べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

古民家再生 土台ジャッキアップ

2009-01-31 09:32:50 | リフォーム奮闘記

今週の半ばまで降り続いた雪による積雪も、雨ですっかり消えてしまいました。
先日まで晴れていたので、外部をするには丁度いいのですが、冬にしては暖かい傾向が続いているようです。

2月に入れば、本格的な寒気団が入って、まとまった雪となるのでしょうが、昨年のように3月まで雪が続くような気配がします。

それでも寒い日は寒い。

小国町の古民家再生現場では、排水廻りの工事が終了し、トイレは何とか使える状態になりました。
今週の中頃に、土台のジャッキアップ作業を行いました。



先週から降り積もった雪の中での作業




レーザーレベルをすえつけて高低差を見ます




土台の柱の近辺にジャッキを当てる


10tジャッキは、頭に効かせれば最大10tの揚力が期待できますが、土台と地面との間にはジャッキが入るスペースが無いため、ジャッキ脇のツメをひっかけて土台を揚げます。こちらは5tまでの能力しかないので、向こう側にもう1台ジャッキを当てて、計10tで揚げています。
土台の腐れがひどく、まともにツメを引っ掛けられないため、土台の下に角材をかませてからその下にツメをあてています。
それでもなかなか上がらない。



「差し鴨居」が入っている柱は、そこへ直に荷重をかけることができます。




10tジャッキ×2で計20tの揚力


「差し鴨居」や折置きで桁の下に「梁」が入っている場合、その下に角材を突いてジャッキアップできます。
土台にジャッキをかけるよりも効率が良く、荷重もかけられるので、本屋が乗っていても十分に揚げることができる。

また、外壁を壊さなくても、建物の中だけで作業が出来るので、「差し鴨居」「折置き梁」は、地盤が不等沈下した場合の土台揚げには有効な構造だということが分りました。




土台下のパッキン(ケヤキ)




土台下に束(桧)


ジャッキアップした後は、その隙間にパッキンを挟んで、ジャッキを下げて作業を終了します。
パッキンは、小さい場合は硬木のケヤキ等、大きい場合は防腐性能の高い桧やヒバを束にして立てます。

はじめは、高低差が柱によってまちまちで、差し鴨居や鴨居がちぐはぐにみえていたのですが、ジャッキアップによって、高さが通っているように見えるくらいまで直しました。

お客さんも
「柱が直った分、心なし安心できるようになった」
と言っておられましたが、

もう少し直したかった・・

というのが内心はあり、心残りです。
柱や差し鴨居等は、永年のくせや地震によって曲がってきているので、垂直になっていない部分もあります。そこまでこだわってしまうと、手間もかかるし、当然費用に跳ね返るのですが・・
今回は、この辺で、終了というところ。

あとは、どう構造を魅せながら仕上げるかというところです。
壁材も今は、いろいろな自然素材があり、それらを使って古民家を再生していく楽しみがあります。
お客さんも、ここに住みながら少しずつ手を入れていきたいということで、楽しみながら暮らしていくのもいいのかも知れません。

「永遠に未完成」

そういう建物に人が集まり、手を加えて、より住み心地のいいものにしていく。
集った人々がつながっていく。そういったプロセスを経ていくのが楽しみな建物であります。
村のコミニティ形成の一環を担うような場所になればと、期待も持っているのですが・・

古民家再生へ・・

もくじへ・・
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住宅の寿命を延ばす「200年住宅」への取組H20年度税制改正関係

2009-01-29 18:15:31 | 長期優良住宅
200年住宅に関しての税制面の改正案が出されています。
おおまかには、次のとおりです。



【住宅の長寿命化(200年住宅)促進税制の創設】
基本的考え方

200年住宅(新法の認定を受けた長期優良住宅)は、一般の住宅と比して建設コストが2割程度高くなる。
今回の税制改正では、建設費が高くなることにより税負担が増加する以下の3税について、200年住宅の税負担額を、一般住宅の負担額以下に抑制する。

促進税制概要

登録免許税
   一般住宅       200年住宅
① 保存登記1.5/1000     ① 1.0 / 1000
② 移転登記3.0/1000     ② 1.0 / 1000
③ 抵当権設定登記1.0/1000 ③ 1.0 / 1000
【納税額】①+②+③
  一般住宅5.8万⇒ 200年住宅3.4万

