あ、どうも朴です。
今回は80年代のバブルのことに触れたいと思います。少し長くなりますがお付き合いください。
《第一部》
みなさん、転換社債ってご存知ですか?
企業の資金調達のひとつなんですが、発行時に転換価格という条件がついていて、転換価格を以って株式に転換にできる社債のことを言います。英語で「Convertible Bond」略して「CB」と呼びます。
ここまでよろしかったですか?
株式に転換されずに社債のまま満期を迎えることもあれば、株価の動向によっては投資家が株式に転換することもあります。株式に転換できると言うことは発行済株式数が増えて一株あたりの利益が希釈してしまうことを意味しますので、CB発行による資金調達は理論的には発行企業の株価にとって「下落要因」となります。
ここまでよろしかっですか?
しかしながら、猫も杓子も踊り狂っていたバブル絶頂期、ワンレンのボディコンねえちゃんがケツを出して扇子ヒラヒラで踊っいた頃は、冷静な判断も出来ずに「企業はその資金を事業拡大のために資金調達するわけだから大丈夫!」と言った理由でCBがもてはやされたのです。
実際は低金利の景気回復時期でして、財テクのためにCBを発行する企業も少なくありませんでした。
企業からすれば株価が上がると社債から株式への転換が促され、企業は新株を発行し株式数を増やすだけで、社債を以って調達した資金を投資家に返さなくてもよいのです。便利なもんですが、株価が上がることが前提です。
株価は上がり下がりするものですが、当時は下がるなんて考えない企業がたくさんあったんですね~。まさしくバブル!株も不動産も永遠に上昇するのではないか⁉︎と皆んな踊っていたわけです。
ここまではよろしかっですか?
さて、そのCBですが上場すると短期間に(ほんの1日~2日)で2~3割上昇するのは当たり前、銘柄によっては一週間で2倍になるものもある、まさしくバブルの象徴だったわけです。
こんな調子ですので、新規発行のCBは誰もが欲しがるのですが、数に限りがあるために証券会社としてもどのお客様にどのCBをどれだけ持っていくのか考えるわけです。優先順位としては
① 損を出して怒りまくる客へお土産代わりに持っていく。(自己責任なんだけどなあ)ま、穴埋めみたいなもんです。
② 新規に取引して欲しい先。ま、名刺代わりみたいなもんです。
③ 債券や投資信託などのノルマ商品とのセット販売。
例えば「ZONYのCB100万円お持ちしますから、◯◯のファンド500万円投資していただけませんか? ZONYですからまあ最低3割は上がると思います。ファンドの方は相場をみながら売却していきましょう!」とファンドはおつまみ扱いというか、鬼っ子の扱いだったものです。
《第二部》
当時はちょうど「スーパードライ」が売れ始めた頃。私の楽しみと言えば、マンション近くの酒屋でスーパードライのロング缶を2本仕込み、2種類のホカ弁をつまみにひとりでビデオを観ること。
毎日毎日、会社帰りの夜の8時にその酒屋でスーパードライを2本買うわけです。土日には昼間に2本買うわけです。
私が行くたびにレジにいたのが酒屋の奥様で、当時多分40歳ちょっと過ぎくらいなんでしょうね。当時私は23歳。
今の私ならどストライクの人妻なんですが。
私は毎晩スーパードライを買いつずけているうちに、少しずつ奥様と話すようになりました。
とある夜のこと。
「いつもありがとうございます。いつもこの時間ですね。お仕事何してるのかしら?」
「あ、私ですか?某証券会社の池袋支店で個人営業してるんですよ。」
「へ~ 株とか売ってるんでしょ?知り合いでも儲けたって言ってる沢山いるわ。株って儲かる?」
「株は上がり下がりするんで絶対儲かるとは言えませんが、市場全体は活況ですね。まあ、現物を安い時に買っておいて、下がってもずっと持っておけばいいんですよ。配当貰ったり、航空会社だとチケットとか貰えますから。」
「う~ん、そうよね。私もやってみようかなあ。でも、損は嫌だし。絶対儲かるのってないかしら?」
「ありませんよ!でも、儲かる確度が高いものならあるかもしれません!」
「え~! それって何かしら⁉︎」
「転換社債ってご存知ですか?」
と第一部で説明したことをかいつまんで話したところ
「じゃあ、それ買うわ。100万円でいいの?
