素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

『シン・百人一首~現代に置き換える超時空訳~』(ピーター・J・マクミラン著/月の舟)

2025年02月21日 | 日記
 百人一首とは長い付き合いである。歌の意味も分からないままカルタや坊主めくりに興じていた小学校時代、長期休暇の宿題で必死に暗記した高校時代。その後は日常に追われて遠のいていたが退職してから伊東 眞夏さんの「深読み百人一首」「続・深読み百人一首」(栄光出版)と出合ったり、NHK「英雄たちの選択」の正月スペシャル 「百人一首〜藤原定家 三十一文字の革命〜」で、選者・藤原定家と後鳥羽上皇の愛憎渦巻くドラマを軸に、名歌はどうやって生まれたのか?天皇から僧侶までの歌人は、なぜこの100人が選ばれた?などの謎に迫るのを見たりして、もっと深く知りたいと思い、折に触れて味わっている。白洲正子さんの「私の百人一首」(新潮文庫)も面白い。

 今日、『シン・百人一首~現代に置き換える超時空訳~』(ピーター・J・マクミラン著/月の舟)が届き、また別の視点から百人一首を味わえる。
 この本は、2月15日の毎日新聞朝刊「私の本棚」で磯田道史さんが紹介されていたのを読んですぐに注文した。

 新しい案内人が現れ、 百人一首の旅はしばらく続きそうだ。
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若者よ

2025年02月19日 | 日記
 人間の脳は本当に不思議だ。さほど大きくない容積の中に、さまざまな情報を記憶させ、TPOを踏まえて必要なものを取り出したり、体や感情をコントロールする。最近は岩盤のようになってしまった記憶の塊からなかなか取り出すことができずに唸ることも多くなった。

 と思えば、本人の意志とは関係なくふいに記憶の深淵部から飛び出して来るものもある。♬若者よ♬の歌詞がそうだった。ジムで筋力トレーニングをしている時に突然、頭の中に出てきた。♪若者よ 体を鍛えておけ  美しい心が たくましい体に からくも支えられる 日がいつかはくる その日のために体を鍛えておけ  若者よ♪ 大学生の時に、キャンプや集会などでよく歌われていたが、卒業後はまったく耳にしていない。50年前の彼方から突然飛来したという感じで「なぜ?」と驚いた。

 当時、友人から「・・・日がいつかはくる その日のために・・・」は革命が成就する時を意味していると聞かされたので私は好んで歌わなかった。「なのに?」と不思議な気持ちになった。この「若者よ」が収録された、ぬやまひろし(西沢隆二)氏の「詩集 編笠」は1946年(昭和21年)に発表されて、のちに歌声喫茶(昭和30~40年頃に流行)で盛んに歌われた。という。

 歌は知っていたが作詞者のぬやまひろし(西沢隆二)氏についてはまったく知らなかったので調べてみた。

 西沢隆二氏は1931年8月に日本共産党に入党。1934年に治安維持法で逮捕・投獄。裁判で懲役6年の判決を下され満期後も予防拘禁とされたが、獄中に11年あって転向しなかった。1945年の終戦時、西沢氏は府中刑務所内の東京予防拘禁所で他の共産党員とともに拘禁されていた。終戦後もすぐには釈放されず、同年10月5日、連合国軍最高司令官総司令部による政治犯の釈放命令まで拘禁され続けた。釈放後は、共産党の復興に尽力したが、路線対立の結果除名された。とあった。

 メロディーもかなり怪しくなっていたのであらためて聞いてみた。当時の雰囲気が蘇った。

 若者よ


 聞きながら、この歌の「若者」を「高齢者」に置き換えると今、自分がジムに通っている心境に近いものになると思った。
高齢者よ 体を鍛えておけ  美しい心が たくましい体に からくも支えられる 日がいつかはくる その日のために体を鍛えておけ  高齢者よ♪

 より良い社会を目指す気持ちはなくしたくない。その気力を支えるのはやはり体だと思う。
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強烈・居座り寒波再び到来

2025年02月18日 | 日記
 昨日の週間天気予報で、週末までの最高気温は7℃~9℃、最低気温は0℃~3℃がずらりと並び雪マークも多く見られた。「あくまで予報やから外れることもある」という楽観した気持ちは今朝、カーテンを開けた途端消えた。カーポートや隣家の屋根の上にうっすら雪があった。吹く風も冷たい。

 日中も時折り小雪が舞うはっきりしない天気だった。今日は14時から生協の商品を受け取るためにジムは休んだ。14時という時刻はまことに中途半端である。昼食後から2時間近くの時間のつぶし方をいつも考える。「余録」の書き残しを埋める、テレビの録画を見る、本を読むなどがいつものパターンだが、今日はウォーキングをしてみようと思った。

 今年は梅の開花が遅れているが、一か所だけ早咲きの梅がかなり咲いている場所があると聞いていたので確かめてみようと思い立った。家から歩いて30分余りなので往復で1時間20分ぐらい、ちょうど14時前に帰ってくることができる。