不動産取得税
一般住宅    200年住宅
1200万円控除  1300万円控除
【納税額】一般住宅課税なし⇒ 200年住宅課税なし


固定資産税
一般住宅        200年住宅
【戸建】        【戸建】
1~3年目1/2 軽減 1~5年目1/2軽減
【マンション】     【マンション】
1~5年目1/2 軽減 1~7年目1/2軽減

【納税額】(当初10年間)
  戸建一般住宅82.1万⇒ 200年住宅79.4万
  マンション一般住宅74.8万⇒ 200年住宅71.5万




納税額計
一般住宅     200年住宅
最大88万円  最大83万円

促進税制のない場合(最大97万円)と比して▲14万円



一般住宅を200年仕様にすると、-14万円というところです。
これに、大型住宅ローン減税が加わり、さらに超長期先導モデル事業の200万円補助(最大)があるので、これは願ってもないチャンスか??


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地域住宅モデル普及推進事業 補足2

2009-01-29 01:44:43 | 地域住宅モデル普及推進事業
地域住宅モデル普及推進事業は整備事業への補助額が最大9割(7年継続時)ですが、付帯事業についても整備事業の3割を補助する仕組みとなっています。

付帯事業費にはPR事業も含まれるということですが、実際、様式にはパンフレット作成をどの欄に入れるか分からなかったので、国交省へ直接尋ねたところ、


7年間予算が下りるのではなく、単年度で全て消化


するということがわかりました。
すなわち、イベントやパンフレット作成については、全て来年度(平成21年3月~平成22年3月)までに行い、領収書等の提出によって補助金が下りるということです。

来年度中にパンフレット7年分を作成・印刷し、構造見学会、完成見学会を開く必要があります。
最大2340万円の3割は約700万円ですが、これをPR等で1年で回すには、かなりの額です。
よほど資金に余裕があれば、最大行ってもいいのでしょうが、そうでなければ2~300万円くらいで止めておくくらいが無難でしょう。
それでも、最後は戻ってくるのだから、大々的にやろうという意気込みのある会社はどんどんパンフレットを作りましょう。

パンフレット作成に関しては、
「賃金」の欄で「パンフレット作成手間」20人×2万円=40万円、
「需用費」の欄で「パンフレット印刷、製本」というように分ければいいと思います。


チラシを作って配布したり、新聞広告に出したりする費用は認められません。


あくまでも、モデル住宅にパンフレットを置いておくイメージです。
イベント開催告知方法に関しては、持ち出しで行うしかないようです。

また、この補助事業は「消費税」等の租税に関しては別とのことなので、注意が必要です。
消費税は、全て個人負担になることも念頭に入れておきましょう。


私の場合は、
「普及検討委員会」というのをOB客や一般消費者に作ってもらい、そこへ報償を行ってPRをしてもらうことを考えました。
そこで、アンケート集計をしてもらうとか、お客さんの声を直に聞くチャンスとそらえて「地元産材普及」におおいに盛り上がってもらうのも一つの手です。

「山の木情報」や環境情報を発信できるといいのですが・・
(あんまり、自分の家を売ることは考えてないな・・)


補足3
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柱材プレゼント

2009-01-27 19:20:33 | 見附市 K邸(越後杉)

外観
シンプルな切妻屋根は安田瓦を葺いています。
羽目板は山北産の杉板。
濃く塗ってシックに決めてみました。


見附市K邸
設計・施工 株式会社 藤川建設
木材納入  マルユー、志田材木



対面キッチンから和室を望む

奥さん自慢の当社製の木製キッチン。
床は山北の杉フロアー。ぬくもりのある、暖かく、やわらかい素材です。
対面の向こうには和室が見えます。
梁や柱は古民家風にアレンジしています。





マルユーにて

家に使われる材木の元となる丸太を見学に行きました。
広大な土場に所狭しと並べてある大きな丸太や杉製材にびっくり!