100万円が直ぐに130万円くらいになるわけね?」
「あの転換社債は100万なんですけど、新規発行モノは数が少ないので、我々も有効に使いたいところなんですよ。ちなみに私が今お見せできるのは商社の角紅の転換社債です。上場予定日は2週間後なんですがどうでしょうか?(ビールを買いに来た近所の兄ちゃんの口調から一転)」
と第一部で触れた③の話をすると
「分かった‼︎じゃあ転換社債100万と投資信託300万買います!そのくらいのヘソクリはあるから。じゃあ、明日契約しましょうね。」と何故だか新規取引が出来てしまいました。投資信託のノルマも消化できちゃったのです。ラッキー!
今ならコンプライアンス上、引っかかりますよ。
しかし、主婦のヘソクリで400万円かよ~!それってヘソクリって言わん額じゃね?
とは口が裂けても言えませんでした。
「主人には内緒だから家には電話しないでね。上場予定日に私から電話するからね。」
ふたりの秘密ということで、気のせいか奥様はウキウキしているように見えました。
《第三部》
「もしもし、◯◯ですけど。あ、朴さん?角紅どうなってる?」
「おはようございます。角紅は買い気配から始まって、まだ気配値で125円です。買い物の数を考えると130円程度で寄り付くと思いますが、どうされますか?寄付きでご売却されますか?この場合、手数料や税金を除いても28万円程度の利益が出ます。あ、あとお買い付け頂きました投資信託の基準価額も上昇してますからこちらも利益が出ますよ。」
「え~! 凄いわね!じゃあ全部売って頂戴!」さすが主婦、腹をくくるのが早い!
結局、奥様の400万円は短期間で500万円近くになり、100万円の利益が出たのです。ヘソクリがまた増えたわけです。
とある夜にいつもの通り、近所の兄ちゃんとしてスーパードライを買いに行くと、奥様は先に得た利益で買ったという、指輪を嬉しそうに見せてくださりながら、
「朴さん、また新規発行の転換社債手に入らないかしら?」
「ありますが、投資信託500万円とセットと支店長に支持されていまして。投資信託も前回はたまたまタイミングが良かっただけで、本来は長期投資するものですし、合計600万円ってご主人様と相談しなくてよろしいんですか?」
「いいの、いいの!これ私のお金だし、朴さんのこと信頼してるから!」
「信頼して下さるのは嬉しいんですが、相場なんでわかりませんよ。」
「いいの。じゃあ600万円用意しとくから、明日取りに来てよ。」
ラッキー!
「あの、銀行振込みにして頂けませんか?それを確認してから証書をお持ちしますから。」
「そんなことしたら証拠が残っちゃうじゃないの!主人にはナイショなのよ。」
と、またまたふたりだけの秘密にウキウキしている様子でした。
2週間後
「もしもし、あ、朴さん? 無事通の転換社債どんなかしら?」
「凄いですよ。買い気配で140円です。寄付きでご売却されますか?」
「売っちゃってよ。凄いわね~ また儲かっちゃたわ。あ、朴さん、今日帰りにビール買いに寄るでしょ?待ってるわ」と何やら声が艶っぽい。
その日の夜
「朴さん、ありがとうね。これ、プレゼントね。安いものだから気にしないでね。」と差し出された2つのハコをを押し返えそうとしたのですがならず、帰って開けてみるとネクタイと時計が入っていました。
その後も何度か取引を下さり、奥様が内緒で預けて下さったヘソクリは優に1,000万円を超えていたのですが、これが不思議と損がないんですよ。
勿論、これは偶然と幸運の賜物で、いつか相場が暴落して損がでることもあるわけです。
お取引はありがたいのですが、所詮相場モノですから、いい時に手仕舞った方がいいんですよ。
