クラブボクシング@ゴールドジム湘南神奈川

普通、湘南辻堂といえばサーフィンなのにボクシングでひたすら汗を流すオッさん達のうだうだ話!

ない

2014年10月28日 | 日記
ぴーやまさんの白手袋の投稿を見て、急に思い出したことがあり、今朝必死に探したのですが、ない。
アレです。
スーツの胸ポケに入れる白いハンケチーフ。


そもそも、あれって何の意味があるんすかね?
手を拭くハンケチーフは別のポッケにあるし。




小春日和の頃 1

2014年10月28日 | あの頃 朴は若かった
支店から本社国際部に異動した翌年、部署には男女1名ずつの新卒が配属となりました。私より3歳年下の女性と何故か1歳年上の男性(オマエ何浪や?)です。今回は強烈な個性を持った女性の後輩についてお話ししましょう。

この後輩、名前は小春(仮称)さんと言います。小春さんの身長は八重樫東よりやや低いものの村田諒太と同じ階級と思われる立派な体躯。肩幅や上腕囲はタイソンのように隆々とし、顔は「逸ノ城」と言えます。おさげ髪は岸田劉生の「麗子像」にも似てるかもしれません。最近まで学生でしたから、お化粧も上手ではなく、浜田剛史の眉毛、テカテカの丸い鼻に指紋がたくさんついた眼鏡をかけていました。

そんな小春さんはまず仕事を覚えるのが遅い上によく間違うのです。先輩女性社員が仕事を教えて上げようとすると。「それは私のやり方と違う。そうは思わない!」と新人ながらその風貌通りに押しの強さは天下一品です。

単純な諸用も元々人の話をよく聞かず、勝手に解釈するのでよく間違えるのです。それを先輩女性社員が注意すると「そうは聞こえなかった!さっきと違うことを言ってる!」と言うものですから、直ぐに部署から孤立するようになりました。それとは反対に段々と際立ってきたキャラを一目見ようと社内のギャラリーが増えて行くようになりました。

そんな小春さんですが私の言うことは聞くんですね。「小春さん、今のは君が悪い!先輩に謝るべきだと思うけど!」と諭すと、短い首をもっと埋めて不承不承「テヘッ!」と舌をチロリと見せて謝るのですが、全く可愛くなく寧ろほんのり不愉快な気持ちにさせてくれるのです。

そんな小春さんも一年経つと先輩になりました。部署にまた女性の新卒が配属されてきたのです。この新卒女性は頭も良く回転も早く何しろ素直で明るいのです。率先して諸用も引き受けてくれますので、文句を言いながらミスが絶えない小春さんに仕事を頼む部員が段々といなくなってきました。

そうなると小春さんは新卒の女性社員にツラく当たるようになったのです。出向者である部長、副部長は波風が立つのを嫌います。私の先輩は少しだけ頼りない好人物、調整するのが苦手です。

結局、私が間に入りふたりの言い分を聞くのですが、非は小春さんにあるのです。で、注意すると「テヘッ!」ですが、眼には暗い光が宿っています。なぜ分かってくれないのオーラが広い肩から立ち登ります。

私がその新卒の女性社員とメシでも食う約束を何処からか聞いて、私たちの後を付いてくることもありました。私たちは不穏な空気に気づいて振り返ると、電信柱の陰に身を隠すんですがはみ出てますって!

それからさらに半年が過ぎた頃、小春さんは部員には何の話もなく退職してしまいました。

今でも当時の同僚と会うと必ず小春さんの話になります。後にも先にもあれ程立ったキャラはそう会えはしないんだと。本当に不思議な不思議な後輩でした。








久美子さんの気持ち

2014年10月28日 | あの頃 朴は若かった
久美子(仮称)さんは池袋で旅館を営む女将さん。気っ風が良く明るい性格、巨乳の熟女、株式現物取引のお客さまでした。

久美子さんが支店のローカウンターに座ると、その横に居座る「いよっ!常務」が大きな胸が気になるのか、何これ話しかけて来ては、無視されたり、冷たくあしらわれたりでしょんぼりしながら「おい!新人!タバコくれや⁈」と誤魔化すのでした。そうすると「ちょっとアンタ!駆け出しの営業マンにタバコ貰って恥ずかしくないの‼︎ アンタ金持ちだと吹いてるなら、朴ちゃんにワンカートンでも差し入れな!」う~ カッコいいぜ!久美子さん!
「いよっ!常務」は居たたまれずに「あ、そろそろ会議の時間だな。じゃあ行くとするか!じゃあ新人、頑張れよ」とあるかないかわからない会議、勤めてるかどうかわからない会社へ出かけて行きました。
久美子さん「私、あんな粗野で下品で汚いオヤジ、もう気持ち悪くて悪くてね。みんなもそうよねー。」と女子社員に話しかけます。
「私ね~ 小ざっぱりしてる男が好きなのよ。朴ちゃんなんかタイプね~。」などと持ち上げることも忘れません。そうすると佐藤先輩が耳元にきて「やっちゃえ、やっちゃえ、デカい胸をありがたく頂いてこい!」とこれまたちゃらんぽらんなことを言ってくるわけです。

さて、この久美子さんですが「お小遣い」を下さるんです。当時の証券マンはよくあったことかと思いますが、本当は良いことではありません。まあ、男性のお客さまですと、利益が出ると飲みや美味しいものを食べに連れて行って下さる感じですが、お酒もあまり飲まず旅館の女将さんである久美子さんは、若い証券マンを連れて近隣で飲食することはありません。