1.家に対する感想

太い柱や梁を使い、金具を使っていない木組の家は、基礎や構造がしっかりしているので、安心して心から癒されて生活しています。
大工さんや左官屋さんの丁寧な仕事に感動しました。
藤川建設さんに仕事をお願いして本当に良かったです。



2.県産材の使用について

「越後杉を使った伝統構法の家」の言葉にひかれて、藤川建設さんの構造見学会に行きました。あまりの素晴らしさにびっくりしました。私もこんな家に住みたいなと実感しました。
実際に使ってみて(住んでみて)よかったです。木っていいと思います。
本当に木の家で良かったと思います。



3.柱材プレゼント当選のお言葉

想いもよらないプレゼントで有難く感謝しています。



4.設計・施工業者側からのアピールポイント

構造材、下地材は越後杉99.99%(惜しくも土台は県産桧でした。県産材100%と言えばいいか・・)を伝統構法(でも、現代風にアレンジ)によって耐震、耐雪、耐久性にとことんこだわった家に仕上げました。
外部の羽目板ももちろん、県産杉。内部も床板に県産杉板をふんだんに使っています。
内部の梁は、墨汁+ベンガラで褐色に磨き上げ、カキシブを塗って仕上げて古民家風の癒しの空間になっています。
訪れた人が、つい長居をしてしまう・・そんな家になっています。
旦那さんお薦めのベレットFFストーブと奥さん要望の自社製キッチンが自慢の一品です。


・・という原稿を、柱プレゼントの当選アンケートへ送りました。
詳しくはにいがた木の家いいネットまで・・


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長岡市立東中学校 新校舎見学(3)

2009-01-27 00:11:36 | 長岡の紹介
長岡市立東中学校の完成見学会が1月12日(土)に開かれ、多数の来場者が、新しい校舎を見学していました。

今回は「体育館」です。

体育館と校舎は、中庭を取り囲む校舎と一体になっています。
玄関ホールから入ると、教務員室等がある管理棟。その隣に体育館。さらに球戯場(卓球場)を回って、その隣の美術室、技術室がある校舎、そしてその次が玄関ホールに戻ってくるという、屋外を通らなくても、校舎を一巡できる間取りとなっています。

1階と同じように、2階も回廊式になっていて、体育館の2階のギャラリーに通じています。



「EAST」(東)は昔から東中の愛称で呼ばれていました。
たくさんの保護者に見守られながら、育っていく生徒たち。





広い体育館ですが、高さもあります。
10mはあるでしょうか・・




天井の立体トラスが屋根を支えます。
明かり窓から光が入り、体育館を明るく照らします。
上から光を入れることで、暗くなりがちな体育館を明るく演出しています。


通常、コンクリートの床や屋根を大梁で受け、柱に力を伝え、それらを桁でつなぐのですが、この建物は大梁が無く、床や屋根が「リブ付き」のスラブになっていて、それを桁で受けています。
こうすることで、大梁の分のコストが下げられる。
更に、そのスラブが回廊や屋根を形成しながら、校舎全体を一体のズラブで囲っています。
通常、この規模の建物は、いくつかの棟に分けて、構造的に独立させ、個々に構造計算を行って、それらを自由に伸縮する「エキスパンションジョイント」で結びます。
ところが、この建物の場合、全体を一体の構造としているようで、伸縮継ぎ手の部分が見当たりませんでした。

この建物全体を一体の構造として計算するには、かなりレベルの高い構造設計会社に委託しなければなりません。
デザイン性を前面に押し出すには、それなりの技術が無ければ行えないわけです。

例えば、この体育館にしても、1階、2階で区切られている3mの高さの柱があれば、屋根まで続く9mの柱があり、これが地震時は個々に揺れる訳です。
2階の揺れと屋根の揺れはタイミングが違うので、(2階よりも屋根の揺れのほうが周期が長い)それを考慮したシュミレーションを行う必要があります。(さらにトラスになっているので混構造の複雑な計算も必要)

私が通常構造計算をするのに、エクセルを駆使していますが、そんなものでは解けないわけです。(あたりまえだな・・構造計算に表計算ソフトだけで対応しているほうが変わっているかも・・普通は専用ソフトだろう・・)

そんな隠れた高度な技術に支えられて、実現した校舎なのであります。


見学(4)へ・・



もくじへ・・
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地域住宅モデル普及促進事業(補足)

2009-01-26 17:53:00 | 地域住宅モデル普及推進事業
先週の23日から正式に国交省より募集がかかっています。
締め切りは来月の3日まで・・・

募集内容

ただし、こちらは「全国的に事業活動を行う団体」向けとなっていて、営利団体(会社とか)は応募できません。

住宅供給会社等が、応募する場合は、県の住宅課へ問い合わせてください。
まだ、募集定員まで満たないようです。
が、国交省の政策で、新築は全て「超長期優良住宅」である必要が出てきました。
最終的に、建築された建物は、市町村等から「超長期優良住宅の認定」を受ける必要があります。
この基準については、

