久しぶりに足踏みミシンが入荷しました。
BROTHER製足踏ミシン/昭和30年製となりますが、写真でもお分かりの通り、抽斗部分に
一部欠品(欠損)が有り、修理には暫く時間が掛かります。
いつものように、診断がてらに脚部分と机部分、それにヘッド部分と3ツに分け保管。
早速、固着したヘッドの駆動部をクリーニングと注油で解放して行きます。
その中でどうしても固着が解けなかったのが「DROP FEED」(布送り落し装置)部分。
この頃(昭和30年)のBROTHER製足踏ミシンにはヘッド部分にドロップフィードダイヤルが備わり、わざわざ
ヘッドの裏側で操作せずとも布送りの高さ調整や落しも出来るという、優れものになります。
但し、その優れもののせいでテーパーロッドがケース内で固着し、ダイヤルも回らないという症状が
この個体にも出ていました。なので、テーパーロッド自体を外してしまいます。
クリーニングと磨き、最後に注油してケースに組み込み、ピストン運動を確認調整後、元に戻します。
今回のヘッド自体の程度は金装飾の残存率も高く比較的、綺麗なヘッドの部類となります。
今後は机部分の修理レストア作業の後、組み立て試縫い等のルーティーンが終われば、又この場で
ご紹介できるかと存じますので今暫くお待ちください。