映画さんぽ シスタマゴの徒然日記

映画大好きな姉妹が、最近観た映画のレビューや日々の出来事を気の向くままに綴っています♪

ジョーカー・ゲーム

2015年02月02日 | 映画
レビュー評価の点数がよかったので、観に行ってきました。

オープニング映像はかっこいいです。導入部もなかなかいい感じ。スパイ養成所の訓練の様子も興味深く見られました。



だけど、陸軍からD機関に入ることになった嘉藤(スパイ任務上の名義)が、訓練を終え任務に就いてからが、トンデモ展開になっていきます。

D機関のモットーは、“死ぬな殺すな”なのに、途中その教えを忘れたかのように、敵方が死にまくります
極秘の任務のはずが、目立つことこの上ない

第一に、陸軍の中ですらその存在を知らない人間もいるという“D機関”の存在を、敵国の人間が知ってるってどうなんでしょうか。
もうその段階で、D機関の存在意義がなくなるような気が…

それから、D機関の設立者である結城中佐の凄さが全然伝わってこない。というより、その凄さを伝える重要なエピソードをこの映画に盛り込んでないのが最大の難点でしょう。


チラシには、“人気エピソードを厳選しストーリーを再構築”とありますが、いやもっと選択しなきゃいけない要素が多々あるでしょと言いたかったです。

途中登場する深キョンの女スパイの存在が、この物語をことさら軽くしています。
女性が登場しないと華がないからと、無理矢理出した感が否めません。

敵に捕まった嘉藤が、緊急時に発動する“スリーパー”によって脱出できたのに、深キョンを助けに戻るという軽はずみな行動をとる嘉藤にはもう幻滅。結局それでまた敵の手に落ちてしまったりして、脱出した意味がない

ところで“嘉藤”という偽名は、確か小説には登場しなかったので、まさかと思うけど“KAT-TUN”をもじったものなのか?と思いました。

どうやら、この映画は硬派なスパイ映画ではなく、“痛快スパイアクション”として作られたようです。

原作のイメージを持って観ていたら、かなり肩透かしをくらう展開でした。傑作とは程遠い出来です。

この映画が面白くないとは言わないけれど、それは小説『ジョーカー・ゲーム』の真の面白さとは質が異なるものです。
入江悠監督だから期待したんだけどなぁ…まあ、脚本の段階で難があるから監督一人の責任とは言えないけれど。

総体的な感想としては、まあよくあるフツーの邦画というところです。

あと、どーでもいいことだけど、嶋田久作さんはさすが軍服が似合うなぁと思ったのでした
コメント
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