた。
頑固な職人だったら、「洋食と一緒なんて冗談じゃねえ!」と怒ってもおかしくないはずだが、お父さんは穏やかな表情で、
「息子たちが、一緒にお店やるって言ってくれたんだから、嬉しかったですよ」と即答。ああ、自分の下種の勘繰りが恥ずかしい…。
奥さんと息子さん娘さんだけでなく、お店インスタグラムはお孫さんが協力したようだし、
この日はたまたまだろうが、娘さんの旦那さんがお店にいて、車でのお客送迎もやっていた模様。
鮨みつさんは、家族が強い絆で結びついている良店なのである。
ちょっと酔っていた私に、お父さんが「よかったら車でお送りしましょうか」と気遣っていただいたが、
「大丈夫です、健康のために駅まで歩きます」と告げ、お店を出た途端すっころんだ(苦笑)。
お父さんが店外まで見に来てくださり、「やっぱり車で送迎しましょうか?」と再び声掛けしてくれたが、
倒れたとき、両方の手の平を思い切り打ったが、特にケガはしていないので、ご厚意を固辞させていただき徒歩で帰った。
「あのときはご心配かけてすみませんでした」という謝罪も兼ねて、鮨みつさんには近日中に訪問するつもりだ。
おまけ
ご夫妻のお孫さんも協力している、お店インスタグラムに投稿された、今月のおすすめメニュー。
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鮨みつ
埼玉県所沢市下安松1020-4
JR東所沢駅から徒歩約14分、新秋津駅からは徒歩約22分、西武線秋津駅も同程度
営業時間 11時~22時 ラストオーダーは30分前、洋食は1時間前
定休日 水曜、その他不定休あり、臨時休業や詳しいメニューなどは、お店インスタグラムでご確認を
ハンバーグ寿司やグラタン寿司、そしてラーメン、パフェ、プリンなど、お子ちゃまメニューしか頼まない私。 ※詳細はスシロー編とくら寿司編を参照
そんな私だが、実は一軒だけ、お気に入りの「回らない寿司店」がある。
そのお店とは、東所沢の『鮨みつ』で、お店ブログが開設された2017年で創業45年目だそうなので、今年で52年目となる老舗店だ。
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初訪問は今年の夏で、その後も何度か足を運んだ。行きつけの寿司店があるなんて、なんだか食通になった気分である(笑)。
入店すると、ネタの入ったガラスケースがあるカウンター席があり、店主らしき男性職人から「いらっしゃい!」と声がかかる。
すぐに、奥様らしき女性店員がやってきて、「2階席とカウンター、どちらになさいますか?」とたずねられ、
よせばいいのにカウンター席を選択。ちなみに私は、いまだに2階席は利用したことがない。
その後、注文をたずねられた私が、緊張気味に告げたのが「ふ、フライ付きハンバーグください」であった。
実は、ここ鮨みつさんは、寿司と洋食の双方が食べられるお店なのである。
先述したお店ブログでは、「父が44年続けてきた寿司屋で息子が一緒に洋食を始めました!」と説明。
元々は、お父さん店主が44年前に寿司屋を開業し、45年目の2017年から、シェフを務めていた息子さんが一緒に働くようになり、
店舗をリニューアルし、寿司と洋食の二刀流にメニュー変更。ついでに、ブログを開設した娘さんも、お店も手伝うようになったそうだ。
お父さんは、カウンター内で寿司を握り、客の相手もするが、息子さんは仕込みなどもあり、奥の厨房から出てくることは少ない。
私が頼んだフライ付きハンバーグも、本来ならデミグラスソース仕立てなのだが、どうやらデミソースがまだ仕込み途中だったようで、
お母さんが「トマトソースならばすぐ出せますよ」と仰るので、変更してもらった。
数分後、フォークなどの一式が届けられたのち、特製トマトソースで覆われた「フライ付イタリアンハンバーグ」が、ライスと一緒に登場。
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あとからカップスープも提供されたが、こちらは和の味噌汁であった。
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ハンバーグは120グラムで、エビフライ&かにクリームコロッケ、スパゲティと生野菜に、ライスと味噌汁が付く。
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通常価格は1189円だが、会計では、私が希望した普通のデミハンバーグ価格の1068円にオマケしてもらった模様。
寿司ネタケースを眺めながらの洋食は、やや違和感があったものの、温かいうちにいただくことにする。
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まずはハンバーグにハシを入れると、ほど良い弾力とともに、ブシャーと肉汁があふれ出す。
肉汁が混ざったトマトソースは、酸味が効いた本格的な味わい。トマトをふんだんに使用しているのだろう。
ソースの下には、とろけるチーズも敷いてあり、まさに「イタリア~ン」で「ヴォーノ!」である(←書いてて恥ずかしい)。
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脇を固めるエビとカニコロも、プリプリ食感&とろ~りクリーミーで、主役級のクオリティ。
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付属のタルタルソースだけでなく。ハンバーグのトマトソースを付けても美味しい。
また、お寿司屋さんだけあってライスがウマい! 良質なお米を使用しているのだろう。
一般的な洋食店より多めなのに、すぐたいらげてしまったが、まだハンバーグやスパゲティなどが残っている。
ライスお替わりと迷った挙句、順番がおかしいが「生ビール」680円を追加。
ホール担当のお母さんが不在だったので、お父さんにお願いしたところ、カウンター内から出て自らビールサーバーに向かい、
キンキンに冷えたジョッキに、生ビールを注いでくれた。ありがとうございます!