認定の概要

本文

を参照してください。

主な特徴は、木造に関しては、耐震等級2をクリアしなければなりません。
限界耐力設計だと層間変形角が1/40以下に抑えなければならず、
「伝統構法」にも逃げ道をつくったのですが、1/40をクリアするには大変でしょう。(限界耐力設計自体も計算が大変です)
在来工法ならば壁倍率で「1.25倍」をクリアすればいいだけなので、こちらは楽です。(でも、ホールダウン金物でいっぱいになりそうですが・・羽子板だらけとか・・将来的にメンテとかどうするのだろう?壁を全て取り払って金物を締めるか取り替えるかするのだろうか??修繕がしやすい工夫は必要だと思うが・・)

その他の主な難点は、省エネルギー基準 等級4 です。
魔法瓶のような仕様です。
「真壁」に関しては、特に注意を必要とする部分で、
断熱材が入るスペースが足りないことも生じます。
防湿シートも併用しなければならないので、コストも上がります。
でも、保温性は抜群になります。
オール電化等で蓄熱暖房を入れても十分あたたまるレベルになります。

いずれにせよ、現段階で考えられる限りの水準のモデル住宅となるため、
地域の模範的な建物となるのですが、コストにも反映してきます。

しかも、完成しなければ補助金が下りないので、それまでの資金も検討しなければならず、出来るまでがかなり大変な事業となることも覚悟しなければなりません。
(2000万円近くを半年は負担しなければならないでしょう・・)

それでも、世のため国のため、地域と環境のため、一肌脱いでみようという、
元気のある、正義感の強い工務店ならば、この事業を切り抜け、明日の日本を背負っていけるのでしょう!がんばれ日本の大工達よ!

なお、全建連の地域木造優良(ちきゆう)住宅先導システム国産材モデルは全てを満たしています。


補足2
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ベランダ スノコ工事

2009-01-24 10:35:41 | 蓮潟町 T邸(越後杉)

昨日の様子




本日の様子



昨日は、前線の通過に伴い、南方から暖かい風が入って、雨を降らせましたが、本日は低気圧の通過により冬型の気圧配置となり、一晩で15センチ程の積雪がありました。

昨日は、晴れ間もあって、いままで積もった雪はほとんど消えたのですが、一夜明ければがらりと変わって、一面銀世界です。

最近の傾向は、冬型が長続きせず、積もっては融けることを繰り返します。
山では、急激な降雪が一時的な暖気によって圧雪となり、又はザラメ状となってさらにその上に雪が積もることをくり返すので、雪崩が起き易くなります。
ザラメ状の上の多量の積雪は表層雪崩も引き起こします。
がけ崩れ等の災害も予想されるので、注意が必要です。


町場では、こういった日の朝は、雪かきから作業が始まります。
高寺の工場は小高い丘なので、特に雪の量が多く、朝は大変です。

現場も、雪が積もっているので、これを除雪しないと中に入れません。


さて、最近は200年住宅や地域住宅モデル等の話題ばかりでしたが、蓮潟町T邸も外部工事はほぼ終了し、外部造作を残すのみとなっています。
玄関先の丸柱とからむ2階のベランダの設置をしています。



スノコを下から見たところ


ベランダのスノコは丸柱に差された梁に直に張らず、その上に鉄板を貼り、雨仕舞を良くしてから、土台パッキンをかませた束を立て、角材を渡して、その上にスノコ板を並べています。
何重にも雨仕舞を考慮しての形状です。




スノコ上から見たところ


ここに、縦格子の手摺が設置されます。外側から見た感じがどのようになるか、乞うご期待!
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山形ツアー 2日目 湯田川神社にて・・

2009-01-22 09:54:04 | 山形ツアー
山形ツアーでの続きです。
前日の全国の棟梁の集まった懇親会にて

富山の田中棟梁(文化財修理大工にて現在、お寺の修復をしています)のコメント・・

「観光というのは光を見ると書くが、ただ景色を見るのではなく、そこに生きてきた人々やその背景を感じることで、違った景色を見出すことができる。そういう光を見ると、奥深いものとなる。」

