古物商  showa 土花亭

          効率性や利便性だけで埋め尽くされた今の時代。少しだけ時計の針をゆっくりと進めてみませんか。

手回し計算機/TIGER Calculating Machine戦後型10×10×18

2023年07月10日 | 雑貨

TIGER Calculating Machine戦後型10×10×18、製造は1950年代(昭和25~35年)「第三期」。

公務員の初任給が¥4,800円ぐらいの頃、販売価格は何と¥28,400円。

ご承知の通り、戦前型は「丸に虎印」だった物が戦後、横文字で「Tiger」となり桁数表示が金属製。

そして、やがてその金属製桁数表示が樹脂製と変更される。その欠損していた桁数表示もそれなりに修復。

TIGER Calculating Machineは、その変還により多くの種類があるが、やはりこの時代の黒塗りの機種が一番貫禄が

あり、工業製品としてもバランスがとれており美しい。

不思議と部品の損傷や欠品さえなければ、今でも健全に動き計算が可能である。

手回し計算機/TIGER Calculating Machine戦後型10×10×18/非売品

 

 ←ランキングへどうぞ♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手回し計算機/TIGER Calculating Machine戦後型10×10×18入荷

2023年07月07日 | 雑貨

過去、いくつもの「手回し計算機(TIGER Calculating Machine)」を触って来ましたが、ここまで程度の良い個体は

初めてで、各ペイントの状態も申し分ない。

気になる部分は下の写真の数値入力部の2ケ所備わる樹脂製の桁数表示右側の先端部が破損状態。

しかし、樹脂製桁数表示は各2ケ所づつ備わっており欠品はしていない。

とは言え、現在は不動状態で各駆動部は油切れで全て固着している。

通常は製造から70年以上も経過していることと、本体が重量物のためほぼ全ての個体はゴム足が潰れ劣化が

みられて当たり前ですが、この個体のゴム足は比較的に良い状態。(但し、取り付けボルトが1本破断している)

早速、固着を解くために外装を外して行く。ここでも驚かされるのが、外装裏面に貼られている防振用鉛板の

青いビニルテープ。こちらも健全な状態で残っている。ここまで残っているには奇跡的で、固着の状態をみる限り

ほとんど使われていなかった個体なのかも知れない。

今後は固着を解き、注油を施し機能テストを行い後は、外装を奇麗に仕上げて行く予定。

 

 ←ランキングへどうぞ♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

季節柄の扇風機の修理/明電舎

2023年06月23日 | 家電

季節柄、扇風機の修理となりました1960年代の明電舎25cm扇風機。

症状は至って元気にプロペラは回るのですがその分、モーターヘッドを長年支えているシャフトとその軸受けホールとのガタと

首振り用ロットアームのガタから来る結構な異音(振動音)。早速、分解して行く。

分解と言ってもモーターヘッド部分をステーから抜く作業で、モーター部分や電装スイッチ部は全く問題ないので温存。

ヘッド部分を抜いてみると言うほどガタ付はないものの、内部のグリスは既に無い状態。

グリスを充填し、首振り用ロットアームは上下のガタが結構あったためOリングを入れこちらもグリスアップしておく。

そして仮組み、カバー無しの状態で試運転をしてみる。

若干、音は出ているものの以前と比べると雲泥の差で許容範囲。そして、カバー等一式組み立てて修理完了。

実はこの明電舎の扇風機は妻の実家にあったもので、1960年代に購入し既に60年近く生き延びているもの。

そんなに頻繁に可動はさせてないものの、現在でも元気が良すぎるぐらい動いてくれる。(LOWでも結構な風量)

完全、当時のオリジナルで欠品も無く電源プラグも当時のままである。

但し、古い家電の中でも扇風機は特に注意が必要で、首振りによる電線ケーブルの損傷劣化によるショートからの発火や

モーター自体からの発火等、くれぐれも無人状態での可動は控えなくてはいけない。

 

 ←ランキングへどうぞ♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

玄関外灯のレストア

2023年05月31日 | 家電

古い電化製品は以前にも書きました「点検整備のススメ」のように、電源を繋いで動作したとしても

点検整備はやって欲しいと常々思っている次第で。。。

この古い玄関用外灯も、なるほど100Vに繋げば点くには点くが内部は怪しいものです。

早速、碍子製のソケット部分を分解してゆくと、結線は御覧の有様で、いつショートしてもおかしくない状態。

やはり、このままでは使用不可と判断し電線は全て取り除くことに。

外灯本体の壁側(柱側)に取り付くベース部分の変形は後程、直すとしてやはり古い布打ちコードは被膜が劣化して

使いものにならない。後、碍子製のソケット部は割れもなく再使用は可能と判断。

そして本体部分を修正し、錆や汚れを落としてレストアは完了。

再使用の取り付け時に塗装を施すかどうかや電線ケーブルは入線接続ということで、このままの状態での保管となります。

 

 ←ランキングへどうぞ♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手回し計算機/TIGER Calculating Machine基本型(戦前)のレストア

2023年02月22日 | 雑貨

前回の「手回し計算機/TIGER Calculating Machine基本型(戦前)が入荷」の後、先ずは外装を外し

固着でガチガチのギア類を解く作業から。

まぁ~、酷いものです・・・。全ての可動部が動きません。

欠品についてはお決まりの小さなマイナスボルトぐらいで、後は問題無さそうな雰囲気。

いくら基本、先ずは壊れない「タイガー計算機」とは言え、ここで無理にレバーを廻したりすると取り返しの

つかないようになるため、これでもかの注油後、数日放置し少しづつ加減をしながら可動部を動かしながら

機能確認も兼ねて動かして行きます。

そして、固着が解け機能が確認できたところで外装のお化粧直し。

左下映るゴム足は御覧の有様のため新品の代用品を用意。各ボルト類は洗浄後に磨きを掛けてあります。

前面上カバーの文字類が薄くなっていたのでこの後、墨入れ補色を施しそして組付け。。。

この個体の面白い所はカバー右下の表示が英語表記の「TIGER 」であるところ。

通常はカタカナで「タイガー」です。

このことについては理由は分かりませんが、後年(戦後)の「TIGER 」表記には「6×7×12」は存在しないため

後年の機種からの移植は考えられず、オリジナルであることは間違いないようです。

背面のカバーはこの時代特有のカタカナ表記の「タイガー」と各特許番号表示になっています。

毎回、申し上げますが兎に角この「戦前基本型」は小さくて可愛くもあります。

戦後から段々とダイアイル桁数も増えて行きましたので、単純に考えて「6×7×12」は戦後の「10×10×18」等の

約半分近くの桁数ですから、幅も半分強しかありません。

現状、計算機能も問題ない「虎印」の「TIGER Calculating Machine基本型(戦前)」になります。

 

  ←ランキングへどうぞ♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする