blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

いいタイミング

2016-09-04 19:24:59 | 休日
私も当地に来てからもうすぐ1年になる。
故郷ではない土地で働くのだからいろんな意味での違いがあることは覚悟していたが、今これだけの時間が経ってなお、得体の知れない「アウェイ感」が漂っている。
当初は、一緒に毎日を協力していく中でいずれ消えていくものと思ってあまり深く考えないでいた。
しかし、この時期に至って、どうもこれは当地にいる限りは「消えない」ものだと思うようになった。

盆休みの前までは、個人的な旅行の目標が楽しみにあって、いらないことを頭に描くヒマはなかった。
大きな目標を成し遂げた後、若干脱力感にさいなまれる時期があって、その心の隙間にいろんな雑念が入って休み明けからの日々は何となく苦しかった。
このままでは1周年を無事に迎えられないのではないかとさえ思いかけていた時、1人の同僚が週末に誘いをくれて名古屋市内に繰り出すことになった。

私がいる事業所はもともと独立した別の会社(以下、旧社と表記)であった。
合併により我が社の一員となったのは10年あまり前の話である。
経済活動としての合併について、それよりも後に入社している私が何かを言う資格はないが、旧社の人間については雇用を奪うこともなく、のちのち要職に上がっている人間もいるので、旧社の人間に不当な扱いが行われたとは思えない。

あくまでも個人的な感じ方にはなるが、旧社の人間どうしは非常に仲がいい。
一定の常識はわきまえつつも、日常的にもファーストネームやニックネームで呼びあうくらいの雰囲気はあったろうし、それは今もある。
息の詰まるような感じではなく、日常は和気藹々とした雰囲気で流れていたのだろう。
そのことと結びつくかは分からないが、必ずしも企業体質が強くなかったために、よりによって、彼らにしてみればワケの分からない「ウラニホンの会社」に狙いをつけられることになった。

さて、名古屋市内の居酒屋で何が話題になったかといえば、旧社出身者は私たちと同じユニフォームを身にまといながらも我が社には複雑な感情を持っていること、そこから発して役割分担などの面において既得権益を抱え込み旧社出身でない人間には決して甘い汁を吸わせないことなど、言葉にするのも馬鹿らしいくらいの陰険な側面であった。
もちろん全員のことを言っているのではないし、我が社にもまったく問題がないとは言えない。
かといって、旧社出身でない人間にイジワルをしていいということにはならないのであり、そもそも問題のない組織などない中で、この期に及んで「昔はよかった」的な話までが聞こえてくるのは非常に残念だ。
同じ船に乗っていく覚悟がないなら、さっさと降りてもらうしかない。

性格はまったく反対だが、旧社出身でないどうし、この点では見事に一致したことで、1人でモヤモヤとしていた部分が晴れ、極端な話「これからもやっていけそう」と感じることができた。
2次会では少し遊び過ぎてしまったがそこはご愛嬌、このタイミングで思いの丈をぶちまける機会を作ってもらったことは何物にも代えがたく、感謝の言葉しか見つからない夜となったのである。

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