お寺の改装をしているだけあって、段々と住職に近い考えを持てるようになったとか・・そんな言葉を思い出しながら、宿泊した「湯田川温泉」をめぐってみることにしました。



この日、宿泊した「ますや旅館」




近くには町営の「足湯」があった


この足湯の建物の前には、町営の温泉があり、銭湯のように一般に開放されています。前の夜には、真っ暗でコンビにも無く、夜中に騒ぐ飲み屋もない、ちっぽけな田舎の温泉街という感じでしたが、朝になって回ってみると、こういった施設や朝市などが開かれ、温泉街にお客を呼び込もうという意気込みが感じられました。

この日、泊まったお客さんたちも、足湯に浸かったり、個々に歩き回って、楽しんでいたようです。
紅葉シーズン前の静かな温泉街のほうが風情があるのかも知れません。




足湯の建物の脇の沿道を行きます




いかにも老舗という感じの「大国屋旅館」




沿道の果てに、「神社」があった




樹齢300年はあろうかという銀杏


この銀杏、御神木となっていて、古幹の一部に「乳根」という空中に根が垂れ下がった形の「空中根」が丁度、乳房のように見えます。この乳根の上部から枝葉が出ています。大自然の不思議というところでしょうか・・

この神社に釣られるようにやってきたのですが・・・

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森の資料館 内部イメージ

2009-01-21 15:18:55 | 地域住宅モデル普及推進事業


「森の資料館」構想の建物の内部構造は、丸い大黒柱を中心に、四方八方に伸びる梁が円形屋根を支える木組みが、ホール天井に広がり、屋根に設けた窓から明りが入る明るい空間です。

使用材料は、もちろん新潟県産越後杉ブランド材を中心に、長岡地域産材となり、真壁とすることで、柱や梁を十二分に魅せることで、森が町にやってきたという感覚で、
「こんな家がいいな」
という消費者の意向をあおり、地元の山の木が流通できればと思っています。

この構造・・伝統構法を駆使・・と言いたいところですが、全建連の超長期優良住宅のモデル住宅の要素も入れたいので、残念ながら金具を使わなければならない。
でも、木組みでないと、この構造は実現できないため、どこまで金物を省けるのかという議論を市や国、全建連とやりあいながら作っていく必要があります。

「本当に200年もつ家」

を実現するには、金物にたよらないのが一番なのですが・・
(鍛冶屋が打った金物でなければ、200年の期間に錆びてしまう。込み栓等は木製でこちらのほうがもつ)


こちらもご覧ください
「森の資料館」外観
地域住宅モデル普及推進事業

全建連200年住宅
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長岡市立東中学校 新校舎見学(2)

2009-01-20 23:33:31 | 長岡の紹介


東中学校の新校舎の特徴は、「教科教室型」の間取りです。
今までの全教科を1教室で行う「総合教室型」と異なり、
「国語」は国語教室、「理科」は理科室、英語は「英語教室」
というように、教室ごとに教科資材を固定して、生徒が移動する方法です。

この利点は、いちいち先生が教科ごとに教材を持ち込まなくてもいいということ。

また更に、クラス専用の「ホームベース」という生徒の荷物を置くロッカールームもあります。
将来的には、1学級統一カリキュラムの概念までも取り去ろうと言う計画のようです。
例えば、学力的に差がある場合、そのレベルに合わせた編成を行い、生徒一人ひとり違ったカリキュラムを組むことが可能で、その子に合わせた学習方法によって長所を伸ばしたりすることが出来ます。

新潟県聖篭中学校では、先導型でこの方法を取り入れているそうですが、先生の仕事が多くなるのが難点で、深夜まで学校に詰めることもしばしばとのこと・・
教員を増やすこともできず、教師一人ひとりの負担が益々増えてしまうのが気になります。



教室の隣にあるホームベース




ホームベースと教室の間仕切り
ホワイトボードになってます。これはアイディア商品!




