思惟石

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『そして、バトンは渡された』 さすがの一言

2024-11-20 14:36:38 | 日記
『そして、バトンは渡された』
瀬尾まいこ

2019年の本屋大賞受賞作。
主人公の森宮優子ちゃん17歳は、
父が3人、母が2人いる。
でも「困ったことに、全然不幸ではないのだ」。

むう。
さすがにそれは達観しすぎじゃないか。
17年の人生でもっと思うところはあるだろ。
と、前半はちょっと構えてしまった。

メインストーリーは高校3年の1年間。
節目には色々と大小の悩みがあり
(そういう年頃だ)、
その節目ごとに親が変わった際の
事情や心情を思い出す
(意外と思うところがあった)、
という構成。

読み進めるにつれて、
それぞれの親に、それぞれちゃんと愛されてるんだなあ
ってことが理解できるし
最後には事情も納得できる。

むう。
さすがの瀬尾まいこ氏なのである。
優子ちゃん、ちゃんと泣くし、人間関係不器用だけど、
達観とはまた違った心構えを
自分の中に育めているのだろうな、と。

さすがの一言である。
何様、みたいな感想で恐縮である。

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