『見知らぬ場所』
ジュンパ・ラヒリ
訳:小川高義
(新潮クレスト・ブックス)
短編集です。
作者はインドからの移民2世。
両親はカルカッタ出身のベンガル人で、
作中でもベンガル人コミュニティと
アメリカ育ちの第2世代の関わりを描くことが多い。
『停電の夜に』『その名にちなんで』は
アメリカに移住しつつも、
インドへの里帰りやベンガル人コミュニティを重視する親世代と、
アメリカ育ちの子世代それぞれを丁寧に描いている。
今作も、そこらへんがベースの短編。
ちなみに
堀江敏幸氏が編んだ<新潮クレスト・ブックス>内の
ベスト短編集に収録されているお話しも
移民1世2世のお話し。
テーマが一貫している人である。
(その中での作風変化を訳者あとがきで解説されているのも面白い)
第一部 独立した短編
『見知らぬ場所』
インドファーストだと思っていた父が、
意外とアメリカファーストな娘一家の生活になじんでた、
的なお話し。
もっとお父さんに優しくしてやれよ。
『地獄/天国』
インドからアメリカに来て寂しかった母を
良い感じに頼ってくれて母の自己肯定感を爆上げしてくれた
プラナーブ叔父さんのお話し。
お母さん大変だったね、の、大変具合がなかなかハードだったことが
ラストにわかる。逆に心配になる。
『今夜の泊まり』
友人の結婚式に行きました。
『よいところだけ』
平凡な姉と才能溢れる弟、と思われているので
お姉ちゃんがんばって生きてきたのに
弟がニートになった。
『関係ないこと』
ちょっと内向的なアメリカ男子ポールくんの
ルームメイトになったベンガル女子が
恋愛のいざこざで振り回してくる。
私だったらキレる。
第二部 ヘーマとカウシク
『一生に一度』
ヘーマ(ベンガル系女子)が、10代の頃に1ヶ月だけ
家に居候したカウシク(ベンガル系男子)一家を回想する。
ほのかな恋心と、カウシクのお母様のワガママっぷりが
難病由来だったという読後感が、すごく良くできている。
読んでてちょっと涙出そうになった。
『年の暮れ』
大学生になったカウシクが、亡母の思い出をなぞるうちに
ヘーマのことも思い出す。
お父さんの再婚はキツいね。
『陸地へ』
大人(30代後半)になった二人が再会する。
カウシクはなかなか問題ありな性格だと思う。
個人的には『一生に一度』が好きだなあ。
読後感が良い感じにザワザワするんですよ。
ジュンパ・ラヒリ
訳:小川高義
(新潮クレスト・ブックス)
短編集です。
作者はインドからの移民2世。
両親はカルカッタ出身のベンガル人で、
作中でもベンガル人コミュニティと
アメリカ育ちの第2世代の関わりを描くことが多い。
『停電の夜に』『その名にちなんで』は
アメリカに移住しつつも、
インドへの里帰りやベンガル人コミュニティを重視する親世代と、
アメリカ育ちの子世代それぞれを丁寧に描いている。
今作も、そこらへんがベースの短編。
ちなみに
堀江敏幸氏が編んだ<新潮クレスト・ブックス>内の
ベスト短編集に収録されているお話しも
移民1世2世のお話し。
テーマが一貫している人である。
(その中での作風変化を訳者あとがきで解説されているのも面白い)
第一部 独立した短編
『見知らぬ場所』
インドファーストだと思っていた父が、
意外とアメリカファーストな娘一家の生活になじんでた、
的なお話し。
もっとお父さんに優しくしてやれよ。
『地獄/天国』
インドからアメリカに来て寂しかった母を
良い感じに頼ってくれて母の自己肯定感を爆上げしてくれた
プラナーブ叔父さんのお話し。
お母さん大変だったね、の、大変具合がなかなかハードだったことが
ラストにわかる。逆に心配になる。
『今夜の泊まり』
友人の結婚式に行きました。
『よいところだけ』
平凡な姉と才能溢れる弟、と思われているので
お姉ちゃんがんばって生きてきたのに
弟がニートになった。
『関係ないこと』
ちょっと内向的なアメリカ男子ポールくんの
ルームメイトになったベンガル女子が
恋愛のいざこざで振り回してくる。
私だったらキレる。
第二部 ヘーマとカウシク
『一生に一度』
ヘーマ(ベンガル系女子)が、10代の頃に1ヶ月だけ
家に居候したカウシク(ベンガル系男子)一家を回想する。
ほのかな恋心と、カウシクのお母様のワガママっぷりが
難病由来だったという読後感が、すごく良くできている。
読んでてちょっと涙出そうになった。
『年の暮れ』
大学生になったカウシクが、亡母の思い出をなぞるうちに
ヘーマのことも思い出す。
お父さんの再婚はキツいね。
『陸地へ』
大人(30代後半)になった二人が再会する。
カウシクはなかなか問題ありな性格だと思う。
個人的には『一生に一度』が好きだなあ。
読後感が良い感じにザワザワするんですよ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます