今も続けている、【近所の飲食店を巡る(ただし、近所=徒歩60分圏内)】シリーズ。
さすがにこの時期は、60分歩くのはしんどいので、近場のお店に入店するケースが増える。
ただ、立川駅周辺の飲食店は、安くもなくウマくもなく、そのくせ店員の態度が悪い店が多い。
店員のレベルが低い最大の理由はおそらく、立川の伝統である客層の悪さ(苦笑)。
チンピラ、ヤンキー、泥酔者、競輪ファンに競馬ファン…確かに、まともに接客するのがバカらしくなるよな。
とにかく、駅周辺はダメ店員&ダメ客の店ばかり(やや誇張)だが、少し歩けば『らんぶる』さんのような良店も存在する。
今回紹介するのも、立川駅からはちょっと歩いたところにある『銀星』さん。
「ちょっと」と言いつつ、歩くと25分ほどかかるが、青梅線の西立川駅からは4~5分で着くよ。
入ってみたところ、他にはない料理や調味料が楽しめたので、その後も何度か通っている。
こちらのお店、以前はおそばやうどんも提供していたそうだが、現在のメニューは、ほぼ中華料理のみ。
※卓上メニューの表面
初訪問時、お店のおじちゃんにうどんの有無をたずねたところ、「私が体調を崩してから、やめたんです」とのこと。
うどん好きとしては残念だが、餃子や中華も同じくらい好きなので問題ナシ。
当時は酒類提供OKだったので、まずは「キリンビール中ビン」500円と、「焼餃子」400円をオーダー。
すぐにおじちゃん…というか旦那さんが、客席からは見えない奥の厨房にいる、現料理長(?)に注文を通す。
現在は彼がホール担当で、調理担当は中国出身の奥様らしい。一般的な中華食堂とは男女逆なのが面白い。
なお、今回のブログタイトルの「太太」とは、中国語で「奥様」という意味である。
数分後、無料お通しのポテトサラダに、餃子用のラー油と黒酢が運ばれてきた。
読めない漢字がいくつも記されている、黒酢は当然中国産、ラー油はおそらくお店特製。
卓上には市販のラー油も置いてあるが、香りも辛さも明らかに別モノ。
ピーナッツらしき豆が入っているのが特徴。 なお、お皿の「一心楼」の屋号は謎。
今調べたら、お店の間近に「一心楼ビル」という建物があるようだが、過去に同名の中華屋さんがあったのかな。
ポテトサラダで1本飲み終わり、2本目の途中でようやく、餃子が焼き上がった。
立派な羽根を付けるのに、時間を要したのであろう。個々の大きさは普通であった。
手作りと思われる餃子は、強烈なインパクトはないものの、さっきのラー油を付けると格段にウマくなる。
個人的には苦手な黒酢だが、ちょびっと垂らしてみたら、ラー油や餃子の味を引き立たせる。
次に頼んだのは、ホワイトボードに書かれた日替わり定食から、「肉とチンゲン菜炒め」のオカズだけを注文。
ありそうで滅多にない料理だが、こちらはすぐに出てきた。女性料理長、手際がいいね。
シャキッと火が通ったチンゲン菜と、豚肉やキクラゲとの歯応えの違いが楽しめる。
チンゲン菜はビタミン豊富で、高血圧予防になるカリウムも多い。いい注文だ、と自画自賛。
そこでやめておけばいいのに、シメのお食事を追加。高血圧には禁物のカロリー過多である。
「麻婆ラーメン」とで悩んだが、「担々麺」をチョイス。お値段はどちらも800円。
出てきたのは、予想とは異なるビジュアルであった。
具材はひき肉とチンゲン菜などの青菜のみ、というのが一般的な担々麺だと思うが、
こちらはモヤシ、ニラ、人参も入っている。鷹の爪も見え隠れするが、辛さは控えめ。
あと、縮れた麺の食感がイイ! この麺ならどんなスープでも合うだろう。
途中で、例の自家製ラー油を入れると、辛味とコクが増す。これを使うため、麻婆ラーメンと迷ったのだ。
まだ食べたことはないけど、このラー油は麻婆豆腐とも、絶対にマッチするはず。
スープもほぼ飲み干し、すっかり満腹になったところで「ごちそう様です」。
旦那さんに「また来ます」と告げて退散。奥様は、とうとう一度も客席に顔を見せなかった。
接客と調理の役割分担が決まっているのかもしれないが、ちょっとさみしい。