教室につながるベランダ




教室の床とベランダをフラットにする工夫があります。



新校舎見学(3)へ・・



もくじへ・・
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「森の資料館」構想

2009-01-19 20:18:44 | 地域住宅モデル普及推進事業


先週末まで降っていた雪も一休みといったところです。
市内は30センチくらい積もったでしょうか・・
寒気になって、積もった雪は圧雪となってカチンカチンになっています。

今回は、里雪タイプらしく、三条、見附でも降ったようです。
(とはいえ、長岡に比べれば少ないですが・・)

先週は、国交省の補助金をめぐって、長岡地域森林組合と話を煮詰めていました。
「森の資料館」を建設する構想で、長岡地域材や越後杉をPR、普及するモデル住宅の建設の話です。




鳥瞰図


どうせ作るなら、大黒柱を中心に、円形又は多角形にして、看板のような目を引く外観にして、内部はもちろん、構造材むき出しで、内装も地域材の魅力を引き出すような造作にしようという構想ですが、どうなることやら・・・



こちらもご覧ください
「森の資料館」内観イメージ
地域住宅モデル普及推進事業

全建連200年住宅
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長岡市立東中学校 新校舎見学(1)

2009-01-14 01:15:34 | 長岡の紹介


一昨年の着工以来、待ちに待った東中学校の完成見学会が先週の土曜に行われました。
いままで、グラウンドだった場所に新校舎を建設後、引越しして、旧校舎を解体する段取りとなっています。

震災前(中越地震)より前に一般参加による検討委員が開催され、計画設計、実施設計期間を経て、震災によって遅れたものの、昨年の12月に校舎が完成したという、苦難を乗り越えての道のりでしたが、新しい校舎は、まさに圧巻と言うべき堂々たる出で立ちで、各所に様々な工夫が取り入れられ、長岡中心市街地の中学校として、誇りある歴史の継承する校舎としてふさわしいものであると思います。

また、この校舎より、これからの長岡、日本を背負う、新しい人材が巣立っていけばと期待が持てます。



玄関を入ると、3階まで一気に昇る階段。
明るい吹き抜けが開けます。
「まるで、ホテルのロビーのようだ・・」




階段の裏側に、ピアノが置かれています。
なつかしい音楽室にあったピアノでしょうか?
2階の廊下からも眺められます。
「ミニ・コンサート」とか開けそうです。




階段脇のガラスから中庭を覗けます。
大面ガラスから吹き抜けに明かりを取り入れています。
壁があるのは西日防止?




上から見た階段室。
まるでショッピングモールのようです・・
右側の廊下を挟んで、1階が展示室、2階が図書室、
3階が教科室となっています。




中庭です。
中庭を挟んで、向こうの教室が見渡せます。
開放的な校舎。明るい校舎になっています。




面積区画のための防火扉
こちら側は教室で、向こう側は体育館へ通じる通路です。
引き込み式の建具があり、防火扉を閉鎖しなくても、
普段は軽い建具で区画することで、
熱損失を抑えて、断熱効果をあげる工夫があります。



新校舎見学(2)



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地域住宅モデル普及推進事業

2009-01-13 12:20:06 | 地域住宅モデル普及推進事業


先週は、国交省関連の(急な)補助制度申請であたふたした年明けとなりました。

「地域住宅モデル普及事業」は、モデル住宅を整備する場合、国が費用の最高9割まで負担するという「お年玉」的補助事業です。
地元で生産される木材などの地域建材を活用し、気候風土等の地域特性に配慮するなど、地域型の展示住宅に適用されます。

最大7年間の償還期間を経た後、あとは自由に処分してよいという制度で、今すぐ住宅を建てなくても良いというお客さんには、将来を見越して、モデル住宅を敷地内に建て、こちらでモデル住宅として利用させて頂いた後に、住宅として利用できるというもの。

住宅で最大7年の2200万円(補助額は×0.9=1980万円)、200年住宅仕様ならば2600万円(×0.9=2340万円)の補助となります。

7年までといかなくても、3年とか4年も選択できます。(その場合は3/7、4/7の額となります)

ただし、1年目で償還する場合、2600万円×0.9×1(年)/7=334万円となり、(200年住宅200万円+県産杉材100万円+県産瓦85万円=)385万円以下なのでこちらのほうが有利となるので通常の補助金をつかうほうが、すぐ住めるし、お徳でしょう。住宅の総合金額も2600万円までとなると、個人では2215万円の負担ではかなりの額です。総額を2000万円程度に抑え、375万円(=200万円+100万+85万)を使って1600万円程度に抑えたほうが、資金ぶりも楽です。


この補助事業の話は、先週の6・7日頃、急に持ち上がり、国交省への締め切りが本日(13日)の午前中までというスピード決断、行動が必要でした。
こちらとしても、モデル住宅があるのは心強い限りです。とりあえず、エントリーしなければ話は先に進まないようなので、ギリギリFAXを全建連に送り、間に合った次第です。