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ハンバーグやコロッケを食べ終え、トマトソースも残さぬようスパゲティと絡め、ビールで一気に流し込み、「ごちそうさまです」。
会計後、基本はお寿司屋さんなのに、洋食しか食べなかった私に対しても、お父さんは笑顔で「またよろしくお願いします」と声掛けしてくれた。
料理の味だけでなく、お父さんの人柄も良く、個人的な誤解も解けたので、鮨みつさんには、その後も通わせていただいている。
個人的な誤解とは、【回らない寿司屋のオヤジは怖い】である。
今から40年ほど前、連載開始直後の漫画「美味しんぼ」で、“客の注文を怒鳴りつける寿司屋のオヤジ”というエピソードがあった。
そういうオヤジが実際にいたのかはさておき、当時ウブだった(笑)私は、寿司職人を畏怖したもので、鮨みつさんでもハンバーグを頼んだら、
「ナニ、寿司屋に来てハンバーグだと!? てめえみてえな素人は出ていけ!」などと怒られるかも…と入店前は少し不安だったが、
お父さんが最初に発した、温かみのある「いらっしゃい!」で、ああ、この人なら大丈夫だな、と安心したものである。
2度目の訪問では、初回は雨天のため出していなかった、「街の洋食屋さん」のノボリがあった。
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このときは、最初からアルコールを注文。「瓶ビール大」は800円で、銘柄はキリン。
一緒にお通しも提供される。チェーン居酒屋のものとは一線を画す、手の込んだ料理が3種で、価格はたぶん500円。
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鮨みつさんは、寿司と洋食の他、限定メニューも揃っており、こちらは訪問時の「7月おすすめメニュー」。
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この他にも、ホワイトボードや別メニューもあり、さらに、お父さんが育てたトマトやナスなど、夏野菜の料理もオール330円で提供。
その中から、「甘長とうがらし塩焼き」を注文してみた。
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シシトウのように辛い部分はなく、収穫したお父さんも「甘くて美味しいでしょ?」と自画自賛。
そこから、お父さんとお話しさせていただいたのだが、ひとまず、自分がナマモノが苦手なことを告白し、お寿司を頼まなくてごめんなさいと謝罪。
お父さんは当然怒ったりはせず、「洋食(目当て)のお客さんも多いので、気にしないでください」と許してくださった。
私との会話の合間にも、お父さんは刺し盛りや握りの注文をこなしていくが、ベテラン職人の仕事を間近で見られるのは、
回転寿司では不可能な、正統派寿司店のカウンター席ならではの特権である。
ビールから「ウーロンハイ」530円に変更し、目の前で調理してくれる商品ということで、
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「煮穴子」880円を追加注文。私が食べられる、数少ない寿司ネタのひとつだ。
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柔らかい穴子は、甘辛タレはもちろんのこと、個人的には苦手なワサビとの相性も良かった。
ウーハイは焼酎が乙類であったので、どうせならば、お店推奨の乙類銘柄にしようと、ウーハイを飲み干したあとは、
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上記メニュー右上の八丈島産焼酎、「情け嶋」550円のロックをチョイス。
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煮穴子を肴に焼酎をあおるなんて、なんだか食通になった気分である(←今回2度目)。
いい気分になったところで、シメのお食事を、洋食メニューから選択。
初回に食べたハンバーグ各種や、「焼肉」や「生姜焼き」とライスのセットの他、下記のような商品もある。
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「オリエンタルライス」や「インディアンライス」でわかった方もいるだろうが、
息子さんは豊島区の老舗洋食店『キッチンABC』の出身で、支店長も務めたようだ。