余談だが、お店に入ると左側の壁には、日本地図が描かれたカレンダーを掲示してある。
一方右側には、奥様の故郷である中華人民共和国の地図が貼ってあるのだが、中国の方が何倍もデカい。
地図の大きさと同様、旦那さんに代わって料理長になったから、奥さん自身の態度もデカいのでは…
というのが誤解だったことは後日判明する。
料理自体は良かったので、銀星さんにはその後も、飲み&食事に何度か利用している。
餃子類を頼むと、例のラー油が付いてくるので、「水餃子」を頼み、お通しの冷奴にも使ってみたりして。
辛さがほどよい、この「ピーナッツ入りラー油」、瓶詰して売ってほしいよ。
「水餃子」は、焼餃子よりやや小さめサイズで300円。
モチモチした皮の中身は、ほぼお肉のみ。酸味が苦手な私でも、ラー油より黒酢の方が合うと感じた。
点心類はハズレがなさそうだと思い、別の日には「春巻」450円も頼んでみた。
餃子は両方とも手作りだろうけど、春巻はどうかな? 銀星さんにしては独自性が見当たらなかったし。
この日のシメには、ワンタンを注文したので、銀星の点心メニューはほぼ制覇。
シメは「ワンタン」単品700円ではなく、壁に貼られた「今日のおすすめ」から、
「ミニワンタンとチャーハン」…を頼んだ数分後に、「ミニワンタンと玉子丼」に変更。
中華風の玉子丼に、なんだか興味をそそられたので。
メニューにはない、天津丼に似たヤツかな、と想像していたところで、セットが登場。
ワンタンは、ミニではなくハーフに値する量。ちゃんとお肉の入ったワンタンに、飾り切りされたカマボコなどが加わる。
醤油ラーメン風のスープはやや薄味。振り返ってみると、こちらの料理は、どれも味付けが濃くない。
そして、フタをされたまま提供された玉子丼は…おなじみの和風スタイルであった。
食べてみると、そばツユのような和風の味付けで、具材は玉子と玉ねぎ長ねぎに青ノリ少々と、いたって普通。
実は銀星さん、メニューには「玉子丼」や「カツ丼」など、以前のおそば提供時代の商品も残っている。
調理法は当然、旦那さんが奥様に伝授したのを、アレンジせずにそのまま出しているのだろう。
日中友好(夫婦なので当然だが)に感激しながら、ガツガツ・ズルズルと一気にたいらげ、
いつものように旦那さん相手に会計をしていると、奥様が厨房から出てきて私に会釈した。
初めて見た女性料理長は、笑顔の素敵な方であり、旦那さんとはかなり、年の差があるように見えた。
言葉も文化も異なる地で、年上の旦那さんが病で倒れたときは、彼女も相当ショックだったはず。
それでも、夫やお店を見捨てて帰国することもなく、新料理長として厨房を守ってきた奥様は、実に立派な方である。
料理の味付けが濃厚すぎないのも、旦那さんの好みや体調に合わせているのかもしれない。
さらに後日、私の大好きな「五目ラーメン」750円を食べたときのこと。
先述した縮れ麺や飾り切りカマボコ、そして野菜に玉子にチャーシューと、豊富な具材に舌鼓を打ち、
いつものようにお会計を済ませたところ、入口ドアがすでに閉まっている。
その際、厨房を通って裏口から出てくれという指示に従い、初めて厨房内をチラ見したところ、
まな板には、仕込み作業中のチャーシュー(ウマそう!)など、いくつかの食材が並んでいた。
豊富なメニューの大半を、奥様ひとりで仕込むのだから、厨房からは出られないのも当然。
接客をしないことや地図の大きさから、態度がデカいなどと勝手に誤解していた、自分の浅はかさを猛省している。
太太こと奥様、銀星さんの厨房を守ってくれてありがとうございます。
さっきも書いたが、日中友好を象徴する食堂兼居酒屋として、銀星さんには今後も通わせていただく。
機会があったら、メニューに載ってない、キクラゲ玉子炒めとか作ってもらいたいな。
銀星(ぎんせい)
立川市富士見町1-33-9
JR西立川駅から徒歩約3分、立川駅からは約24分
営業時間 最近はたぶん11時~15時、17時~20時 以前は21時までやってた
定休日 火曜
