昨日の夜は、1年分の「万歳」を聞いた感じ、明けて朝刊は選挙結果の分析と\( 'ω')/の写真いろいろ。加えて昨日はさまざまなスポーツの決勝が目白押し、その勝利のポーズもといつもと違った印象を受ける紙面であった。
天真爛漫に\( 'ω')/をしている姿を見ると、「万歳」が苦手な私は一種うらやましい気持ちになる。「万歳」同様、組合の左手を腰、右手で拳を作っての「ガンバロー」三唱も大の苦手。デモでのシュプレヒコールも同じく苦手。なぜと悩み、分析したこともあったが心に生じる嫌悪感はいかんともしがたい。
すると「さて万歳の成り立ちは?」という素朴な疑問が湧いてきた。困った時の『ウィキペディア』である。
元々は中国に於て使用される言葉で「千秋万歳」の後半を取ったもの。万歳は一万年で皇帝の寿命を示す言葉であり、皇帝に対して以外では使わない。諸侯の長寿を臣下が願うときは「千歳(せんざい)」を使っていた。明代に専権を奮った宦官・魏忠賢は自分の一党の者に「九千歳!」と唱和させていたという。
現代では朝鮮語では만세/萬歲と書き、韓国・北朝鮮では「マンセー、マンセ」、また中国語では萬歲(繁体字)・万岁(簡体字)と書き「ワンスイ、ワンソェー(wànsùi)」と言う。ベトナム語では「vạn tuế/muôn năm」と書く。このように漢字圏で使われる言葉であるが、非漢字圏で同様の使い方をする言葉としては、ロシア語の「ウラー (ура/ura) 」がある。
日本における雅楽には、千秋楽と共に万歳楽(まんざいらく)という曲が伝えられており、共に君主の長久を祝うめでたい曲とされている。芸能の万歳はここから出たものという。 とあった。なるほどである。
さらに、日本では?となると
バンザイと発音するようになったのは大日本帝国憲法発布の日、1889年(明治22年)2月11日に青山練兵場での臨時観兵式に向かう明治天皇の馬車に向かって万歳三唱したのが最初だという。最初の三唱は「万歳、万歳、万々歳」と唱和するものであったが、最初の「万歳」で馬車の馬が驚いて立ち止まってしまい、そのため二声目の「万歳」は小声となり、三声目の「万々歳」は言えずじまいに終わった。
当初は文部大臣森有礼が発する語として「奉賀」を提案していたが、「連呼すると『ア・ホウガ(阿呆が)』と聞こえる」という理由から却下された。また、「万歳」として「マンザイ」と読む案もあった(それまでの奉祝の言葉としては「バンセイ」あるいは「バンゼー」)が、「マ」では「腹に力が入らない」とされたため、謡曲・高砂の「千秋楽」の「千秋楽は民を撫で、萬歳楽(バンザイラク)には命を延ぶ」と合わせ、漢音と呉音の混用を問わずに「万歳(バンザイ)」とした。
「天皇陛下万歳」は、天皇の永遠の健康、長寿を臣下が祈るものである。近年でも即位の礼や在位記念式典において公式に使われ、また皇居における一般参賀などの場面において、万歳三唱する市民も多い。
慣例として、衆議院解散時に議長より詔書が読み上げられ、解散が宣言されたとき、その瞬間失職した衆議院議員たちが「万歳!」と三唱する。この慣例の経緯は明らかではないが、衆議院議員たちが選挙戦に「突撃」してゆく気概を表しているとも、国事行為として衆議院を解散する天皇に対しての敬意とも言われている。また、万歳三唱をすると次の選挙で落ちないというジンクスもあるといわれる。ただ「失職するのに何が万歳なんだ」といって万歳三唱をしない議員もいる。
太平洋戦争(大東亜戦争)中の日本軍兵士が連合国軍に対して、全滅(玉砕)を覚悟して行った突入攻撃は、「バンザイ突撃」と呼ばれる。敗色濃厚にも拘らず突撃を行った日本軍兵士の「バンザイ突撃」は連合国軍将兵に少なからぬ恐怖を与えたという(バンザイ・アタック)。このことから、英語で banzai というと、本来の意味の他に「絶望的な(あるいは無謀な)試み」という意味もある。また、第二次世界大戦中のアメリカ合衆国陸軍第442連隊戦闘団(日系アメリカ人部隊)が、枢軸国軍に対する攻撃の際に「万歳」を掛け声に使用したと記録が残っている。
このような欧米における「バンザイ」の認識は、21世紀になっても残っている。2014年(平成26年)11月には、日本銀行審議委員に対する欧米人記者の質問の中で、「英米の市場関係者の間では、追加緩和による事実上の国債全額買い取りという明確なマネタイゼーションと、増税延期という組合せをバンザイノミクスという国債暴落政策として懸念する見方も出ている」と、「バンザイノミクス」なる新語が示された。この「バンザイノミクス」とは、第2次安倍内閣による経済政策の通称である「アベノミクス」に、バンザイ突撃の無謀さを掛けた造語とみられる。
明治以前に生まれていれば「バンザイ\( 'ω')/」とは無縁でいられたのに。国民に「この道しかないのなら、やってみたら」といちおう託されたアベノミクス、バンザイノミクスにならないように願うのみ。
蛇足:万歳を ていねいに言えば おばんざい
