夜の旗われのうちなるわれら見ゆ 徳弘純 無季 【吟遊俳句賞2018】 「吟遊」80号(2018・10・25)より*アマゾン通販で発売中!
作者は1943年高知県生まれ。現在75歳である。16歳で「風」の最年少同人となり、1972年に鈴木六林男主宰の「花曜」に入会し、74、76年に花曜賞を受賞している。彼が20歳になったのは1963年であり、60年安保闘争の3年後。そして70年安保は24~26歳の時に直面している。彼がこのどちらの闘争に参加したのかはわからない。ただ、『われのうちなるわれら』とは、それらの時代の【われがわれであるため】の闘いの主体であった《われら》のこと以外の何ものでもなく、《われら》の中にこそ真正の《われ》があり得たのだ。その巨大な象徴が【夜の旗】に他ならない。・・・《続く》
小室等 『雨が空から降れば』