その代わりに、私が勧めた株式銘柄で利益が出るとお礼にと言い「利益の2割」を下さるんです。その度に「これで飲みに行っちゃダメ!」「足元見られないように綺麗な靴を買いなさい」「いいネクタイ買いなさい」「品の良いワイシャツを着なさい」と親身な言葉を添えて下さいます。

「利益の2割」は額にして2,000円の時もあれば、2万円の時も、10万円の時もありました。久美子さんは「こうすると、一生懸命に考えたり良い情報を取ったり調べたりして、あなたの勉強になるじゃないの~」と人身掌握が上手いこと上手いこと。相場ですから株価が下がっても、それについてはお咎めなしです。

2年目のある日に私はある銘柄につき政治関連銘柄だったか仕手株筋の情報を得たのです。今でこそそんな情報で売買など考えられないなのですが、まあ、そんな危なくもおおらかな時代だったんですね。

そして情報は当然未確認ながらも売買の手口を見るにその銘柄は爆騰の気配が伺われます。そこで久美子に連絡すると、しばし考え込んだあとにお試しに2,000株だけ注文を下さいました。

果たして、その銘柄は連日ストップ高を付けて爆騰です。お試しの2,000株でしたが、利益だけで300万円を得たのでした。

「利益の2割」でっせ!60万円下さるかもぉ~! 期待で胸が膨れます。

そして、現金受渡の日。私からねだる気配を出さないように声が上ずらないように、務めて淡々と受渡を始めました。
現金を確かに受領した久美子さんは
「朴ちゃん!今回はありがとうね。で、いつもの2割は今回はナシ!」
「え~ なんやねん!(心の中の声)」
「朴ちゃん、このお金あると直ぐ使ってなくなっちゃうでしょ?奢っちゃうだろうし、風俗に行っちゃうよね。若いもんね~、でも、朴ちゃん結婚するから、そんな人に風俗に行く資金を渡したらお嫁さんに申し訳ないんだよ。」
「だから、こんかいのお礼は私から奥さんにこれをプレゼントします。」と何らかのブランドかは忘れましたが、リボンの付いた綺麗なハコを渡されました。

久美子さんカッコ良すぎです!
少し残念でしたが、いや、かなり残念でしたが気持ちが素晴らしい。ありがたい限りです。

そのプレゼントはそこで開けず、そのまま今のかみさんに渡したんですね。モノは2割と言うわけではないそうでしたが、それなりに高価なものだそうです。

久美子さんの心遣いはお金よりもずっと価値のあるありがたいプレゼントでした。

私が会社を辞めた理由

2014年10月28日 | あの頃 朴は若かった
当シリーズ開始の頃に触れた「私を苛め抜く支店長」についての一話。

懲罰人事で異動となった初出社日のお昼時に支店長に昼食に誘われた私。

その支店長とは初めて会うわけではなく、以前から月一の部店長会議で面識がありました。当然「重度のアル中」と言うことも知っていました。

「いつでも飲みたい、いつまでも飲みたい」そんな人物。酒が切れると手足が震えイライラし居ても立ってもいられない状態です。

さて、そのお昼に連れて行かれたのは小田急百貨店にあるレストラン。着席するなり「中生」をオーダーするのです。イギリス人じゃあるまいし。それも「とりあえず生!」でなく「絶対生!本当は日本酒!」なのです。

「おい!朴!オマエも頼めよ!いいからいいから俺が許すから!お前もロンドンとか本社でちやほやされたかもしれないがな。営業の現場はこんなもんだ!」

違いますよ。決して現場はこんなもんじゃなく、あんたがアル中だけなんだけどな。口には出さず、初日でもあり一杯付き合うことにしました。

支店長、昼食に来たはずがランチを取らずに2杯目のジョッキをオーダーします。段々と震えが弱まってくるのが分かります。こりゃやばいでしょ? 3杯目を飲み干した時には完全に普通の人。

例えれば、ストレッチ、シャドー、バッグやってアップできて、さて、スパーやるか!くらいに暖まってるレベルです。

でも、リングに上がるなりに眠ってしまいたい。そんな状況でしょうか、不思議なのは支店は全員それを知ってるのに本社や組合に言わないんですね。怖いのか、諦めてるのか、どうでもよいのか。要は皆んなだらしないわけです。

朝から湯飲みに「いいちご」を入れお湯割りを飲み続け、足りなくなると新人に買いに行かせ、それを支店全員で見て見ぬ振り。

「なあ、皆んな、変だろ?何故言わないんだ?問題にすればいいじゃん?」
「朴さん。じゃあ朴さんがなんとかして下さい!」
「じゃあって、俺が来る前の何年もなんでお前らは何もしないわけ?」
「朴さんは、海外とか本社だからわからないんですよ。」
「アホか!じゃあそんな奴に頼むんじゃねえよ。大体変だろうがよ!」
「・・・・・」
「筆頭の副支店長はどうしてんだよ?」
「・・・・・」
アホかこいつらは? いい奴やなんだけどなあ。
「分かった。俺が話すわ。あとは知らんからな。」

結局、私は色々揉めて疲れて会社を辞めて転職し今に至ります。もう15年経ちました。

支店長に辞表を出してやっていけない旨を告げ、次いで職務態度については全部ぶちまけることを告げ、実際そうしてやりました。
その後は色々あったようですが。

で、数年前に当時の部下から、当の支店長が舌癌で亡くなった旨を聴きました。通夜に逝くかと訊かれ、申し訳ないけど行く気になれないと応えると、じゃあ俺もと何人かに言われ、それも違うんじゃないかと思ったものでした。

後味の悪いお別れでした。