いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

悩める美人バレエ教師

2005年10月29日 08時51分12秒 | Weblog
 彼女との出会いは4年前になる。三十代の長身で美人、血液はA型。小学生
から高校生を対象にバレエの指導をしている。昨日お会いした時、インター
ネットを始めたとのことで、宣伝のため私の「ブログ」を開いて少し目を通
してもらい、強引に「お気に入り」に収納してもらった。
 雑談の中で色々な事柄についての話が出た。まずは、私の「驚愕の孫孫運動
会」を読んで頂いて躾けの話になった。彼女は、子供のバレエを指導している
が、技術習得の前にまず礼儀をと言う考えを持って指導している。
 生徒とは、三つの約束をしていると言う。①ありがとう、②こんにちは
③すみませんの励行である。無言で教室に入ってくる子には、もう一度戻って
入ってきてと注意すると狼狽するのはお母さんだという。話を聞いていると、
子供に原因があるということではなく家庭での躾けの欠如がこのような現象を
生み出しているようだ。
 また、二子玉方面でバスに乗車した時に見かけた風景、それは、下車する時
に「ありがとうございました」と言葉を出していく女学生。ほーと、身につま
される思いだった。彼女の学生時代にはそうしていたと、家内に聞くと私もそ
していたと言う。とするとあながち家庭ばかりの問題でもなさそうである。
自分が育った環境では、彼女の言う三つの約束は当たり前のことだった。
 そして、駅で見かける光景に改札口で駅員が乗客に言葉を掛けている。
「ありがとうございました」「おはようございます」「いってらっしゃい」等
の言葉を掛けられた経験を持つ人は大勢居るだろう。私が疑問に思っている
言葉に「ありがとうございます」の掛け言葉である。本当にありがとうなのだ
ろうかと。本来は、目的地まで安全に輸送してもらう、するとの契約で我々は
乗車しているので、その契約を完全に履行してもらえばいいのである。私には
乗客或いは世間に媚びた間違った言葉遣いだと思っている。乗車関係では、
この「ありがとうございます」の掛け言葉は不要だ、と思っている。
 政治の世界も又同じで多くの不満を私は抱えている。彼女のご主人もTVや
日刊紙の報道内容から不満が募り「俺も政治家になろうかな」と独り言。
 私が思うに、国政を預かる議員となった人には、己の「政治家としての信条」
の表明を義務づけ冊子として発刊してもらいたい。勿論、項目を設けてである。
有料でもよろしい。などなど
 彼女とは思わぬ話となり、お母さん方の彼女の評判は「厳しい先生」という
ことらしい。もしそれが嫌でしたら何時でも退会してくださいと表明している
と言う。世間にはこういう方々が多く居るのだと思う。彼女に聞くと祖父に
この言葉の約束を教えられたと。やはり、周りの大人がしっかりしないと。
 その彼女の動作を何気なく見ていて一つの発見をした。
 物事に熱心な人は、自然にその趣味の動作が出てくる。例えば、ゴルフ。駅
構内などで傘を道具に素振りをしていたり、ダンスでも電車内で爪先立ちにな
ったりホールドのポーズをとったりする。まさに彼女がそうだった。ダイニン
グキッチンに立つ彼女は、左足に体重が乗った時には自然に右足のつま先が
伸びている。そして右足に体重が乗れば左足のつま先が伸びてバレエの態勢
である。彼女に聞いたところそうなんです、癖になってしまってとの返答で
あった。
 一芸に秀でている人は、自然にその態勢をとる。礼儀もそうあって欲しいも
のだと願いながら彼女の家を後にした。


 ◎ バレエ(フランス語)
   多くの独舞・群舞によって物語を進行させ、歌詞・台詞を伴わない舞台
   舞踊劇。14~15世紀イタリアに生まれ、16~17世紀フランス宮廷で発達、
   オペラ中にも採用され、後に音楽伴奏・背景を伴う舞台舞踏として独立
   した。

コメント
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