こちらもご覧ください
補足情報
補足情報2
補足情報3


「森の資料館」構想
全建連200年住宅
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ちきゅう住宅国産材モデルの性能

2009-01-10 00:42:36 | 長期優良住宅
○基本性能

1.住宅性能保証制度
設計性能評価を指定住宅性能評価機関より下記のア~エの性能評価を受けます。

  ア.構造躯体の耐久性:劣化対策等級3
  イ.耐震性:躯体の倒壊防止及び損傷防止耐震等級 等級2
  ウ.維持管理の容易性:維持管理対策等級(専用配管・共有配管)等級3
  エ.省エネルギー性:省エネルギー対策等級4

2.変化に対応できる居住空間
3.町並みや景観への配慮
4.工事記録書の作成及び保存等
5.ちきゅう住宅国産材モデル普及啓発活動
6.維持保全計画書の作成及び保存等


○ちきゅう住宅国産材モデルの先導的な提案

1.環境や地域資源、産業へ配慮した国産材の利用
   ア.土台は国産材のD1特定樹種とし4.5寸以上
   イ.1階の柱は国産材耐久性区分D1の樹種を用いる
   ウ.通し柱は4.5寸以上、その他は4寸以上を用いる
2.構造躯体の耐久性と維持保全への対策
 a.基礎に関する性能
   ア.地盤調査を行い、調査会社による地盤保証を受ける
   イ.基礎の立ち上がり部分の巾は15センチ以上
   ウ.基礎に用いるコンクリートは強度30N以上
 b.外壁に通気層
 c.構造に使用する金物はZマーク表示金物を原則として使用
 d.維持保全への対策
3.維持保全計画と検査における工務店サポートセンターの役割
 a.工務店サポートセンター
 b.審査や検査の規定
   ア.現場審査・検査等
   イ.チェックシート、報告書の提出
 c.住宅履歴書の作成支援及び保管システムの運用
 d.維持保全計画システム支援
   ア.維持管理計画
   イ.お手入れ
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工場の整理

2009-01-09 15:41:23 | CO2を25%削減


蓮潟町T邸は、外壁の下地工事も終了し、現在は板金屋さんが外壁を貼っています。

昨日まで3日続いた晴れ間を利用して、工場に貯まったゴミをかたずけました。
年末までに工場の掃除を完了しようと思っていたのですが、蓮潟町T邸の外部工事を優先したため、年明けのこの時期になってしまいました。

昨年のリフォームの際に出た廃棄物が主なゴミで、モルタル、コンクリート、タイルや鉄クズ、プラスチックくずがあります。
大体は分別して置いておいたのですが、処理施設によって更に分別していないと搬入できないので、よりわけるのが仕事です。
忙しかった反面、こういったゴミが貯まってしまうのが難点です。

写真は、トラックに積んで、コンクリート、モルタル、タイルを選り分けている様子です。フルイ等を使っても、なかなか簡単には作業は進みません。
モルタルに、下地ボードや紙、鉄筋等が混じっていることもあるので、大変です。



残土をフルイにかける


石膏まじりの土壁もフルイにかけます。
土塗り壁の下地のコマイを取り去るのも大変な作業です。




ためていた金属クズ


金属に関しては、昨年の夏までの中国需要により高騰していたので、高額で引き取っていたのが、北京オリンピック終了後は鉄の価格が急激に下がり、お金を出さないと引き取ってもらえないくらいになっています。
夏場は、鉄くず、ステンレス、アルミを混合していたので、これをより分ける必要があります。





分別した鉄くず




トラックに積んだステンレス


これらの金属屑は、市内の銅鉄業者へ持ち込み、まとめられて北越メタルへ運搬され、溶鉱炉にて鉄製品にされます。
主に、鉄筋(異形鉄筋)に加工されて、基礎鉄筋として再使用されます。

では、鉄筋は値段が下がっているかというと、そうでもなく、未だ中国需要の最高値のままです。
これは、夏の間に高額で引き取った鉄くずが、まだ在庫にあるため、それらが無くならないと安くならないとのこと・・

う~ん・・一度上がってしまったものはなかなか元に戻らない。
こういう時は、他の業者と競争させれば安くなるのでしょうが、何せ独占企業みたいなものなので・・企業間の合併・吸収が進むと、こういった競争原理が働きずらくなってしまう欠点があります。

