前回、ご紹介した無残な「黒柿頭丸」も機械はすんなりと蘇ったものの他の部分の痛みが
激しく、結構な手間が掛かる結果に。。。
文字盤とRA振り子は張り替えです。箱は一旦洗って修復しながら蜜蝋で磨き上げて行きます。
渦リンはストックしてあったダルマ用の精工舎のモノを取り付け、とりあえずは時計としては蘇った状態。
機能上はまったく問題が無いのですが、やはり頭の部分が淋しい・・・。
その頭の部分を出土した土器のように現存する部分だけでも組み合わせて行く。
そして、仮付け。
やはりデザイナーの意図するところが良く分り、意匠バランス的には必ず必要なようです。
年代的には「並スリゲル」と同じ、明治35年頃からの製造販売になります。
黒柿頭丸というと「二尺タイプ」が有名ですが「並スリゲル」と同寸(二尺八寸)ロングスリゲルも存在した
「黒柿頭丸スルゲル」。