夜の空港は面白い。
半袖短パンサンダルの人もいれば、ダウンジャケットを、着込んでる人もいる。
肌や髪や目の色や、話す言語が違う。
お年寄りもいれば、赤ちゃんもいる。
誰がいてもいい。
そこにわたしの居場所がある。
ただいま、6月4日になりたての夜中の一時の、メキシコシティの空港。
これで飛行機に乗ったら、成田に着くのは5日の朝。
わたしの6月4日は、一時間しかなかった計算になる。
不思議な感じの真ん中に、自分自身が独り。
今回の旅で、大きなリュックを背負って、行きたい場所を目指す人々にたくさん出会った。
わたしもはたから見たら、そんな一人に見えたかな。
ノシノシ歩く事の爽快感を、覚えてしまったわたしから、誰がそれを奪えるだろう。
眠けでボンヤリした頭に、日本語のアナウンスが響いてくる。
あれ。ホントに成田に帰るんだ。
うーむ。
まあ、ちょっとお風呂に入ったら、また、来よう。
来られるように、舵をとろう。