石油製品についても同様で、原油は下がっても、樹脂製品は下がらない。
それは手間が高いから・・
という理由なのでしょうが、各工場は派遣社員等を使って、経費がかからないように工面しているはず・・この年末に大量に解雇された派遣社員の問題がありますが、残った正社員にボーナスが出ているわけでもなく、どうみても、手間が増えているとも思えない。

背景には、業績悪化というよりも、資産計上に株や金融商品を使って見かけ上、資産があるように見せていたのが、この株価で資産が落ち、その穴埋めで手一杯・・
さらに、大手メーカーの業績不振により、価格競争が激しさを増し、そこへの穴埋めを小さな会社へ向ける・・という構図があるのでは無いかと・・

本来、大手メーカーの売り上げ全体に対する割合は2割にも満たないと言います。
(これ以上、依存すると、大手の売り上げが下がった場合に、影響が大きくなる)
残りは、無数の中小の会社なのですが、大手メーカーは数を売ることを前提に納入額を大幅にカットすることを強要します。
売り手側は、全体の売り上げとして、損をするわけにはいかないので、コストダウン、賃金カットを行いますが、最終的には中小の会社への納入掛け率を割高にします。
2割しか売り上げに貢献しない会社のために、大半の会社が負担をする。
売り手メーカーとして、「地元業者のために・・」と、うたっていても、最後は大きい所が勝つ。
では、大きい会社が倒産するような状況が起きたら??
地元業者が、そこから買わなくなったら?大手だけの売り上げで食べていけるのか?

値を下げるということ、徹底的に下げるのもいいかも知れない。競争が進むことで技術やコストダウンにつながるかも知れない。
でも、最後に淘汰された所だけでは、続いていかないものです。
一度、金融危機が起これば、連鎖倒産ということもありうる。

これは、建設業だけでなく、あらゆる業種に共通します。

自然界では、一つの種が繁栄すると、必ずその主は絶滅します。
繁栄することで、生態系のバランスが崩れ、病気や食糧難を起してしまうからです。
ある種が繁栄すると、他の種を徹底的に攻撃して滅ぼすことはせず、必ず少しずつ残していく。多種で共存することで、病気が発生しても絶滅することを防ぐ。
お互いに切磋琢磨でき、発展して伸びることが出来るのはこの状態です。

農林についても同じで、単一の樹種を植えているために、瞬く間に害虫や病気が広がっていく。
多種の混合林のほうが生育が盛んになり、生態系の形成も豊かになっていき、病気や害虫により攻撃され、生育が止まることも無くなる。手入れも少なくて済む。

多種共栄。

これが、持続社会のキーワードだと思います。
ひとつのことにこだわらず、あらゆる方面を残しておく・・
そういった、方向性でしょうか??
(う~ん・そうすると、伝統とか地元産にこだわらないほうがいいのか??ポリシーは残したいな・・でも、他の所もいいところは見たほうがいいかも)




ゴミ整理の最中に「もったいない」と思うことがしばしあります。
単に、埋め立ててしまうのは簡単ですが、もう一回使うとか、資源として使おうとか・・そういう気持ちが生まれます。

複数の素材を合わせた製品は、それを解体するときに大変です。
素材が分離しやすい形状で製品を作る工夫をすれば、分別も楽になる。

そういった末端の現場へ開発や製造企画の人たちが赴く、意見を聞く場があれば、もっとゴミ問題も解決するような気がします。
いや、ゴミ問題だけではなく、製品開発そのものに現場の声を活かすシステムがあれば、いい物ができる。

最近、各メーカーへの注文が増えてきた。
こちらから、使いやすいように企画・提案することが増えました。

流しメーカーに関しては、
「流しのここは使い勝手が悪い」とか「こういう形状にしてくれ」とか・・
「コンロの使い勝手が悪い」「本当に開発は料理をしているのか?」

ユニットバスにしても、「入り口の水はけが悪い」「何で、このモデルが無くなるんだ?」「何で、手摺がこんな使いずらい場所に設置するのか?」

などなど・・
アイディアがどんどん出てくる。


こういった要望に対応するのは、大手では難しく、地元に近い会社が応えてくれます。
そういう地元の会社とも連携を取る時期に来ているのかもしれない。
まさに「地産地消」。


「良いものを提供したい」という願望だけが先走ってしまう。
儲けも考えろと人々に言われますが・・
こんな社長で不況が乗り切れるんだろうか??
コメント (2)
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