この精工舎の並スリゲルについては以前の精工舎 並スリゲル 黒漆塗のレストアをご参照して
いただくとして、この個体も同じく上宮部と下方擬宝珠が欠品状態。
ただ、前の記事でも書きました通り「先ずは動かすこと」
ムーブメント自体の損傷は無かったため、固着した古い油と錆と汚れとの戦いの後、調整後
何とか息を吹き返すことに成功。
但し、振りベラがどうも換装されているようで振り子の調整しろを超えるほど時間が遅れる。
(写真の渦リンもオリジナルではない。)
振りベラの突出しによって何とか微調整段階まで辿り着き、馴らし運転へ。
文字盤はご覧の通り、捕色はしたものの捕色の域を通り越している。
ここまで損傷した場合はやはり、文字盤の張り替えが望ましいかも知れません。
文字盤の張り替えを施した時は又、この場でご紹介します。