※餃子などテイクアウトメニューあり
さすがにこの時期は、60分歩くのはしんどいので、近場のお店に入店するケースが増える。
ただ、立川駅周辺の飲食店は、安くもなくウマくもなく、そのくせ店員の態度が悪い店が多い。
店員のレベルが低い最大の理由はおそらく、立川の伝統である客層の悪さ(苦笑)。
チンピラ、ヤンキー、泥酔者、競輪ファンに競馬ファン…確かに、まともに接客するのがバカらしくなるよな。
とにかく、駅周辺はダメ店員&ダメ客の店ばかり(やや誇張)だが、少し歩けば『らんぶる』さんのような良店も存在する。
今回紹介するのも、立川駅からはちょっと歩いたところにある『銀星』さん。
「ちょっと」と言いつつ、歩くと25分ほどかかるが、青梅線の西立川駅からは4~5分で着くよ。
入ってみたところ、他にはない料理や調味料が楽しめたので、その後も何度か通っている。
こちらのお店、以前はおそばやうどんも提供していたそうだが、現在のメニューは、ほぼ中華料理のみ。
※卓上メニューの表面
初訪問時、お店のおじちゃんにうどんの有無をたずねたところ、「私が体調を崩してから、やめたんです」とのこと。
うどん好きとしては残念だが、餃子や中華も同じくらい好きなので問題ナシ。
当時は酒類提供OKだったので、まずは「キリンビール中ビン」500円と、「焼餃子」400円をオーダー。
すぐにおじちゃん…というか旦那さんが、客席からは見えない奥の厨房にいる、現料理長(?)に注文を通す。
現在は彼がホール担当で、調理担当は中国出身の奥様らしい。一般的な中華食堂とは男女逆なのが面白い。
なお、今回のブログタイトルの「太太」とは、中国語で「奥様」という意味である。
数分後、無料お通しのポテトサラダに、餃子用のラー油と黒酢が運ばれてきた。
読めない漢字がいくつも記されている、黒酢は当然中国産、ラー油はおそらくお店特製。
卓上には市販のラー油も置いてあるが、香りも辛さも明らかに別モノ。
ピーナッツらしき豆が入っているのが特徴。 なお、お皿の「一心楼」の屋号は謎。
今調べたら、お店の間近に「一心楼ビル」という建物があるようだが、過去に同名の中華屋さんがあったのかな。
ポテトサラダで1本飲み終わり、2本目の途中でようやく、餃子が焼き上がった。
立派な羽根を付けるのに、時間を要したのであろう。個々の大きさは普通であった。
手作りと思われる餃子は、強烈なインパクトはないものの、さっきのラー油を付けると格段にウマくなる。
個人的には苦手な黒酢だが、ちょびっと垂らしてみたら、ラー油や餃子の味を引き立たせる。
次に頼んだのは、ホワイトボードに書かれた日替わり定食から、「肉とチンゲン菜炒め」のオカズだけを注文。
ありそうで滅多にない料理だが、こちらはすぐに出てきた。女性料理長、手際がいいね。
シャキッと火が通ったチンゲン菜と、豚肉やキクラゲとの歯応えの違いが楽しめる。
チンゲン菜はビタミン豊富で、高血圧予防になるカリウムも多い。いい注文だ、と自画自賛。
そこでやめておけばいいのに、シメのお食事を追加。高血圧には禁物のカロリー過多である。
「麻婆ラーメン」とで悩んだが、「担々麺」をチョイス。お値段はどちらも800円。
出てきたのは、予想とは異なるビジュアルであった。
具材はひき肉とチンゲン菜などの青菜のみ、というのが一般的な担々麺だと思うが、
こちらはモヤシ、ニラ、人参も入っている。鷹の爪も見え隠れするが、辛さは控えめ。
あと、縮れた麺の食感がイイ! この麺ならどんなスープでも合うだろう。
途中で、例の自家製ラー油を入れると、辛味とコクが増す。これを使うため、麻婆ラーメンと迷ったのだ。
まだ食べたことはないけど、このラー油は麻婆豆腐とも、絶対にマッチするはず。
スープもほぼ飲み干し、すっかり満腹になったところで「ごちそう様です」。
旦那さんに「また来ます」と告げて退散。奥様は、とうとう一度も客席に顔を見せなかった。
接客と調理の役割分担が決まっているのかもしれないが、ちょっとさみしい。
