べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

グラスウール断熱材 品薄

2010-10-29 11:32:32 | 日々雑感
久々の晴れ間が覗く日になりました。
ここ最近、天気予報が外れることが多く、晴れマークを期待して外部工事を予定していても、当日は雨で仕事が出来なかったりしています。

台風14号の接近に伴い、記録的な大雨によって、土砂災害に見舞われた奄美大島での二次災害が懸念されます。
この台風14号は中心気圧が940hPaで中心付近の最高風速が50m/Sという猛烈な台風です。幸いに奄美大島は直撃しないようですが、本州南岸に向かって北上を続けています。

この台風が、関東より東沿岸に停滞した場合、シベリアからの寒気団が流れ込んで、冬型の気圧配置となり、北日本、北陸地方で季節はずれの大雪になる懸念があります。

つい、2~3日前に冬型で寒い日が続いていましたが、更なる冷え込みも予想されます。

記録的な「猛暑」だった今年の夏から、1ヶ月半で、厳しい冬を向かえる寒暖の激しい年となりそうです。
新潟県の胎内市では、発達した低気圧の通過に伴い、突風により竜巻が発生し、建築物に被害を与えたのも記憶に新しいところです。

気象による影響は山に住む動物にも影響を及ぼしています。
山の餌が少なくなり、生息しているクマが麓まで下山し、里山付近で目撃される件数が県内で相次いでいます。人がクマに襲われたという事件もあったとか・・

「異常気象」でくくることで片付けられそうですが、20年以上も前に地球温暖化が進むと、大型台風の発生や竜巻、干ばつ、局地的な豪雨の被害が広がると予想されていたのが、当たってきているワケです。そういった意味ではなんら不思議はありません。

今年の夏の傾向が100年後の平均気温ということです。
100年後では、ごく当たり前で、もっと猛暑になることが予想されます。


自分の身に起きなければ、実感が涌かないでしょうが、そろそろ魔の手も皆さんの所まで届くところまで来ています。



さて、写真は住宅の断熱材に良く使われている断熱材のグラスウールです。
最近、このグラスウールが品薄になってきているようです。

メーカーも生産調整を行ってきた中で、在庫が少なくなり、受注生産に近い状態になって、注文しても1ヶ月くらい待たなくてはならないとか・・
工務店にとっては工期に関わり、完成まで間に合わなくなる事態となっています。


シャッター・メーカーも関西での談合事件により、大手メーカーがこぞって営業停止となり、これも予定していた工期に響く事態となっています。

便器に関しても、新製品の入れ替えによる品薄で、通常2~3日すれば運送されてくる製品が1週間以上もかかるという事態です。

いったい、何が起きているのか・・・
大量生産によって在庫をかかえ、それを掃かせることで営業に躍起になっていた時期を通り越し、在庫の稀少な受注生産の時代に移ってきている・・

大量生産、大量消費によるコストダウンの時代は終わり、必要生産、必要消費の時代に入ってきているのではないでしょうか?
そうなった時、今までの雇用体勢はどうなってくるのか・・急激な円高によって国内生産の拠点を海外生産にシフトしようという企業の動きが目立ちますが、国内で働く人たちの労働の場が奪われるだけで、ますます景気が悪化することをトップの誰も気づかないのでしょうか?

目先の儲けに囚われて、安全や安心といった基本的なものを置き去りにしている・・

最近の日本はそういった傾向にあるのですが・・マスコミによって情報がコントロールされてて、わかんないかな~?わかんないだろーな~・・

お笑いやバラエティー番組ばっかり観ている時ではないのだよ・・

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新潟県中越地震

2010-10-22 11:45:09 | 新潟県中越地震
平成16年10月23日夕方6時数分前、新潟県小千谷市を震源とする中越地震が発生しました。
長岡市では震度6弱の地震が15秒間続き、相次ぐ大きな余震により被害が拡大しました。


中越地震の傾向
新潟県中越地震の被害傾向です。


マンホールが飛び出る
道路のマンホールが突出ている現象です。


盛土の崩壊
山沿いの道路、宅地等の崩壊のメカニズム。


瓦の被害
瓦屋根の被害のまとめです。


鉄筋コンクリート造への影響
鉄筋コンクリート造への影響のまとめです。


鉄骨造の被害
鉄骨造の被害のまとめです。


床が盛り上がる~木造
木造では不等沈下が起きます。


地震直後の様子
長岡市の地震直後の状況です。


長岡市乙吉町
山沿いの住宅地の被害。


長岡市中沢町
比較的山に近い住宅地の被害。


長岡市悠久町 仮設住宅
山沿いの被害、仮設住宅。


小千谷市桜町
小千谷市の被害。


脱線した上越新幹線
上越新幹線が脱線した被害。


地震マップ
地震の被害状況をまとめてみました。


長岡の断面と被害
長岡近辺の被害状況を断面にまとめてみました。


応援メッセージ
日本の各地から寄せられた応援メッセージです。




応急危険度判定
建物が「危険」と判定されたら






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中越地震の傾向

2010-10-22 11:32:02 | 新潟県中越地震
新潟県中越地震は、川口町を震源地とする地震で、マグニチュード6.8の本震と、マグニチュード6クラスの度重なる余震により、中越地区各地に多大な被害をもたらしました。

