最も大きなウェイトを占めている石油が
枯渇しようとしています。
ピークオイルとは・・ |
左上のグラフ 油田の発見量(埋蔵量)
1980年を境に、地球上の油田は減少傾向にあります。
右のグラフ 石油の産油量
油田にある原油は全て使えるわけではなく、半分は地上へ出すのが不可能なため、残しています。油田の発見の減少と共に生産量は減っていきます。
左下のグラフ 石油の消費量
世界経済がグローバル化していて、世界中で石油が消費され、その消費量は増加の一途をたどっています。
これに石油の消費量を重ねると・・
1.今後、巨大油田は見つからない
2.石油生産量はピークを迎える
3.消費は全く鈍化しない
4.すると供給できないギャップを迎えることになる
石油の需要と生産量が重なった部分を「ピークオイル」と言います。
石油の需要に生産量が追いつかなくなるピークです。
今までのピークオイルは2010年であろうと言われてきましたが、国際エネルギー機構(IEA)が世界の主要な油田を調べたところ、石油の殆どは産油量のピークを過ぎていたことがわかり、リーマンショックに始まるサブプライムローン問題から世界不況を起こした原因は、ピークオイルにあるのではないかと叫ばれはじめています。
2010年になる前に既にピークオイルを迎えていたことになります。
ピークオイル到来
・専門家がかねて、12~14年にやってくると警告していたピークオイルが到来した。
・09年3月に国際エネルギー機関(IEA)が「世界の産油量の3/4を占める800の油田を調べたところ、主要な油田の殆どはピークを過ぎていた。
・これまでの我々の見通しは甘かった。世界全体でも10年以内にピークが来るだろう」と予測した通りの世界になっているのだ。
・原油価格は1バレル200ドルを超えており、さらなる価格の高騰は火を見るより明らかである。
現在、不景気と言われていますが、不景気のときはエネルギー消費も抑えられていますが、景気が浮上してくると、原油の価格も高騰し、それが原因で、景気が下がるという悪循環に陥ります。
今後は、好景気になることは、まず、ありえないということです。
この事は、日本では全く報道されていません。
石油の奪い合いが戦争を招いている |
ブッシュ政権が多国籍軍を編成して、イラクのクウェート侵略を阻止したということになっていますが、実はアメリカがイラク、クウェートの石油採掘権を得るための口実だった・・・
次は、イランだと言われています。
イスラエル問題
ガザ地区には海洋ガス田があり、ハマス政権がこの利権を得ると年間43億円の利益があるためです。
ウイグル自治区を中国政府が認めないのも、その先にカスピ海があり、資源運搬のパイプラインを引くための通路になっているので、どうしても独立はさせたくない。
チベット問題にしても、ここに鉱物資源、水資源があり、その資源は14兆円分に相当するとも言われています。
ハイチ地震によって、その人口の2.2%もの人が死亡したと伝えられています。これは神戸の260倍に相当しますが、その内訳は食べ物を失って餓死したのが主要原因だったそうです。
ハイチは80年頃まで自給率は80%あったのですが、最近は40%まで低下していました。(日本と同様、アメリカの食料輸出政策によるもの)
1万9千人ものアメリカの治安部隊が派遣されています。
ペルー地震では、殆ど派遣はされていません。
ハノイへの治安部隊の派遣理由は、「ハノイの治安が悪化しているため」なのですが、地震直後よりも住民の助け合いが生まれてきて、治安は悪化どころか改善に向かっています。
それでも、アメリカが治安部隊の派遣を続けるのは、この地に30年前から油田が発見されていたことが最大の理由のようです。
このように、世界の紛争地帯は、「民族紛争」や「宗教戦争」が原因と言われていますが、その殆どは、パイプラインや鉱物資源、石油、ガス、などの利権問題が本当の原因です。
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この記事はかなり以前に掲載したものですが、現在はコロナ禍とロシアのウクライナ侵攻によって石油が高騰しています。
高騰すればするほど、代替エネルギーへの移行が高まり、石油離れが加速していく感じが受けられます。未来はなかなか予測できません。