「山の木を使った家づくり」の究極版でもある深沢W邸の加工も終盤に差し掛かってきています。
写真は、「差鴨居(さしがもい)」の材料ですが、昨年の裏山の木を伐採した木がまさにここにあり、新しい家の要となる構造材として生まれ変わろうとしています。
先祖が子孫のことを思い、植林し手入れをしてきた木が、子孫の安全を守る家の材料に姿を変える・・
それも、こんな立派な差し鴨居はめったに手に入らないくらいの良い品です。
これぞ、究極!!
墨付け作業も緊張します。
今日は昨日の雨模様と打ってかわって、快晴。
外で材料の加工をするのに絶好の日和です。
明日はまた雨になるようで、良い天気が続かない毎日です。
先週の週間予報では、今週は良かったはずなのに、雨・風になってしまうのです。
今年は、異常だ・・
国連のIPCC(地球温暖化に関する政府間パネル)の報告では、北極の氷が今世紀末には消滅する予定が30年早まり、今世紀前半になるとの予想です。
南極の氷も解けているので、温暖化による海面上昇によって、東京湾の水位が上がり、沿岸の地域は水没してしまう。
また、シベリアの永久凍土が溶けだして、氷の中に閉じ込められていたメタンガスが大気中に放出され、さらなる温暖化が加速。(メタンガスは二酸化炭素よりも温室効果が高い。)
シベリアにおける再造林のない森林伐採が原因で、輸出先は日本や中国。
中国国内では伐採規制がしかれ、木材に関しては輸入に転じています。
紫外線もオゾン層の破壊によって、この季節に大量に放射されている。
各化粧品会社がUVカット製品をこぞって販売しています。
地下水も汚染され、飲料水に関しては家庭内浄水器やコンビニのミネラルウォーターを購入している。
BSE問題を根本から解決しない間に牛肉輸入再開の圧力をかけられる日本。
食料自給率が30%代の日本では、まだ減反の話が・・
政府備蓄米の売りさばきで悩んでいる間にWHOは農産物輸入の自由化を迫る・・
問題は山積みなのに、一つとして問題の根本原因に関してはメスを入れない。
対処療法のみで、それ以上深くは追求しない・・
景気が良くなると、環境問題の影が薄くなってしまいますが、数年前の状況とは全く違います。
というのも、全く猶予がないということです。
環境問題に関しては、既に影響が出てきているので、根本的に変えたとしても、直ぐか、遅すぎという状況にあるのです。
数年前と違うのは、その問題に対しての対策を試行錯誤してきた企業やNPO、個人が増えていることも事実です。
また、政府もそれに関しては、補助金も出してきているし、行政自体も積極的に動くようになってきました。
うちの会社も、新築、改装工事に用いる木材の99%が県産材に切り替え、外材や建材の値上がりによる影響をほとんど受けていません。
地域経済や地域環境への貢献度も上がってきていると思います。
お客さん一人ひとりの家作りに対して、どこまで命をかけられるか・・
それだけが目標なだけ。
その答えの副産物が、伝統構法や県産材利用だったりします。