ましてや、真面目なご主人に内緒で1,000万円のヘソクリを運用し続けるのは無理なこと。ビール買いに来た兄ちゃんと店先で何やらコソコソやっていると、別の疑念を持たれ兼ねません。まあ、今の私ならどストライクなんすけど。
何より私が怖くなってきたのは、儲かるたびに下さるプレゼントもそうですが、食事に誘って下さることでした。
《第四部》
「池袋支店 朴伽唹 本店国際部勤務を命ず」ほどなくして私の異動が発令されました。
これにより個人客向けのセールスから離れるわけです。私が開拓したお客様は別の営業マンに引き継がなければなりません。大家さんも、酒屋の奥様もです。
奥様には事情を話し、後任者にいいようにされないように、損が発生してるものも含めて売却し、全て手仕舞うように話しました。トータルで勝っているんだから問題ないでしょうと。
また、味をしめて他の証券会社で取引してはダメだと諭しました。たまたま運良く儲かっただけで、実力ではないんだと。
結果的にはその後も株価は上がり1989年の年末に日経平均株価は最高値を記録するのですが、それはあくまで結果。その後のことは
皆さまご存知の通り。
そして、私はまた毎日スーパードライを2缶買いに来る兄ちゃんに戻りました。
が、兄ちゃんに戻ってもたまに食事に誘って下さるんですね。それはそれで嬉しいんですが、内緒でヘソクリを運用するより、ご主人に言い訳が出来なくなりますので、別の酒屋でスーパードライを買うようになりました。
私もその時、今のカミさんと付き合い始めていましたし。今の私ならどストライクなんすけどね。
それから1年経ったでしょうか、ご近所ですから、街でご主人にバッタリお会いし立ち話をしたのです。
「朴さん株やさんだろ?ウチの奴、隠してるつもりだろうけど、見たことない指輪とかしてるし、株とかで儲かったんじゃないかと思ってさ。何を買えば儲かるんだろうね。俺も始めよっかなぁ。」
あ~
やはりバレてるわけね。そりゃそうだ。それよりも何も、な~んにもなくて良かったよ~。
今の私ならどストライクなんすけどね。
今回は80年代のバブルのことに触れたいと思います。少し長くなりますがお付き合いください。
《第一部》
みなさん、転換社債ってご存知ですか?
企業の資金調達のひとつなんですが、発行時に転換価格という条件がついていて、転換価格を以って株式に転換にできる社債のことを言います。英語で「Convertible Bond」略して「CB」と呼びます。
ここまでよろしかったですか?
株式に転換されずに社債のまま満期を迎えることもあれば、株価の動向によっては投資家が株式に転換することもあります。株式に転換できると言うことは発行済株式数が増えて一株あたりの利益が希釈してしまうことを意味しますので、CB発行による資金調達は理論的には発行企業の株価にとって「下落要因」となります。
ここまでよろしかっですか?
しかしながら、猫も杓子も踊り狂っていたバブル絶頂期、ワンレンのボディコンねえちゃんがケツを出して扇子ヒラヒラで踊っいた頃は、冷静な判断も出来ずに「企業はその資金を事業拡大のために資金調達するわけだから大丈夫!」と言った理由でCBがもてはやされたのです。
実際は低金利の景気回復時期でして、財テクのためにCBを発行する企業も少なくありませんでした。
企業からすれば株価が上がると社債から株式への転換が促され、企業は新株を発行し株式数を増やすだけで、社債を以って調達した資金を投資家に返さなくてもよいのです。便利なもんですが、株価が上がることが前提です。
株価は上がり下がりするものですが、当時は下がるなんて考えない企業がたくさんあったんですね~。まさしくバブル!株も不動産も永遠に上昇するのではないか⁉︎と皆んな踊っていたわけです。
ここまではよろしかっですか?