その傾向をまとめると、

    ○10月23日夕方5時56分に本震による突き上げ

    ○2回目以降の度重なる余震による横揺れ

による影響が全ての構造物に被害をもたらしています。


1.突き上げ

中越地区のあちこちで、突き上げの影響が出ています。



川口町
 ・大根が地面からスポンと抜けた。
 ・墓石が5m以上飛んだ。
 ・岩が山を越えて飛んできた。






長岡の山沿い
 ・寺の御本尊が飛んできた。
 ・マンホールが上がっている。




    山古志村
・作業場で「立って」作業していたら、地震の次の瞬間、気絶して寝ていた。あわてて外にあった車で逃げようとしたが、タイヤがパンクしていて、歩いていこうとしたら、前方の道路が谷底に落ちていた。

突き上げの瞬間の状態で、どれだけのショックがあったかを物語っています。

2.造山運動

震源地の川口町を境に、北側(小千谷市側)は地盤が上がり、南側(堀ノ内町側)は地盤が下がっていることが、国土地理院の観測により判明しました。
日本の本土を形成している太平洋側のプレートが日本海プレートの下に潜り込み、長岡の東山を形成している山古志、川口町北部が乗りあがって、山を形成していく構造となっています。





長岡市宮本町、小千谷市、三島郡与板町に木喰三十三観音が祭られていますが、その由来は、この一帯が200年~300年周期で地震があり、そのたびに山ができたり、谷ができたりし、その被害で多数の死者が出たために建立されたとのことです。

東山一帯は、海の生物の化石が採取されることから、昔は海だったことがわかっています。
その海が、周期的に地震が繰り返され、地盤がせり上がり、300m級の山になるまで何十万年もかかったことになります。

3.雪国の伝統構法







十日町の河岸段丘の形成も地震による隆起によるもので、中越、魚沼地区に頻繁に地震が繰り返されていたようです。
そのため、この地域につくられる住宅は、雪と地震に強い構造であることが要求され、伝統技術の中にそのノウハウが埋め込まれてきました。

雪国のせいがい造りは、小屋組みが複雑で、梁とそれに直交する中引がからみあうようなつくりになっています。
そのような、小屋組みには雪国の根曲がり材が最適でした。


また、通し柱を多用し、差鴨居(さしがもい)で中間をしっかり固定されることで、突き上げによるショックに耐える構造となっています。

差鴨居は重量のある材料で、小屋組みは比較的細くて軽い丸太を何本もからめる構造で、重心が建物の下側にくるようなっています。
重心が下にあると、横揺れに対してバランスのよい構造となります。

今回の地震でも、1回目の突き上げ、2回目以降の横揺れに対して、伝統構法で建てられた家は十分耐えていました。


中越地震の目次へ・・

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横坂源チェロ・リサイタル in こまくさ保育園 無事終了

2010-10-13 16:39:33 | 日々雑感
木造ホールに響き渡る音色を確認しながらの
ゲネプロ(リハーサル)を行う横坂源さん・・
懐かしい「こまくさ保育園」での久々の演奏


久しぶりの更新です。9月に入って「越後にいきる家をつくる会」のイベントの準備や上棟準備等で、なかなか更新ができませんでした。
ようやく、イベントの内容の報告が出来ます


10月3日(日)に「越後にいきる家をつくる会」設立10周年記念事業として、感謝の意を込めて「こまくさ保育園」にて横坂源チェロ・リサイタルを開催しました。
こまくさ保育園は10年前に建てられた木組みの保育園で、当会の村尾会長の設計で紫雲寺の斑鳩建築によって建てられました(中間にゼネコンさんが入っていますが・・)。
山の木を活かそうという活動が始まった当時、木造の大規模建築物で伝統木組みである「こまくさ保育園」は当会の目指す象徴的な建物であります。



こまくさ保育園外観


玄関ホール


木組みの大空間ホール


保育園の完成時に、杮落とし(こけらおとし)でこの会場で演奏した当時中学生だった横坂源君は、チェロの音色が木造ホール全体が「楽器」のように響き渡ると絶賛していて、この秋に「ミュンヘン国際コンクール」で2位に入賞した、まさに熱の覚めやらぬ時期に、想い出のホールで空間を共有できる機会にめぐり合ったのも不思議な縁です。



リハーサルの模様


横坂源さんのチェロ・・何千万という名器だそうで・・




こまくさ保育園の夜景・・いい感じ


ホールは満杯・・
ずっと源くんを応援してきたという方もおられました。


演奏前のあいさつ


6時に演奏が始まり、8時まで2時間の間、たっぷりと、チェロの音色とホールの空間を堪能できたと思います。お客さんも、演奏者も同じ空間を共有でき、良い想い出になったのではないでしょうか・・

演奏を終えた源さんも、ドイツ留学へと戻り、世界の頂点を目指すべく修行を続けているそうです。また、コンサートが開ければ良いのですが・・(20周年記念?)


越後にいきる家をつくる会も10周年を迎え、これからの10年を見据えたさらなる目標を掲げようとしています。
これまでの10年が山と町を結ぶネットワークづくりを何も無い状態から作り上げてきた10年ならば、これからの10年は更に山の木を世に広める10年となるのでしょう・・・長期優良住宅の制度が国策によって進められる中で、県産材がどう生き残っていくのか・・地元の山の木を使うメリットとは・・

  美しい山河を未来に残す・・・

消費者と同じ価値観、問題意識が見出せるのかどうかが鍵になるのだと思います。

これからの10年もがんばって行きたいとコンサートを聴きながら、新たな決意をしたのでした。


こまくさ保育園




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