余談だが、お店に入ると左側の壁には、日本地図が描かれたカレンダーを掲示してある。
一方右側には、奥様の故郷である中華人民共和国の地図が貼ってあるのだが、中国の方が何倍もデカい。
地図の大きさと同様、旦那さんに代わって料理長になったから、奥さん自身の態度もデカいのでは…
というのが誤解だったことは後日判明する。
料理自体は良かったので、銀星さんにはその後も、飲み&食事に何度か利用している。
餃子類を頼むと、例のラー油が付いてくるので、「水餃子」を頼み、お通しの冷奴にも使ってみたりして。
辛さがほどよい、この「ピーナッツ入りラー油」、瓶詰して売ってほしいよ。
「水餃子」は、焼餃子よりやや小さめサイズで300円。
モチモチした皮の中身は、ほぼお肉のみ。酸味が苦手な私でも、ラー油より黒酢の方が合うと感じた。
点心類はハズレがなさそうだと思い、別の日には「春巻」450円も頼んでみた。
餃子は両方とも手作りだろうけど、春巻はどうかな? 銀星さんにしては独自性が見当たらなかったし。
この日のシメには、ワンタンを注文したので、銀星の点心メニューはほぼ制覇。
シメは「ワンタン」単品700円ではなく、壁に貼られた「今日のおすすめ」から、
「ミニワンタンとチャーハン」…を頼んだ数分後に、「ミニワンタンと玉子丼」に変更。
中華風の玉子丼に、なんだか興味をそそられたので。
メニューにはない、天津丼に似たヤツかな、と想像していたところで、セットが登場。
ワンタンは、ミニではなくハーフに値する量。ちゃんとお肉の入ったワンタンに、飾り切りされたカマボコなどが加わる。
醤油ラーメン風のスープはやや薄味。振り返ってみると、こちらの料理は、どれも味付けが濃くない。
そして、フタをされたまま提供された玉子丼は…おなじみの和風スタイルであった。
食べてみると、そばツユのような和風の味付けで、具材は玉子と玉ねぎ長ねぎに青ノリ少々と、いたって普通。
実は銀星さん、メニューには「玉子丼」や「カツ丼」など、以前のおそば提供時代の商品も残っている。
調理法は当然、旦那さんが奥様に伝授したのを、アレンジせずにそのまま出しているのだろう。
日中友好(夫婦なので当然だが)に感激しながら、ガツガツ・ズルズルと一気にたいらげ、
いつものように旦那さん相手に会計をしていると、奥様が厨房から出てきて私に会釈した。
初めて見た女性料理長は、笑顔の素敵な方であり、旦那さんとはかなり、年の差があるように見えた。
言葉も文化も異なる地で、年上の旦那さんが病で倒れたときは、彼女も相当ショックだったはず。
それでも、夫やお店を見捨てて帰国することもなく、新料理長として厨房を守ってきた奥様は、実に立派な方である。
料理の味付けが濃厚すぎないのも、旦那さんの好みや体調に合わせているのかもしれない。
さらに後日、私の大好きな「五目ラーメン」750円を食べたときのこと。
先述した縮れ麺や飾り切りカマボコ、そして野菜に玉子にチャーシューと、豊富な具材に舌鼓を打ち、
いつものようにお会計を済ませたところ、入口ドアがすでに閉まっている。
その際、厨房を通って裏口から出てくれという指示に従い、初めて厨房内をチラ見したところ、
まな板には、仕込み作業中のチャーシュー(ウマそう!)など、いくつかの食材が並んでいた。
豊富なメニューの大半を、奥様ひとりで仕込むのだから、厨房からは出られないのも当然。
接客をしないことや地図の大きさから、態度がデカいなどと勝手に誤解していた、自分の浅はかさを猛省している。
太太こと奥様、銀星さんの厨房を守ってくれてありがとうございます。
さっきも書いたが、日中友好を象徴する食堂兼居酒屋として、銀星さんには今後も通わせていただく。
機会があったら、メニューに載ってない、キクラゲ玉子炒めとか作ってもらいたいな。
銀星(ぎんせい)
立川市富士見町1-33-9
JR西立川駅から徒歩約3分、立川駅からは約24分
営業時間 最近はたぶん11時~15時、17時~20時 以前は21時までやってた
定休日 火曜
※餃子などテイクアウトメニューあり