高価ではあるものの人気の「木製レジスター」。
現存数が少なく、希少価値がついているせいでもある。
しかし、「レジスター」と呼ばれる中には「金銭分類器」や「金銭出納器」も含まれ、古くは「銭函」
までもが「レジスター」と呼ばれる場合もある。
今回、修理に取り掛かるのは「自動金銭分類器」で要は上部の投入口に硬貨を入れ、下部の
抽斗に金銭ごと(4種類)に分類されてる仕組み。(尚、紙幣については上部小抽斗に収納となる)
この昭和初期~中期と思われる「自動金銭分類器」の状態について、先ず外装のコンデションの
良さに驚かされる。
柄漆の剥げも少なく、ほぼ完璧に当時の状態を半世紀以上も保っている。
木部の状態も、内部を覗いて調べる限り虫に荒らされた跡すらない。
因みに写真のブリキ(亜鉛鉄板)で作られた部分は硬貨が滑り落ちて行く溝部分となります。
現状ではレバーが下がりにくく、抽斗も飛び出ない状態であることと、あの独特のベルが鳴らない。
レバーが下がりにくい原因は鍵が完璧に開錠されてないということで、ベルについてもハンマーの
バネの状態が悪いことが想像される。
本来は先ず、ダイヤルを2段階とある文字の位置にしレバーを下げる。
するとベルの「チ~ン♪」という音と共に下部の抽斗が飛び出る仕組み。
上部の小抽斗についてはこの時、初めて開錠され引き出せるようになり、通常は引き出せない。
以上の仕組みが分っていれば後は修理を施すのみ。。。
(って、これが難儀ではあるのですが・・・。)
修理が完了次第に、この場でご紹介しますので、今暫くお待ちください。