古物商  showa 土花亭

          効率性や利便性だけで埋め尽くされた今の時代。少しだけ時計の針をゆっくりと進めてみませんか。

木製レジスター(自動金銭分類器)/昭和中期

2016年04月11日 | 家具

昨日の行商の折には沢山のご来店を頂きありがとうございました。

又、このブログをいつも見て頂いている方にもご来店頂いた上、ご購入もして頂き誠にありがとうございました。

では、レストアが完了した「木製レジスター(自動金銭分類器)」のご紹介です。

ところどころの外装の漆塗の剥げは、一旦そのままにして置こうかとも迷いましたが「カシュー漆」による

塗装やタッチアップを施しています。

その関係で色違いの部分が出ておりますが、それもまた趣だと思います。

正面上部と背面上部には「現金A37Yen81Senル」の表示がございます。

この表示はガラスの奥の紙を入れ替えることによって「いらっしゃませ」とか「ありがとうございます」等

表示の変更が可能な構造のようです。

しかし、この残された「37円81銭」というのが時代考察で重要な役割を果たします。

この手の「自動金銭分類器」は昭和初期~中期のものが多いのですが、初期にしては「37円81銭」は

あまりにも高額となります。その高額表示をレジに表示することは当然、おかしいので昭和28年の

流通「銭」の廃止以前の時期、時代は「昭和中期」と判断します。

正面エンブレムについては劣化によりメーカー名判読不可となっておりますが、背面には「Tsudihana」の

文字が残っております。これについてはメーカー名なのかどうかは不明です。

上部、金銭投入口の4方枠の内1ケ所が欠品しておりましたので新たに修復作成しております。

又、当時は上部に「結界飾り」が有ったような痕跡が残っておりましたが、欠品状態のためこちらも

穴や傷部分をカシュー漆によって補色しております。

一番痛みが激しかった抽斗が収まる枠部分。こちらもカシュー漆によって補色しております。

抽斗を引き出した状態になります。現行金銭を投入すると、右側に1円硬貨、右から2番目に

100円、50円、5円硬貨が落ちます。一つ空けて一番左側に10円硬貨が落ちるようです。

下の小抽斗は上の抽斗が開放されて初めて引き出せる仕組みです。このことは、この手のレジでは

当たり前の構造なのですが、当初は不都合があったため常時引き出せる状態でした。

こちらの構造も修復済となっております。

以前にもご紹介しました「2段階開錠方式ダイヤル錠」も使用可能です。

滅多に出ない「木製レジスター(自動金銭分類器)」をこの機会にどうぞ。。。

木製レジスター(自動金銭分類器)/昭和中期 : ¥35,000-(送料別)

 

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