さて、そのCBですが上場すると短期間に(ほんの1日~2日)で2~3割上昇するのは当たり前、銘柄によっては一週間で2倍になるものもある、まさしくバブルの象徴だったわけです。
こんな調子ですので、新規発行のCBは誰もが欲しがるのですが、数に限りがあるために証券会社としてもどのお客様にどのCBをどれだけ持っていくのか考えるわけです。優先順位としては
① 損を出して怒りまくる客へお土産代わりに持っていく。(自己責任なんだけどなあ)ま、穴埋めみたいなもんです。
② 新規に取引して欲しい先。ま、名刺代わりみたいなもんです。
③ 債券や投資信託などのノルマ商品とのセット販売。
例えば「ZONYのCB100万円お持ちしますから、◯◯のファンド500万円投資していただけませんか? ZONYですからまあ最低3割は上がると思います。ファンドの方は相場をみながら売却していきましょう!」とファンドはおつまみ扱いというか、鬼っ子の扱いだったものです。
《第二部》
当時はちょうど「スーパードライ」が売れ始めた頃。私の楽しみと言えば、マンション近くの酒屋でスーパードライのロング缶を2本仕込み、2種類のホカ弁をつまみにひとりでビデオを観ること。
毎日毎日、会社帰りの夜の8時にその酒屋でスーパードライを2本買うわけです。土日には昼間に2本買うわけです。
私が行くたびにレジにいたのが酒屋の奥様で、当時多分40歳ちょっと過ぎくらいなんでしょうね。当時私は23歳。
今の私ならどストライクの人妻なんですが。
私は毎晩スーパードライを買いつずけているうちに、少しずつ奥様と話すようになりました。
とある夜のこと。
「いつもありがとうございます。いつもこの時間ですね。お仕事何してるのかしら?」
「あ、私ですか?某証券会社の池袋支店で個人営業してるんですよ。」
「へ~ 株とか売ってるんでしょ?知り合いでも儲けたって言ってる沢山いるわ。株って儲かる?」
「株は上がり下がりするんで絶対儲かるとは言えませんが、市場全体は活況ですね。まあ、現物を安い時に買っておいて、下がってもずっと持っておけばいいんですよ。配当貰ったり、航空会社だとチケットとか貰えますから。」
「う~ん、そうよね。私もやってみようかなあ。でも、損は嫌だし。絶対儲かるのってないかしら?」
「ありませんよ!でも、儲かる確度が高いものならあるかもしれません!」
「え~! それって何かしら⁉︎」
「転換社債ってご存知ですか?」
と第一部で説明したことをかいつまんで話したところ
「じゃあ、それ買うわ。100万円でいいの?
100万円が直ぐに130万円くらいになるわけね?」
「あの転換社債は100万なんですけど、新規発行モノは数が少ないので、我々も有効に使いたいところなんですよ。ちなみに私が今お見せできるのは商社の角紅の転換社債です。上場予定日は2週間後なんですがどうでしょうか?(ビールを買いに来た近所の兄ちゃんの口調から一転)」
と第一部で触れた③の話をすると
「分かった‼︎じゃあ転換社債100万と投資信託300万買います!そのくらいのヘソクリはあるから。じゃあ、明日契約しましょうね。」と何故だか新規取引が出来てしまいました。投資信託のノルマも消化できちゃったのです。ラッキー!
今ならコンプライアンス上、引っかかりますよ。
しかし、主婦のヘソクリで400万円かよ~!それってヘソクリって言わん額じゃね?
とは口が裂けても言えませんでした。
「主人には内緒だから家には電話しないでね。上場予定日に私から電話するからね。」
ふたりの秘密ということで、気のせいか奥様はウキウキしているように見えました。
《第三部》
「もしもし、◯◯ですけど。あ、朴さん?角紅どうなってる?」
「おはようございます。角紅は買い気配から始まって、まだ気配値で125円です。買い物の数を考えると130円程度で寄り付くと思いますが、どうされますか?寄付きでご売却されますか?この場合、手数料や税金を除いても28万円程度の利益が出ます。あ、あとお買い付け頂きました投資信託の基準価額も上昇してますからこちらも利益が出ますよ。」
「え~! 凄いわね!じゃあ全部売って頂戴!」さすが主婦、腹をくくるのが早い!
