日曜日の午前中は晴れていたので、工場にある畑に自宅で処理している生ゴミを埋めに行きました。
丁度、お昼頃から激しい雨になり、予報が当たりました。本格的な降りになる前に、作業が終わり、一安心です。
EMバケツは5~6個程あり、2~3ヶ月で満杯になります。
蓋を開けると、白い菌糸がびっしり。
土に穴を掘って埋めます
EM(有用微生物群)は琉球大学の比嘉教授によって発見、開発が進められた技術です。
多種類の蘇生型微生物を集めて、醗酵を促すことで、「蘇生型」の場を作り出し、それが農作物の生育に有効であることを発見。
好気性微生物や嫌気性微生物にも「蘇生型」のグループがあり、これらをバランスよく共存させることで、閉じた空間でも効率的に醗酵することが可能です。
更に工業や医療にも応用が効くということです。
蘇生型の反対は「腐敗」です。同じ微生物でも腐ってしまう場合と、醗酵する場合があります。
微生物の世界では、わずかな部分の「蘇生型」の細菌と「腐敗型」の細菌が勢力争いをしていて、他の大部分は「日和見(ひよりみ)」の細菌です。一部分の「蘇生型」の菌と「腐敗型」の菌の勢力が全体の「日和見菌」の傾向を決定します。
「蘇生型」菌が優勢だと、「醗酵」となり、「腐敗型」菌が優勢だと腐ってしまいます。
納豆や味噌、ヨーグルト等は、醗酵することで食材の長期保存を可能にし、消化も助けてくれます。
腐敗すれば、短期間で分解、食べればお腹を壊してしまいます。
腸内でも同じことが起こっていて、腸内細菌が「蘇生型」となれば「醗酵」し、消化が進み健康になります。逆に「腐敗型」になると、消化が滞り、病気になってしまう。
この傾向を決定するのも、腸内細菌の極わずかな細菌のグループの勢力争いで決定し、大多数の大腸菌はそれにならいます。
つまり、大腸菌は善玉にもなるし、悪玉にもなるのです。
土壌でも、「蘇生」と「腐敗」の勢力争いが起こっています。
農作物は「蘇生型」の土壌では根が発達し、良く育ち、病気にもなりません。収穫量も増えます。
根が病気になれば、茎や葉が病気になります(「にんじんから宇宙へ」を参照)。
土壌が「腐敗型」になれば、農作物の根も腐り、病気がはやり、収穫は減ります。
この土壌の蘇生化を促すのに、私たちが日々生活している時に出る「生ゴミ」が活かせます。
EMにより醗酵させた「ぼかし」(米ぬかを微生物によって醗酵させたもの)を生ゴミに混ぜ、生ゴミを醗酵させ、これを土に埋めて、土を醗酵させるのです。
醗酵させた生ゴミは、写真のように「白い菌糸」でびっしりになります。
土壌に微生物が増えると、それを食べる小動物が活性化し、土の醗酵が進んでいきます。土の栄養の循環が活発な活性化した土壌では、農作物がどんどん成長していくのです。
私の場合は、農作物を植えることよりも、工場の土壌を活性化するためにEMによる生ゴミの処理をしています。
また、台所で出るゴミは、大半が生ゴミで、これを処理すれば、あとは包装紙や容器くらいなもので、ゴミの量が格段に減ります。
分別も「プラスチック」か「燃えるゴミ」に分ければいいくらいです。
「貝殻」や「骨」も生ゴミと一緒に分解できるので、電動の生ゴミ処理機に比べれば融通が利くのもEMによる処理の特徴です。
微生物や炭などは手間はかかりますが、簡単に手に入り、安価なのが特徴で、環境改善や土壌の活性化に非常に役に立ちます。
「地球を救う」のは、こういった極ありふれた、手軽にできる方法なのです。
そして、これらの技術は扱う人の心構え一つで大きく変わります。
前述しましたが、大半の微生物は「日和見」です。そして、その日和見細菌の傾向を左右するのはわずかな「善・悪」の細菌のグループ・・と、それを扱う人の「善・悪」の要素です。
扱う人が、本当に土壌の活性化、醗酵、地球環境の改善を願うと、その思いが微生物にも伝わります。
よく、「EMに失敗してばかりいる」という話を聞きますが、バケツの詰め方のコツもありますが、微生物を信頼するかどうかも大事な要素なのだと思います。
私は、生ゴミをバケツに入れ、EMぼかしをふりかける時に、
「どうか、地球を救ってくれ」
と願いを込めます。
そして、EMの醗酵で失敗することは、ほぼありません。(時々は失敗しますが・・)
土壌が活性化すると、その土地はマイナスイオンで満たされた「イヤシロチ」になります。
縄文時代の人たちが、家を建てるときに木炭を埋め、土地を浄化したということです。浄化された土地は、マイナスイオンで満たされています。病気を寄せ付けず、健康で居られる土地にもなるのです。
マイナスイオンによる健康住宅づくりを参照・・
そうした土地で取れた作物も、健康に良い・・・
新しく土地を購入し、家を建てた際は、わずかな庭でも、EMにて生ゴミを処理されることをお薦めします。