素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

「限界国家」(楡周平・双葉社)

2023年07月12日 | 日記
 7月に入って衝動買いした5冊の本、6月まではテレビドラマを見るために使っていた時間を使うことで読み進めている。「今日の花を摘む」(田中兆子・双葉社)・「イン・ザ・プール」(奥田英朗・文春文庫)を読み終えて今は「限界国家」(楡周平・双葉社)を3分の2ほど読み終わった。

 ジムでのランニングマシーンも7月に入って時速8kmのペースで余裕を持って走ることができるようになってきた。2年ぶりのことなので心身の持続力が回復してきたことを実感する。読書への集中力、持続力も比例しているのだなあと思っている。

 先の2つの本も今の人間の抱えている問題を鋭く描いているが、それにも増して「限界国家」は重いテーマをこれでもかこれでもかと突きつけて来る。

 政財界のフィクサーと呼ばれる一人の老人が世界屈指のコンサルタント会社に〝20年、30年先の未来を予測してほしい〟と依頼をするところからはじまり、コンサルタントの津山は、元キャリア官僚やベンチャー経営者などに話を聞きながらリポートをまとめていく。少子高齢化、技術革新による職業寿命の短命化、優秀な若者の海外流出…。今の日本でも起きている危機が20年、30年先にはどうなるのか。と読んでいて重苦しくなるが、学生時代読んだ森本哲郎さんの書いていたことが頭に浮かんでくる。

 残り3分の1、どういう結論が用意されているのか楽しみにしている。
コメント
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