結局、奥様の400万円は短期間で500万円近くになり、100万円の利益が出たのです。ヘソクリがまた増えたわけです。
とある夜にいつもの通り、近所の兄ちゃんとしてスーパードライを買いに行くと、奥様は先に得た利益で買ったという、指輪を嬉しそうに見せてくださりながら、
「朴さん、また新規発行の転換社債手に入らないかしら?」
「ありますが、投資信託500万円とセットと支店長に支持されていまして。投資信託も前回はたまたまタイミングが良かっただけで、本来は長期投資するものですし、合計600万円ってご主人様と相談しなくてよろしいんですか?」
「いいの、いいの!これ私のお金だし、朴さんのこと信頼してるから!」
「信頼して下さるのは嬉しいんですが、相場なんでわかりませんよ。」
「いいの。じゃあ600万円用意しとくから、明日取りに来てよ。」
ラッキー!
「あの、銀行振込みにして頂けませんか?それを確認してから証書をお持ちしますから。」
「そんなことしたら証拠が残っちゃうじゃないの!主人にはナイショなのよ。」
と、またまたふたりだけの秘密にウキウキしている様子でした。
2週間後
「もしもし、あ、朴さん? 無事通の転換社債どんなかしら?」
「凄いですよ。買い気配で140円です。寄付きでご売却されますか?」
「売っちゃってよ。凄いわね~ また儲かっちゃたわ。あ、朴さん、今日帰りにビール買いに寄るでしょ?待ってるわ」と何やら声が艶っぽい。
その日の夜
「朴さん、ありがとうね。これ、プレゼントね。安いものだから気にしないでね。」と差し出された2つのハコをを押し返えそうとしたのですがならず、帰って開けてみるとネクタイと時計が入っていました。
その後も何度か取引を下さり、奥様が内緒で預けて下さったヘソクリは優に1,000万円を超えていたのですが、これが不思議と損がないんですよ。
勿論、これは偶然と幸運の賜物で、いつか相場が暴落して損がでることもあるわけです。
お取引はありがたいのですが、所詮相場モノですから、いい時に手仕舞った方がいいんですよ。
ましてや、真面目なご主人に内緒で1,000万円のヘソクリを運用し続けるのは無理なこと。ビール買いに来た兄ちゃんと店先で何やらコソコソやっていると、別の疑念を持たれ兼ねません。まあ、今の私ならどストライクなんすけど。
何より私が怖くなってきたのは、儲かるたびに下さるプレゼントもそうですが、食事に誘って下さることでした。
《第四部》
「池袋支店 朴伽唹 本店国際部勤務を命ず」ほどなくして私の異動が発令されました。
これにより個人客向けのセールスから離れるわけです。私が開拓したお客様は別の営業マンに引き継がなければなりません。大家さんも、酒屋の奥様もです。
奥様には事情を話し、後任者にいいようにされないように、損が発生してるものも含めて売却し、全て手仕舞うように話しました。トータルで勝っているんだから問題ないでしょうと。
また、味をしめて他の証券会社で取引してはダメだと諭しました。たまたま運良く儲かっただけで、実力ではないんだと。
結果的にはその後も株価は上がり1989年の年末に日経平均株価は最高値を記録するのですが、それはあくまで結果。その後のことは
皆さまご存知の通り。
そして、私はまた毎日スーパードライを2缶買いに来る兄ちゃんに戻りました。
が、兄ちゃんに戻ってもたまに食事に誘って下さるんですね。それはそれで嬉しいんですが、内緒でヘソクリを運用するより、ご主人に言い訳が出来なくなりますので、別の酒屋でスーパードライを買うようになりました。
私もその時、今のカミさんと付き合い始めていましたし。今の私ならどストライクなんすけどね。
それから1年経ったでしょうか、ご近所ですから、街でご主人にバッタリお会いし立ち話をしたのです。
「朴さん株やさんだろ?ウチの奴、隠してるつもりだろうけど、見たことない指輪とかしてるし、株とかで儲かったんじゃないかと思ってさ。何を買えば儲かるんだろうね。俺も始めよっかなぁ。」
あ~
やはりバレてるわけね。そりゃそうだ。それよりも何も、な~んにもなくて良かったよ~。
今の私ならどストライクなんすけどね。