ばんざいも 「参った」と言えば お手上げだ
ばんざいも 「アぁ~ア」と言えば 外野のミス
天真爛漫に\( 'ω')/をしている姿を見ると、「万歳」が苦手な私は一種うらやましい気持ちになる。「万歳」同様、組合の左手を腰、右手で拳を作っての「ガンバロー」三唱も大の苦手。デモでのシュプレヒコールも同じく苦手。なぜと悩み、分析したこともあったが心に生じる嫌悪感はいかんともしがたい。
すると「さて万歳の成り立ちは?」という素朴な疑問が湧いてきた。困った時の『ウィキペディア』である。
元々は中国に於て使用される言葉で「千秋万歳」の後半を取ったもの。万歳は一万年で皇帝の寿命を示す言葉であり、皇帝に対して以外では使わない。諸侯の長寿を臣下が願うときは「千歳(せんざい)」を使っていた。明代に専権を奮った宦官・魏忠賢は自分の一党の者に「九千歳!」と唱和させていたという。
現代では朝鮮語では만세/萬歲と書き、韓国・北朝鮮では「マンセー、マンセ」、また中国語では萬歲(繁体字)・万岁(簡体字)と書き「ワンスイ、ワンソェー(wànsùi)」と言う。ベトナム語では「vạn tuế/muôn năm」と書く。このように漢字圏で使われる言葉であるが、非漢字圏で同様の使い方をする言葉としては、ロシア語の「ウラー (ура/ura) 」がある。
日本における雅楽には、千秋楽と共に万歳楽(まんざいらく)という曲が伝えられており、共に君主の長久を祝うめでたい曲とされている。芸能の万歳はここから出たものという。 とあった。なるほどである。
さらに、日本では?となると
バンザイと発音するようになったのは大日本帝国憲法発布の日、1889年(明治22年)2月11日に青山練兵場での臨時観兵式に向かう明治天皇の馬車に向かって万歳三唱したのが最初だという。最初の三唱は「万歳、万歳、万々歳」と唱和するものであったが、最初の「万歳」で馬車の馬が驚いて立ち止まってしまい、そのため二声目の「万歳」は小声となり、三声目の「万々歳」は言えずじまいに終わった。
当初は文部大臣森有礼が発する語として「奉賀」を提案していたが、「連呼すると『ア・ホウガ(阿呆が)』と聞こえる」という理由から却下された。また、「万歳」として「マンザイ」と読む案もあった(それまでの奉祝の言葉としては「バンセイ」あるいは「バンゼー」)が、「マ」では「腹に力が入らない」とされたため、謡曲・高砂の「千秋楽」の「千秋楽は民を撫で、萬歳楽(バンザイラク)には命を延ぶ」と合わせ、漢音と呉音の混用を問わずに「万歳(バンザイ)」とした。
「天皇陛下万歳」は、天皇の永遠の健康、長寿を臣下が祈るものである。近年でも即位の礼や在位記念式典において公式に使われ、また皇居における一般参賀などの場面において、万歳三唱する市民も多い。
慣例として、衆議院解散時に議長より詔書が読み上げられ、解散が宣言されたとき、その瞬間失職した衆議院議員たちが「万歳!」と三唱する。この慣例の経緯は明らかではないが、衆議院議員たちが選挙戦に「突撃」してゆく気概を表しているとも、国事行為として衆議院を解散する天皇に対しての敬意とも言われている。また、万歳三唱をすると次の選挙で落ちないというジンクスもあるといわれる。ただ「失職するのに何が万歳なんだ」といって万歳三唱をしない議員もいる。
太平洋戦争(大東亜戦争)中の日本軍兵士が連合国軍に対して、全滅(玉砕)を覚悟して行った突入攻撃は、「バンザイ突撃」と呼ばれる。敗色濃厚にも拘らず突撃を行った日本軍兵士の「バンザイ突撃」は連合国軍将兵に少なからぬ恐怖を与えたという(バンザイ・アタック)。このことから、英語で banzai というと、本来の意味の他に「絶望的な(あるいは無謀な)試み」という意味もある。また、第二次世界大戦中のアメリカ合衆国陸軍第442連隊戦闘団(日系アメリカ人部隊)が、枢軸国軍に対する攻撃の際に「万歳」を掛け声に使用したと記録が残っている。
このような欧米における「バンザイ」の認識は、21世紀になっても残っている。2014年(平成26年)11月には、日本銀行審議委員に対する欧米人記者の質問の中で、「英米の市場関係者の間では、追加緩和による事実上の国債全額買い取りという明確なマネタイゼーションと、増税延期という組合せをバンザイノミクスという国債暴落政策として懸念する見方も出ている」と、「バンザイノミクス」なる新語が示された。この「バンザイノミクス」とは、第2次安倍内閣による経済政策の通称である「アベノミクス」に、バンザイ突撃の無謀さを掛けた造語とみられる。
明治以前に生まれていれば「バンザイ\( 'ω')/」とは無縁でいられたのに。国民に「この道しかないのなら、やってみたら」といちおう託されたアベノミクス、バンザイノミクスにならないように願うのみ。
蛇足:万歳を ていねいに言えば おばんざい
ばんざいも 「参った」と言えば お手上げだ
ばんざいも 「アぁ~ア」と言えば 外野のミス