新年明けましておめでとうございます。
本年も当ブログ「showa土花亭」を宜しくお願い申しあげます。
下に写る一見、何の変哲もない小さな書棚。。。(相当、古いですが・・・)
実はこの書棚、引違いの扉のガラスには何と「ニカワガラス」が使われております。
明治、大正から昭和初期の辺りまで、現在の「型ガラス」が誕生する以前に使われていたガラス。
和紙張りの障子というもに慣れ親しんで来た日本、和紙の代わりにガラスなるものを建具に入れる
ようになると今度は中が丸見えの透明ガラスに不便を感じるようになる。
「スリガラス」というものは有るものの、出来れば明かりを採りつつも中が見えそうで見えないような
ガラスは出来ないのか・・・。そこで考え出されたのが「結霜ガラス」。
スリガラスの上に膠の水溶液を塗り低温で加熱する。すると、収縮した膠がガラスの表面を削り取り
剥離したように削られた部分が透明になる。
その結果、全体にシダの葉のような、はたまた鳥の羽のような綺麗な模様がランダムにできる。
そんな、今では滅多に見ることが出来ない「ニカワガラス」。
何処かで同じようなガラスを見る機会に恵まれましたら、それは「ニカワガラス」であることを認識してください。