この日の私は、インディアンライス単品715円と「チキンカツ」206円のお得なセット、「インディアンフライC」880円を選択。
あまり待つことなく、味噌汁と一緒にBセットがやってきた。
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インディアンライスは、“豚バラと玉ねぎの特製卵とじ丼”(メニュー説明より)で、なぜインディアンなのかは不明。
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こちらはチキンカツ。中身の画像はないが、揚げる技術が優れているのか、全然油っこくなかった。
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さっき紹介した、ハンバーグのライスと同様、インディアン~もご飯が多い。
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最近胃が小さくなり、焼酎で酩酊気味の状態では厳しい量だったが、なんとか食べ切り、お腹パンパン状態で退散。
3度目の訪問は、洋食メニューから「スタミナ焼き」の単品をオーダー。定食だと887円だが、単品は-100円かな。
現在のABCでは、レギュラーメニューではないようだが、かつては江古田店で販売していたらしい。
メニュー表の“特製豚バラ野菜炒め”の説明どおり、豚肉とキャベツ、人参、ニラなどを炒めたもので、
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しょっぱいタレと絡む肉野菜の歯応えがクセになり、酒が進んでしまう一品である。
和食メニューからも、「茶碗蒸し」640円をオーダー。当然、注文後にお父さんが仕上げている。
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海老や銀杏の他、鶏肉やカマボコも入っており、玉子のふわふわ感と出汁の風味を楽しんだ。
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この日も、焼酎ロックやお湯割りを飲み、結構酔ってきたのでシメにする。
寿司が苦手とはいえ、せっかくなので一度はお父さんに握ってほしくなり、「玉子」と「海老」を注文した。 ※穴子は品切れ
お寿司を乗せる「下駄」と呼ばれる台を用意していただき、2カンずつとガリが添えられ、提供された。
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この地で52年間、大勢のお客さんに親しまれてきた、お父さんの握った寿司を味わうことができて、大変光栄であった。
会計直前、洋食との二刀流について、息子さんたちに提案されたとき、どう思ったのかたずねてみた。
頑固な職人だったら、「洋食と一緒なんて冗談じゃねえ!」と怒ってもおかしくないはずだが、お父さんは穏やかな表情で、
「息子たちが、一緒にお店やるって言ってくれたんだから、嬉しかったですよ」と即答。ああ、自分の下種の勘繰りが恥ずかしい…。
奥さんと息子さん娘さんだけでなく、お店インスタグラムはお孫さんが協力したようだし、
この日はたまたまだろうが、娘さんの旦那さんがお店にいて、車でのお客送迎もやっていた模様。
鮨みつさんは、家族が強い絆で結びついている良店なのである。
ちょっと酔っていた私に、お父さんが「よかったら車でお送りしましょうか」と気遣っていただいたが、
「大丈夫です、健康のために駅まで歩きます」と告げ、お店を出た途端すっころんだ(苦笑)。
お父さんが店外まで見に来てくださり、「やっぱり車で送迎しましょうか?」と再び声掛けしてくれたが、
倒れたとき、両方の手の平を思い切り打ったが、特にケガはしていないので、ご厚意を固辞させていただき徒歩で帰った。
「あのときはご心配かけてすみませんでした」という謝罪も兼ねて、鮨みつさんには近日中に訪問するつもりだ。
おまけ
ご夫妻のお孫さんも協力している、お店インスタグラムに投稿された、今月のおすすめメニュー。
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鮨みつ
埼玉県所沢市下安松1020-4
JR東所沢駅から徒歩約14分、新秋津駅からは徒歩約22分、西武線秋津駅も同程度
営業時間 11時~22時 ラストオーダーは30分前、洋食は1時間前
定休日 水曜、その他不定休あり、臨時休業や詳しいメニューなどは、お店インスタグラムでご確認を