映画さんぽ シスタマゴの徒然日記

映画大好きな姉妹が、最近観た映画のレビューや日々の出来事を気の向くままに綴っています♪

おみおくりの作法

2015年04月22日 | 映画
英国版『おくりびと』というので、てっきり『おくりびと』のリメイク作かと思ってたけど、どうやら内容が全然違うらしい。(『おくりびと』がハリウッド映画化という話も当時あったので)

監督のウベルト・パゾリーニがガーディアン紙に掲載された「孤独死した人物の葬儀を行なう仕事」に関する記事から着想を得て作られた作品だそう。
内容は『おくりびと』というより、どちらかというと、村上たかしさんのマンガ『星守る犬』の中の『日輪草』という話に近いかなと個人的には思いました。


<あらすじ>Yahoo!映画より抜粋

公務員のジョン・メイ(エディ・マーサン)は、ロンドン南部ケニントン地区で亡くなった身寄りのない人々の葬儀を執り行う仕事をしている。いくらでも事務的に処理できる仕事だが、律儀な彼は常に死者に敬意を持って接し、亡くなった人々の身内を捜すなど力を尽くしていた。糸口が全て途切れたときに初めて葬儀を手配し、礼を尽くして彼らを見送ってきたが……。



孤独死した人のために、手紙を書き、音楽を選び、遺族に連絡するなど、誠意を持って葬儀を行うジョン・メイの毎日は、何の変化もないように描かれています。

殺風景な部屋と、簡単な食事。規則正しい毎日の中、彼は淡々と仕事をこなしはしますが、自分自身の生活について、あまりこだわりがないように思えます。

そんなある日、人員整理のため解雇が決まり、ジョンの向かいの家で孤独死したビリー・ストークの案件が最後の仕事となり、熱意を持って取り組むことになります。

面識もなかったビリーの知人を訪ねながら、その人なりを知っていき、またその中で新たな人間関係を築くようになります。

知人から聞いた、ビリーのエピソードを、あとでジョンが試してみたりするところが、ちょっと笑えます

今まで生活にこだわりを持たなかったジョンが、ラスト近くで初めてコーヒーカップを選ぶシーンがあります。
その後の展開で、以前あったショットと重なるシーンが出てくるのですが、その時のジョンの表情がなんとなく満足気な感じがして、せつないながらもほっとしました。

ささやかな感動を味わいたい人にお薦めの一本。
コメント
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