素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

昭和19年の隠された地震

2014年12月05日 | 日記
 NHK総合の『ニュースウォッチ9』で昭和19年に起きた昭和東南海地震について特集していた。私がこの地震について知ったのは3年ほど前に浜島にいる叔父との話の中でである。
  

 青年のころ叔父は漁船に乗っており海難事故で1週間余り漂流して救助された。九死に一生を得るとはこういうことだということから「そういえばオヤジも九死に一生やったな」と続いて、私の祖父についての思い出話になった。県の職員をしていた祖父は転勤が多く、私が知っているだけでも桑名、伊勢(宇治)、磯部、浜島と居を移していた。私が生まれる前は単身赴任でもっと転々としていたらしい。

 そしてちょうど尾鷲に赴任していた時に昭和東南海地震に遭遇した。叔父たちの居た浜島でも大きな被害が出たそうだが、風の便りに尾鷲の方はもっとひどいということを聞いたが、連絡を取る手段もなく、ラジオ、新聞での情報もほとんどなくやきもきしたという。祖父が無事だったことはかなり後から判明した。大津波に襲われたが間一髪下宿の2階に逃げ込み助かったらしい。
 

 ただその話を叔父から聞いた時は、そのような大地震があったことすら知らなかったので「ふ~ん」という程度であったが、後からこの地震に関する情報を新聞、雑誌などで読む機会があり、その規模に驚かされるとともに情報統制の恐ろしさ身勝手さを痛感した。
   

 今、当時の記録が各地で残っていることが判明して、実態の解明をする地道な作業が進められている。震源域から遠く離れた諏訪で被災した飯田さん(89)の話には考えさせられることが多かった。
     


 

 
コメント
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