~「この庭をあなたに捧げる―。」昭和27年、東京都下国分寺。広大な敷地に、全財産を投じてルートヴィヒ二世さながら華麗でシュールな西洋庭園を造った異端児・青爾。妹の婚約者である彼に惹きつけられる美しい人妻・沓子。没落する華族社会を背景に、虚無と孤独と耽美の極地で、激しく求め合う男と女を描ききった、世紀の恋愛巨編。「BOOK」データベースより
小池さんらしく描写が丁寧で美しく、実話のような物語で引き込まれます。
しかしながら、やや冗長な感じで盛り上がりに欠けますし、脇役のキャラクターも「もう一歩」という感じで少し残念でした。
青爾と沓子が惹かれ合いながら深い恋に堕ちていくんですが、お互いに惹かれ合う理由付けが今一つで、そこまで物語に没入できませんでした。
とても長い作品であった分、間延びして楽しめなかったです。
★★☆2.5ですね。