 BGMは「らじるらじる」の♪歌謡スクランブル♪にした。ちょうど14時までの番組で余計なCMも入らないので集中して楽しめる。しかし、今日はムード歌謡特集だった。10代の頃よく聴いたおなじみの曲ばかりだったがウォーキングのテンポには少し合わなかった。特に、後半は松尾和子特集になったので冷たい風を受け時折り小雪も舞う中でのウォーキングとのミスマッチ度は大きくなった。

 道行く家々の梅の木はまだつぼみ固しという状態だったので「本当に咲いているのかなあ?」と知人の言葉に疑念が生じた時、紅色の花をつけた木々が目に飛び込んできた。Uターンしなければいけないギリギリのタイミングだった。
  

 早咲きの代表格「寒紅梅」がちょうど7分咲きといったところ。寒い中歩いた甲斐があったと喜びもひとしお。

 

 
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開催2ヶ月前に『大阪・関西万博「失敗」の本質』(松本 創 編著・ちくま新書)を読む 

2025年02月17日 | 日記
 大阪・関西万博開催まで2ヶ月を切ったが、気運が盛り上がらない状態が脱却できていない。建設予定地の様子が時々ニュースで映し出されるが準備の遅れが見えるだけで鳴り物入りの大型リンクももう一つインパクトがない。ワクワク感が湧いてこない。

 また、直接関係はないが本来大阪とタッグを組んで盛り上げるはずだった兵庫県知事の斎藤さんがゴタゴタとそれどころではない状況だし。維新所属だった岸和田市長が同様の不信任案決議案を再度可決され、市長選が3月30日告示、4月6日投開票と開幕1週間前まで泥試合が続く。お祭り気分に水を差している。

 前売り券を買った人に聞けば、購入プロセスが面倒だったと口をそろえて言う。1970年の「人類の辛抱(進歩)と長蛇(調和)」と揶揄された万博の二の舞とならないようにと予約制を取り入れたみたいだが、手続き上やや無理があるみたいだ。紙チケットの導入や当日券の販売も検討をしていると報道されているが泥縄の感をぬぐえない。

 大阪マラソンが始まった頃、夢洲の隣にある咲洲の大阪府庁咲洲庁舎(旧WTCビル)近辺がゴール地点であった。3度出場したが、帰りのアクセスの悪さに辟易した。地下鉄の駅までの長蛇の列、超満員の地下鉄とフルマラソンより咲洲を脱出する方が大変だった。舞洲のアクセスの悪さはそれ以上。う回路がないというのは不安である。

 そういう思いが日増しに強くなっていた時、昨年の8月に『大阪・関西万博「失敗」の本質』(松本 創 編著・ちくま新書)が出版されていたことを新聞で知った。一読の価値ありと思ったので注文し、今日届いた。
 読みながら、これからの経緯を見てしっかり考えていきたい。
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佳境に入ってきたお気に入りドラマ

2025年02月16日 | 日記
 新年に始まったテレビドラマも春の番組改編を間近に控え佳境に入ってきた。楽しんでいる作品は4つ。もっとも見ごたえがあるのは「東京サラダボウル」。色々な野菜が混在するサラダボウルのように、現実でもさまざまな国の人たちが一緒に暮らす社会が広がっている。首都圏の1都3県で暮らす外国人の数は、コロナ禍以降急速に増加。去年は140万人を超え、過去最多となっている。という報道もあった。

 埼玉県川口市で2023年7月、病院に100人近くの外国人が集結する騒動が発生した。川口市ではトルコから来たクルド人のコミュニティーが拡大し、ゴミ出しのルールや生活習慣などの違いによる、住民との摩擦も目立っていると報じられた。。一方、クルド人をめぐっては支援が必要だという声も上がり、排除か支援かで揺れ動いている。そうした中、川口市が国に政策の見直しを訴える異例の事態になっている。欧米の各都市の動きをみても対岸の火事ではない。これからの日本の大きな課題である。ドラマを通じて考えさせられることが多い。

 2番手は「御上先生」。TBS日曜日夜9時の「日曜劇場」は話題作も多く、看板番組の1つだが、なぜか私は波長が合わないのであまり見てこなかった。加えて苦手な学園ものというのはタイトルからも容易に推察できたので興味ゼロだったが、今までの学園ドラマとは切り口が違うというコメントを新聞で目にしたので第3話を見てみた。確かにその通りでなかなかシビアなテーマを静かに熱く扱っていることに好感が持てた。そこで急いでTVer(ティーバー)の見逃し配信で第1話、第2話を見て物語の流れをつかみ、はまってしまった。

 文部省の教育政策(学習指導要領)に光を当てている点と「金八先生」によって作り上げられた教師像を暗に否定している点が好感を持った大きな要因である。この2つについてはまた後日。

 残りの2つ「アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~ 」と「ホットスポット」は息抜きタイムとして楽しんでいる。








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